我がNPOの田んぼは耕作放棄された谷津田の一角で、細々と無農薬稲作づくりを開始して3年目に入る。
代掻き前の準備がてらの作業をした。周囲に巡らされた土水路にカエルの卵が生みつけられていることに気がついた。
カエルの種類も色々なら数も去年より多い。NPO仲間に聞けば陽当たりの良い所にカエルの卵は産みつけられるとのこと。
そのために母カエルは5kmぐらい歩くことがあるそうだ。水田が潰されている昨今はもっと歩いているだろうと言われている。
隣のたんぼは荒れ地でろくな水路ではない。従って卵は産み付けられていない。しかし、このNPOの田んぼだけは例年になく種類とカ所数が多いことに不思議を感じた。
ひょっとしたら…カエルの卵は二次自然ではないかと考えた。荒れた草ぼうぼうの水路では当然のことながら陽当たりは悪い。
そしてもう一つ、これが重要なことだと推測するのだが、人が出入りしていることである。
母カエルは、小動物(ヘビやサギ)が人を怖がって近づかないことを知っているのではないか?
丁度、渡り鳥のツバメが人家の軒下に巣をつくり、カラスなどの大型野鳥の襲撃から卵・こども鳥を守るために作るように。人家の軒下には人が往来していてカラスなどは近づき難いのである。
ツバメの永い習性から学んだ擦り込み的なものがDNAみたいなものへと発展し、毎年繰り返される。
そう考えると、荒れ果てた谷津田の中で我がNPOの田んぼにカエルの卵が異常に多いというのもツバメの巣作りと同じではないかと納得出来る。
オタマジャクシの卵は、放っておけば良いような自然の中では生み付けられず、人工的な二次自然の中で育てられて行くのではないかと思うようになった。
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