イワン・アサノヴィッチの一日  畑と映画の好きな卒サラ男。

政官業癒着体質の某公共事業職場を定年退職。鞍馬天狗・鉄腕アトムの人類愛に未だに影響を受けっ放し。孫には目がない。(笑い)

ハイ!奥田製作所です。を観て

2015-04-22 13:31:24 | 演劇
 イワン・アサノヴィッチは演劇サークル「おきく」の発会当時からの古参会員です。
昨夜、観た「ハイ!奥田製作所です。」の感想文を劇団の関係者のHPにコメントしました。以下、お読みください。

拝啓、劇団銅鑼さま。
大して期待をしていなかった出し物だったのですが、いまは観て良かったと思っています。
期待して居なかった理由は、どうせベタベタした人情モノだろうという予断があったからです。
私も小学生時代は江戸川で暮らしていました。そこには、今では無くなってしまった、無い者どうしの助け合いの精神・人情がありました。
ある日、学校の父兄参観に現れた母がシャナリと和服でめかし込んでいたのです。小学生と言へど、そんなよそ行きの服など家にはある筈も無いと識っていた私は仰天しました。母の後日談で、羽織から草履に至るまで隣近所から借り集めて急遽のめかし込みだったのです。

登場人物が大勢だったのも良かったです。お陰で役名も役柄も混同して覚え切れませんでしたが。(笑い) 
いろんな人間がぶつかり合い、仲直りし、喧嘩をしながら相互の理解を深め合う。これは人間社会の当たり前の営為だと思うからです。いまは、喧嘩になったら直ぐに出刃包丁になってしまう情況です。
成果主義だ!競争社会だ!と言って、今の社会は過剰な人間社会の分断と信頼関係の崩壊現象が進められています。そして、敗者は「自己責任」として処理されてしまう。
過日も「幸せそうで癪に障った」と言って、歩道に居た親子を車ではねた男が居ました。一度、敗者になったら浮かび上がれない社会。これが”竹中小僧”の言う「新自由主義社会」の本質なのかも知れません。
文芸が古来より為政者に嫌われた理由も、こんな社会のシステムに抗して啓発行脚に勤しむからだったのでしょう。
説教臭くない芝居を今後も続けてください。期待しています。
昨夜、千葉で観劇した者です。

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