股関節痛は怖くない!~変形性股関節症の新しい考え方

変形性股関節症の常識には間違いが多く、怖さを抱えている人が多い。
常識の間違いを理解して人生を楽しみましょう!

RAOの悩み

2008-08-31 03:07:13 | 自骨手術のこと
私が困る質問の一つに「病院で臼蓋形成不全と言われ、『今手術しないと、将来的に歩けなくなるよ。』と言われました。先生ならどうします?」があります。

「もしも先生の娘さんが臼蓋形成不全でRAO(臼蓋回転骨切り術)を勧められたら、先生ならどうします?」という質問もありましたね。

私の現在の考え方は、「できるだけ現状を維持させ進行を止める努力をする。うまくいけば一生手術しないで維持し、最悪の場合は人工関節を考える。」という考えになるかもしれない。

前回も書いたが、臼蓋形成不全=すべてが悪化するとは考えていないからである。


しかし、患者さんにしてみれば、「屋根が浅い(臼蓋形成不全)」と先生に言われたら、「じゃ、屋根を深くすればいいじゃん。」と考えるのが普通かもしれない。


RAOのメリットとデメリットを私の経験から考えてみる。

【RAOのメリット】
●屋根ができたという安心感。
●屋根ができたことによる股関節の安定感がでる。
●痛みが出にくくなる、痛みが取れる人もいる。

【RAOのデメリット】
●手術によって違和感が残る方がいる。
●痛みは弱くなるものの、痛みが出る方がいる。
●経過が悪く人工関節に移行する人がいる。
 (万が一経過が悪くても“人工関節”という救済措置があるという考え方もある)
●比較的良好な状態で手術を行った場合、手術前の運動状態には戻らないという方がいる。

私が考える、簡単なメリットとデメリット、参考程度と考えてください。


手術を迷ったときは、メリットとデメリットを考えて、
「デメリットは理解するが、私は屋根がある安心感を選ぶ。」と判断する場合は手術をしていいと思います。
一方、「メリットばっかりだと思っていた。デメリットを考えるとしばらく考えたい。」と思えば、手術をあせらず、RAOについてもう少し勉強してみてはいかがでしょうか?

ある意味、手術をするも正解、手術を避けるのも正解かもしれません。


良いアドバイスではないかも知れませんが、RAOの場合、急いで結論を出さなくても良いと思います。
メリット・デメリットについてよく調べてみて、自分としての納得のいく結論を出していただきたいと思います。

今は多くの情報があふれていますからね。



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我々は“臼蓋形成不全”という言葉にだまされてはいないか? 2

2008-08-30 02:28:34 | 股関節の基礎
8月にみえた患者さん。

股関節周囲の痛みのため、病院を受診している。

「両側に臼蓋形成不全があり、手術が必要。」
と言われて、大きな不安と痛みがありました。


佐藤先生が8月18日に1回施術した。

29日に佐藤先生の2回目の施術。


29日の朝、私は隣のサークルケーサンクスでリゲインを買いながら、レジのお姉さんに「これで24時間戦えますか?」とか、つまらない事を言いつつ、外に出た。

すると向こうから、元気に歩いてくる見覚えのある姿。

「先生!」

その人は、こんなに脚の長い私より早く歩きながら、「あれからすごく変わったんです。前回は駅でエスカレーターを探しながらきましたが、今回は間に合わないと思ったので走りながら来れました。」

それにしてもすごく早く歩いているのにはびっくりしました。

1回の施術でかなりの改善を示し、その後11日たっても効果が持続している。


このような方は、はっきり言って“臼蓋形成不全”は何も悪さをしていないのです。


子供の頃から“臼蓋形成不全”で元気に過ごしてきたし、レントゲンでもそんなにはっきりした“臼蓋形成不全”ではありませんでした。

病院では無理やり、痛み=臼蓋形成不全と結び付けられただけです。

何かの原因で筋肉が痛み、こじれていたのでしょう。
自己管理さえ出来れば、もう二度と悪い状態には戻りません。

股関節で有名な病院を受診していましたが、結果的には診察の内容はおそまつ君と言われても仕方がないような内容でした。


すべての方がこのような経過をたどれるわけではありませんが、意外と多くの方がこうなる可能性はあります。


この方はスペイン在住の方ですので、しばらく施術は出来ません。


ですので、新兵器“らっこちゃん”をスペインに持って帰ってもらい、自己管理をしてもらえるようにしました。
次回お会いするのが楽しみです。
メールにて経過をフォローアップしていく予定です。

そういえば、29日にはイタリア在住のLUCAさんもみえ、らっこちゃんはスペインだけでなくイタリアにも繁殖することとなりました。

らっこちゃん、異国の地で元気に暮らしてください!

