フアームの新年の初仕事は消石灰すき混みのための耕耘である。
収穫の終わった畑の休養と元気回復のために、土の消毒と耕耘は冬場の大事な仕事である。
耕された土の奥深くに冬の寒気が入り込み酸素を供給し、線虫や腐廃物・害虫の卵などを殺すのである。
鋤・鍬・マンノウでの耕耘は、畑作17年目に入ったアサノヴィッチの体力ではきつくなって来た。、認めがたいことではあるが正直なところである。
必要な作業とは知りながらついつい遅れたり、おろぬいたりしてしまうことがある。そんな年は作物の生育が悪かったり病気になったりする。
『ああ、やっぱり自然は正直だ』と、反省と人智を超えた自然、即ち宇宙の生業(なりわい)に気付かされる。
大袈裟な!と思うむきもあるが、17年間の畑作経験の中で一番強く感じさせられたことはこの一点である。
ひょんなことで念願の耕耘機が手に入った。
福島県の婚姻親戚から中古品を貰ったのである。馬力も小さくそもそもプロは”管理機”と言って耕耘機扱いをしていない。
しかし、兼々業農家を目指すアサノヴィッチにとってはかねてより欲しかった1台であった。
始めて車を手に入れたあの心境と同じで、畑に出てエンジンを駆け、ロータリーの爪が土に食い込んで行く様を見ているとワクワクとしてくるのである。
誰もいない木枯らし吹く畑の上でアサノヴィッチと我が耕耘機はひとり(二人?)ご満悦である。省力化はザッと10分の1と言うところも頼もしく感動的だ。
友人が増えた感である。友人に相応しい名前を付けよう、”耕太郎”などというありふれた命名は嫌だ。
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