股関節痛は怖くない!~変形性股関節症の新しい考え方

変形性股関節症の常識には間違いが多く、怖さを抱えている人が多い。
常識の間違いを理解して人生を楽しみましょう!

けいたいかく

2008-12-15 02:31:56 | 股関節の基礎
けいたいかく。
格さんを携帯する事を“けいたいかく”と言い・・・ません。
助さんが嫉妬し、黄門様が困ります。


“けいたいかく”は頚体角(Neck-Shaft Angle)と書きます。

“頚”は大腿骨頚部を意味します。
“体”は大腿骨骨体部を意味します。
“角”は角さんのことではありません。


つまり、大腿骨の頚部と、頚部の下の部分である体部(骨幹部)が作り出す角度の事です。(下図)


通常この角度は、直線(180度)と直角(90度)中間くらいの角度です。(130度くらい)

大腿骨骨体部から頚部がまっすぐな角度では、床からの衝撃が股関節に強くかかってしまうので、神様が45度くらい角度をつけたんですね。
この頚体角があるから股関節にかかる衝撃が減っているのです。


変形や手術によって、この頚体角が小さくなると大腿骨は内転してきます。
その逆もあるでしょうが、大腿骨が内転する場合が多いです。


・・・ということは、両脚をまっすぐにして寝た時、片脚はまっすぐ伸びるのに対して、頚体角が小さくなった方の脚はかなり内転する。
両脚が平行にならないのだ。

・・・ということは、まっすぐ立った時も頚体角が小さい方の脚が内転してしまう。


人間は歩くときに、地面に対して脚を垂直に着こうとする。
内転が強い状態では歩けないからだ。

・・・そこで、無意識に調節をするんです。

どのような調整かというと、頚体角が小さい方の骨盤を挙げることによって骨盤を傾かせ足が地面に対して垂直になるようにするのである。


すべてとは言えないが、歩くときに骨盤が挙がる人の場合、頚体角が小さくなっている。


頚体角は簡単には変えることができない。


頚体角が小さな方が、骨盤を挙げないようにするには、大腿骨の外反骨切り術という手段もあるが、股関節の外側への動き(外転)を広げると改善できそうだ。



変形性股関節症を怖がらないでね