・・・こんな終わり方ではまずい。


“臼蓋形成不全”の診断を受けている皆さん、もちろん、慎重に様子を見ることは重要ですが“臼蓋形成不全”という言葉にだまされないようにしましょう!


・・・実は、だまされてはいけないのは治療者側なんですけど。








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我々は“臼蓋形成不全”という言葉にだまされてはいないか?

2008-08-28 12:03:31 | 股関節の基礎
理学療法士のための「深圧実技研修と独立開業支援セミナー」の詳細をホームページにUPしました。


最近あるお医者さんから次のような話を聞いた。

「病院に入院している高齢者の方がたまたま撮ったレントゲン写真に、股関節臼蓋形成不全が見つかることがある。しかし、股関節の症状は今まで全く出たことがないう人がけっこういます。」

なるほど。

股関節痛があって受診すると、専門医はいう。
「痛みの原因は臼蓋形形成不全です。このままでは変形が進みいずれ歩けなくなります。」

股関節が痛いのは事実、また臼蓋形成不全があることも事実だが、だからといって股関節痛の原因が臼蓋形成不全であるとは言えない。
可能性はあるが、原因だとは言えない。
ほかに考えられる原因を考え治療をしてみて、他の原因は股関節痛の原因ではない!という見解を得られれば、「痛みの原因は臼蓋形形成不全です。」と言えるかもしれない。

このような診察法が主流に思う。
そうなると、腰痛=腰の骨の変形、腰痛=ヘルニア、手の痛み=首の骨の変形という風に単純に結びつけてしまいがち。
もっと考えられるいくつかの原因を否定してからでないと、原因は絞り込めない。


たしかに、臼蓋形成不全は正常な状態とは違うし、股関節ねんざのようなけがをしやすいかもしれない。

たとえば、股関節ねんざをして股関節が痛くなった場合、ねんざが治り、後遺症も取りされれば、臼蓋形成不全はあるものの症状的には完治ではないだろうか?

その可能性は否定できないように思う。

臼蓋形性不全=症状が進行する、なぜなら“進行性”だから・・・こう考えると治療法は手術しか選択肢はなくなる。


手術を否定するわけではないのですが、手術の前に“けが”や“けがの後遺症”という可能性も考えて、痛みを取る治療を考えるべきではないでしょうか?
やることをやってからの手術なら納得がいきます。


いくら臼蓋形性不全でも、臼蓋に神経があるわけでもないし、軟骨に神経があるわけでもない。
関節の袋に炎症が起きているのあれば、関節の袋の炎症を取る治療をしてもいいのではないか?
膝が痛い時にはよく行われる治療です。

「臼蓋形性不全だから、1回炎症をとってもまた繰り返すから、炎症を取る治療をしても意味がない。」
そう考えるのは間違いだと思う。

目の前に股関節が痛い患者さんがいる。
目の前の患者さんの今痛がっている痛みを、今取ろうとするべきです。

手術が云々・・・というのはそのあとの話だと思う。


「臼蓋形成不全です。今手術しないと将来歩けなくなります。」
と言われたら、パニックにならずに、少し時間をかけて冷静に考えてみてほしいです。



私に冒頭のような話をしてくれたお医者さんも臼蓋形成不全なんですよ。








変形性股関節症を怖がらないでね







「花より男子」

2008-08-25 02:55:21 | ちょっとしたこと
「道明寺!」「つくし!」「ありえないっつ~の!」・・・ついつい見てしまう「花より男子(だんご)」。
アニメ化もされていたし、台湾でもドラマ化していました・・・なぜか見ている。

井上真央ちゃんと嵐のマツジュン、最近夜中に特集されているが、なぜか見ている。(最近は松田翔太が意外とカッコイイと思いつつ)

映画は見ていない・・・まだ見ていない。

井上真央ちゃんは、お昼のドラマ「キッズウォー」(なぜか見てた)に、元気な子供役で出ていたが、最近きれいになったなぁと思う。


その真央ちゃんが言っていた。
「最近学校で、授業中に膝の間にペットボトルを挟むのが流行っているの、エヘッ。」

早速試してみた。

不思議なことに、すぐにももの内側がぶるぶるした。
効きそうだ!
ゴルフがうまくなりそうだ!


