西王母と思っていた早咲き大輪の赤い椿は、「紅妙蓮寺」でした。
最初は2輪だけでしたが
今ではつぎつぎに大輪の花を咲かせています。
椿の花
椿と山茶花は、花の散り方が違います。
椿は花ごとぽとんと落ちて、山茶花は花びらで散ります。
とはいえ、
厳密にいうと、見分けがつきにくいとのこと。
ここからは山茶花です。
アジサイの花も紅葉?
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知人から、10月末の中日新聞夕刊の【あの人に迫る】の記事を
わたしのブログで紹介してほしいというメールが届きました。
探したらありましたので、以下に紹介します。
良い記事ですね。
最後まで読んでくださってありがとう
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【あの人に迫る】 高橋若木 デモする大学講師 民主主義の回復 何度でもできる 2015.10.30 中日新聞夕刊 安全保障関連法の成立後も、さまざまな人々による抗議の動きは粘り強く続いている。個人個人で街頭デモに参加し、学生や研究者が協力して行動したことが「二十一世紀安保」の特徴の一つだ。いち早く反差別運動のデモに加わり、理論と実践の両面から社会を分析する大学講師の高橋若木さん(35)は、現在の政治状況を民主主義の危機と捉え、その普遍的理念を守ることを訴える。(嶋崎史崇) 安保法の成立は、反対運動にとって敗北ですか? 安保法に関する短期戦では負け点が入りましたが、改憲の流れを止める長期戦では、勝ち点が大量に入ったと思います。安倍政権は改憲に向かう一歩として、安保法を提起しました。運動の大目標は、その流れに従う社会の右傾化と諦めの空気を止めることにありました。その意味で、今回、運動は予想以上に多くを獲得しました。可決のあと、翌朝まで続いた国会前抗議で、あの朝の光を「初詣のように清々(すがすが)しく感じた」と言った人が少なくなかったのも、それを感じてでしょう。社会は変わり始めました。すべてはこれからです。 SEALDs(自由と民主主義のための学生緊急行動、シールズ)の若者たちが先頭に立ちました。 シールズの新しさは、若さというより、言論の自由の再生にあります。近年の日本社会では、個人として思考し発言する自由が窒息し始めています。リベラルな報道に対するバッシングは熾烈(しれつ)です。与党の懇話会での「マスコミを懲らしめる」発言もまかり通っています。ネット上では在日コリアンの個人が憎悪発言の集中攻撃を受けています。シールズが批判してきた秘密保護法は、国民が自分で考えるための情報を隠すことを可能にするものです。 シールズの若者は、あえて所属と名前を宣言してスピーチし、安保法制に反対する理由を個人の言葉で語ります。このスタイルは、言論の自由の実演なのです。彼らが、九条のような特定の条文だけでなく、立憲主義という「憲法のある社会」の原則を掲げて大きな支持を得たのは、社会がそうした自由の危機を感じているからでしょう。学者もそこに賛意を表し、立場の違いを乗り越えてデモに加わり始めました。 研究者の立場で、なぜ早くからデモに? 研究者として活動したという意識はありません。当時は、マイノリティー(少数派)に対するヘイトスピーチのデモが放置されていました。私は、他の参加者と同じく、人として許せないと感じたから、抗議に参加しただけです。差別を見過ごしてはいけないのは、特定の被害者集団を守るためだけではありません。体全体が衰弱すると、どこかに小さな症状が出ます。一部にしか出ていないからといって放置すれば、やがて動けなくなります。ヘイトスピーチは、社会全体の衰弱の症状なのです。 同じことは、ブラック企業に典型的な経済的不公正についても言えます。先日、新宿で最低賃金の値上げを求める新しいデモが始まりました。主催したのは、ラテン語で「正義」や「公正」を意味する「エキタス」という団体です。無党派の若者たちがリズミカルなコールにのせて、「ブラック企業は消えろ」とコールしていました。彼らは、最低賃金値上げが必要なのは、消費者の購買力を回復させるためだと言います。大企業向けの法人税減税や、社会保険料の国費負担率などに触れながら、「中小企業に税金まわせ」とも訴えました。つまり、日本経済の持続可能性や、社会の公正さといった広い視点に立っているわけです。 訴えが届いたと感じるデモ現場では、沿道の人々が「あ、デモだね」と安心した表情で私たちを見て、手を振ってくれますが、今回もそうでした。飛び入りの参加者もいました。