東京メトロ有楽町線に乗りながら、自分の膝を研究した。


“人は、力を抜いて座っていると膝と膝が離れるもんだ。”(研究結果)


膝と膝をくっつけるだけで、内転筋は結構収縮するもんですね。


膝と膝をくっつけるようにして、ペットボトルが落ちないように軽く挟むだけでいい。
ペットボトルをつぶさなくていい。

それだけでも、人間の動作を安定させてくれる内転筋は鍛えられると感じた。
有楽町線の中で試してみて・・・感じた。

有楽町線でペットボトルを膝に挟んで、眉間にしわをよせているおじさんを見つけたら・・・笑わないでね、エヘッ。



変形性股関節症を怖がらないでね







占い師

2008-08-23 01:54:33 | 診療のこと
レイコさんとは7年前に知り合いました。
今までに二度占い師にかかったようです。

1度目は、人工関節の再置換(2回目の人工関節手術)をした時に、担当の先生から「再手術をしたけど、この手術では10年も長持ちしません。」と未来を予測されたようです。
当時日本では最も有名な先生でしたが、占い師のようでしょ。

現在、手術後11年目に入りました。
人工関節側の調子はいいです。


最近、反対側の脚について「末期です。2年後には歩けなくなります。」
そのように別の先生に占われて?・・・あわてて電話をしてきました。

股関節の動きはほぼ正常ですし、筋肉の状態もいいから杖もなく歩けているのですが(街中で会っても股関節が悪いようには見えない。)・・・あと2年で歩けなくなるというのです。

本人の不安が強いので、しばらくは手術をしていない方の脚に重点をおいて施術して行きましょうと本人とも話し合いました。

「何もしないと2年で歩けなくなるかもしれませんが、もっと長持ちするさせましょう。わたくしに任せて下さい。そのためには・・・・・。」
占いではなく、まずはそう言って治療をしてほしいなぁ。


レイコさん、占いが当たらないように一緒に頑張りましょう!




変形性股関節症を怖がらないでね












理学療法士のための「深圧実技研修と独立開業支援セミナー」

2008-08-18 13:21:08 | Weblog
理学療法士のための
「深圧実技研修と独立開業支援セミナー」
を開催いたします!


11月に理学療法士を対象とした深圧実技指導(全身の様々な症状に対する実技)と独立開業の支援セミナーを行います。
近々ホームページに詳細を載せますが、興味のある方はホームページからお問い合わせください。


日時:11月2日(日)、11月3日(祝)
   両日共に午前10時~午後7時まで
場所:LE SALON  GINZA
対象:理学療法士
募集定員:6名(先着順:最低人数2名より実施)

内容:

11月2日(日)
●「近年の筋治療に関する考え方(仮)」  国際医療福祉大学 小田原保健医療学部 理学療法士 黒沢和生氏
●深圧の基本手技  LE SALON GINZA 理学療法士 佐藤正裕
●深圧実技  下肢・体幹 (LE SALON GINZA 松本・宮川・佐藤)


11月3日(祝)
●深圧実技  頸肩・上肢 (LE SALON GINZA 松本・宮川・佐藤)
●深圧実技  全身 (LE SALON GINZA 松本・宮川・佐藤)
●独立開業、ここだけの話  LE SALON GINZA 代表 松本正彦
●「開業へのブログ・メルマガの活用術(仮)」 合資会社 インスティル 代表 松原和枝氏



LE SALON GINZAには、九州~北海道までの患者さんが通ってくれています。
スタッフ一同、大変感謝しております。

できれば、各都道府県に最低1名の深圧のできる理学療法士がいれば、東京まで通わなくてすみます。
もちろん、東京にもあと数ヶ所できてもいいかもしれません。

皆さんのお知り合いの理学療法士がいらっしゃいましたら、一声かけていただけると助かります。
ご協力よろしくお願い致します。


LE SALON GINZA 代表  理学療法士  松本 正彦




●いま長女が北海道を回っています。
土曜は屈斜路湖あたりにいたようです。
昨夜は旭川あたりにいたようです。
今日はどこでしょう?
見かけた方は、一声かけて下さい。

●股関節周囲の筋肉を自宅でほぐせる“らっこちゃん”、まもなくネット販売開始です。

●ジェームスがブログを始めました
おもしろそうです。

●“深圧”の商標登録が済みましたので、銀サロのパンフレットを作りました。(はがき大)
銀サロにいっぱい準備していますので、患者さんをご紹介いただくとき等にご利用ください。
ホームページにもパンフレットの表裏を載せました

●9月26日~30日 鹿児島霧島市 行きまっせ~
●10月25日~28日 札幌市 行きまっせ~
●11月21日~23日 名古屋市 行きまっせ~予定
●12月 大阪に行きまっせ~

年末は休みまっせ~



 


変形の進行は止められる! 2

2008-08-15 02:05:00 | 経過報告(レントゲン)
8月6日銀座1丁目のみずほ銀行の前を関口知宏さんが歩いていた。
すれ違いながら目と目が合ったが、そのまま過ぎ去った。
身長が高く、テレビで見るまんまの自然な感じで歩いていた。
少しして振り向くと、もう彼はいなかった。



●2003年のレントゲン


●2008年のレントゲン



高位脱臼を起こし(おそらく子供のころから)、大腿骨頭が骨盤に当たっていかにも痛そうでしょ?



5年前の二宮さんは、徐々に歩行が困難になり杖と旅行バッグを使わないと歩けなくなりつつありました。
股関節が曲がって伸びず、上を向いては眠りにくい状態で、歩行時は体が前傾してしまうので、両手での支えが必要でした。

2年前に初めてお会いした時は、片方に杖、もう片方に旅行カバンを持ちやっと歩いている感じでした。
その為、右腕の疲労(筋の痛み)が限界に近いようでした。
脚に関しては、①左脚がだるい ②右のお尻が痛い、という訴えでした。


まずは、股関節が伸びるように、腸腰筋を緩めなければなりませんでした。
腸腰筋が緩めば、就寝時に上を向いて寝れるようになるからです。
また、脚に体重を掛けやすくなり、歩行が非常に楽になるからです。

最初の1~2回目の施術では、脚に関してはあまり症状の変化を感じられず、効果が出ないのではないかと感じました。
右手の痛みは2~3回の施術でかなり改善しました。


最初のほうは、月に4回ほどの施術を行いました。


とにかく左足で立つことが全くできませんでしたので、筋肉をほぐしつつ、自宅では左足に体重をかけるトレーニングを繰り返し行っていただきました。


左足では全く立てないのに、私は「絶対に立てるようになります!」と言いきっていました。
熊本のK子さんの経験が、“絶対立てるようになる!”という確信を与えてくれました。


徐々に股関節が伸び始めた頃、痛みもかなり改善してきました。

最後に右小殿筋だけの痛みとなり、私の最大のひじ力でお尻の横奥深くに眠る小殿筋を押したら、その痛みも出にくくなりました。


現在は、その右小殿筋だけを管理しておけば痛みが全くない状態になりました。

左片足立ちも、徐々にできるようになりました。
しかし、今から1年前の左片足立ちでは、左肩が下がっていました。


現在は、肩を水平にして右片足立ちだけでなく、左片足立ちもしっかりできるようになりました。
もちろん身体をまっすぐ伸ばしたまま立てます。

屋内では杖なしで歩けます。
屋外はT字杖だけで歩けます。
歩行速度は結構速くなりました。
2006年10月には銀座三越から当サロンまでやっと歩けるくらいの歩行能力でしたが、今では数往復は可能です。

旅行が趣味でしたので、東北の温泉、台湾、ハワイ・・・結構行けるようになりました。
あの、全く体重をかけることのできなかった左足が、今では安定して立てるようになったことが大きな改善の主要因です。