無党派の経済デモで、できたばかりの団体だったにもかかわらず、最終的には七百人が街を歩きました。 生活を守るための新しいデモは、保守的な運動だと言えますか? 政権が人々の生活を大きなリスクにさらすとき、それに反対する運動は生活保守と言ってもよいでしょう。第一に、戦争の問題です。安倍政権は、正規の手続きを経ないまま、解釈改憲によって集団的自衛権を解禁し、世界に宣言してしまいました。第二に、経済の問題です。現政権は、「異次元の金融緩和」や株価操作によって日本経済を長期的なリスクにさらしています。同時に、非正規雇用を固定化する労働法制の改悪など、庶民の希望を奪うような政策を進めています。 でも、今の運動が守ろうとしているのは、これまでの生活だけではありません。民主主義の未来、普遍的な理念そのものです。シールズがデモで使うコールの一つに、「終わってるなら始めるぞ」という言葉があります。民主主義が終わっているなら、何度でも始めるぞという意味です。安倍首相やその支持者層は、戦後民主主義は現実に合わないから終わらせようと言ってきました。反対する側にも、民主主義はもう終わってるんじゃないかという諦めが一部にあります。しかし、基本的人権、平和主義、国民主権のような日本国憲法にある普遍的な理念は、社会の矛盾や現実を見つけ出させ、何度でも再出発させるからこそ意味があるのです。急いで現実の流れにのるのではなく、本当にそれだけが現実かを問い直させる理念を、日本社会に残すべきです。 今の運動には理想主義があるということですね。 安倍政権のいう「美しい国」の理想主義とは異なるものです。現政権の担当者たちは、女性が子供を産んで「国家に貢献」するといった理想を求めていますね。そういう理想主義者は、自分たちが信じ込んだ善を他人に押し付ける傾向があります。今ある社会の矛盾から目を背け、「敵」をつくりながら、偽りの安心に逃げ込む、つまり、現実から目を背ける傾向です。これに対して、日本国憲法にあるような普遍的な理念は、社会の矛盾から目を背けるのではなく、いつも新たに行動させるものです。多くの人が諦めかけたときにも希望を再生させる、万人に開かれた理念だけが、普遍性を持ちます。日本社会では、憲法にそれが保存されているのです。 これからの展望は。 注目したいのは、「ポスト政党政治」とでも呼ぶべき動きです。社会の方が政党に言うことを聞かせる民主主義が、すでに始まっています。野党の政治家たちが、「野党は共闘!」という観衆のコールに応えて手をとりあう場面が、シールズの街宣で何度かありました。この流れは選挙に続くでしょう。 国政選挙で大きな変化が起きるには、リベラルな野党勢力が「都会的」なイメージにしがみつかず、「地方といえばリベラル」と言われるくらい、各地とつながりをもつことも欠かせません。若い世代を中心とする社会運動が、三大都市圏にとどまらず、北海道、東北、沖縄をはじめとする各地域で活動を展開していることが、新しい希望です。 ◇ あなたに伝えたい 多くの人が諦めかけたときにも希望を再生させる、万人に開かれた理念だけが、普遍性を持ちます。日本社会では、憲法にそれが保存されているのです。 ◇ たかはし・わかぎ 1980年、埼玉県生まれ。国際基督教大卒、東京大大学院修士課程修了。専攻は哲学。現在はニューヨーク州立大大学院博士課程に在籍しつつ、東京都内の大学で講師を務める。ニューヨーク留学中から、経済格差に抗議する「オキュパイ・ウォールストリート」などの新たな社会運動に参加。2012年に帰国後、ヘイトスピーチに対抗する反差別運動や、集団的自衛権行使に反対する新しいデモの主催グループに加わる。共著『社会はどう壊れていて、いかに取り戻すのか』(同友館)に収められた論文「『街の群衆』の普遍主義」で、近年の街頭政治運動の思想を論じるなど、社会運動の現場と思想研究をつなぐ試みを続けている。 ◇ インタビューを終えて 「今日はよろしくお願いします」。誹謗(ひぼう)中傷を連呼するヘイトスピーチに敢然と抗議する。“こわもて”のイメージを想像して身構えていたが、こちらの緊張をほぐすような笑顔にほっとした。 研究者らしく冷静な語り口調だが、気取ることなく「僕は野良だから」とさらり。路上で活動する人たちへの共感と敬意が垣間見えた。 印象に残るのは「人として許せない」と言い切ったときの、きっぱりした口調。組織に頼らず、不正に立ち向かう決意を込めてのことだろう。 今後の活動と、研究者としての成果に注目し続けたい。 |
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