そのために指導したトレーニングは患側荷重法だけでした。


二宮さんは、骨も改善していますが、運動能力が改善したのは、筋肉が改善したことの方が大きいですね。

皆さん、たとえ“骨の変形が進行します”と言われても、筋肉は改善します。
筋肉が改善すれば、骨の変形を遅らせたり、骨を改善できこともあります。

人工関節の方も同様です。
人工の関節(骨盤側と大腿骨側)は、自分の骨によって固定されています。
自分の骨を弱くすると、人工物の固さに負けてしまいます。

手術していようが手術をしていまいが、良くなるんだという希望、良くするんだという意欲、長持ちさせるんだという考え方を無くさないで頂きたい!


お~ぼん・ぼん・ぼん ぼん・ぼぼんぼぼぼ・ぼん・ぼん・ぼん。






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変形の進行は止められる!

2008-08-07 12:10:40 | 経過報告(レントゲン)
ついに・・ついに・・・何だ?
ついにこのブログが終わるの・・・か?


終わりましぇ~ん。


ついに・・・画像を載せて見ました。
私のブログは、画像が無いのが“売り”でしたが、あまり意味のない“売り”だったので、宮川先生指導のもと初めて載せてみました。
それもレントゲン写真。

今後はポツポツとレントゲン写真を載せていきます。






「変形性股関節症は進行性です。」

そうでしょうか?



まず、治療者側が進行を止めようとする努力が足りません。
“進行性だから・・・”進行を止めるという発想が少ないように思えます。
また、進行を止める方法を間違って指導していることもあると思います。
「進行性だから・・・」という言葉に脳も心も支配されてはいけませんね。
人間には自然治癒力という素晴らしい能力があるんだもんねぇ。



次の2枚のレントゲン写真。

上のレントゲンは、明らかに関節のすき間がはっきり確認できます。(矢印)
それが進行すると下の写真のように隙間が無くなってしまうんですよね。(矢印)
...「進行性だから」…と何もしなければそうなるんでしょうね。

このレントゲンの主は、2006年12月の「安心」1月号に出させていただいた二宮真理子さんです。


二宮さんは2年前から施術を開始しました。


2枚のレントゲン、実は上の写真は2008年、下の写真は2003年の左股関節の写真なんです。

つまり上が現在、下が過去(5年前)のレントゲン像なのです。


レントゲンの撮影条件が違うのですが、肉眼で確かめても、過去より現在の方が関節のすき間がはっきりできています。

悪くなっていないのは明らかです。










この患者さんは高位脱臼を起こしています。
もともとは大腿骨頭がピンクのラインの中にあったのです。

両脚ともに股関節から大腿骨頭がはずれて、斜上に上がって骨盤に当たり、そこににせ物の関節(偽関節:ぎかんせつ)を作っています。


レントゲンでは、この5年間に改善しています。

では、この5年間に運動能力ではどのような変化があったのでしょうか?


この続きは・・・5年後に。

・・・じゃなく、次回に。


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経過ですよ経過!

2008-08-05 09:52:56 | 診療のこと
A君とB君、共に現在の給料は30万円です。

さて、3年後の2人の給料はどちらが低いでしょう?



・・・現状だけのデータでは、わかりませんね。


A君は3年前30万円、1年前30万円、現在30万円。
B君は3年前50万円、1年前40万円、現在30万円。

3年後の給料はどちらが低いでしょう・・・今度はいかかですか?

未来を予測するには、過去のデータ(経過)が絶対必要です。


皆さんが、はじめての病院で「あなたの股関節はあと2年しか持ちません。」と言われたらどうしますか?

初めての病院で、レントゲン写真は現在ののみ。


この患者さんが、もしも10年前のレントゲンを持っていて、現在のレントゲンと変化がなかったとしたらどうですか?


経過を見ていない先生の説明をうのみにしてはいけません。


半年後、1年後の経過を見てもらいましょう。
経過を見てから説明してもらいましょう。


皆さんは、“進行性”なんて思わないで、改善する方法を考えて下さい。
皆さんは、“人工関節がすり減るのは仕方ない”なんて思わないで維持する方法を考えて下さい。



次回は・・・ついに・・・ついに!・・・ついにですよ~!




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