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ロシアには日本の魚は要らない

2013-10-04 | ラジオ
2011年4月にロシアが福島第1原発事故に関連して導入した、日本産の魚、海産物の禁輸措置は現在でも完全な形で残っている。
ロシア農産物監督庁は先日、こうした声明を表した。監督庁のこの決定は、先日行われたモニタリング調査の結果、および国際組織、各国の組織から提出された資料に基づいて出されたものだ。輸入制限がかかったのは、日本の8県にまたがる242社の企業からの製品だ。ロシアへの輸出権を今までどおり維持したのは、原発の放射能汚染水が流れ込まない水域で捕獲された魚を加工する524社の企業となった。

ロシア連邦漁業局はロシアの声からのインタビューに対し、日本からの魚介類の輸入は一切行われていないと回答した。一月前、日本政府は福島第1原発の汚水が太平洋に漏れ出していることを認めたが、ロシアが日本の魚を輸入しないのはこれと関係があるのだろうか。
ロシア連邦漁業局のアンドレイ・クライニン長官は、これについて次のように答えている。
「ロシアへと魚を輸出しているのは主にアイスランド、ノルウェーで、それより少ないのが中国、ベトナムからの輸入だ。つまり魚は日本から特には輸入していない。逆にオホーツク海、バレンツ海で獲れるロシア産の、さかに(?)関していえば何の危険性もない。ロシア極東の港には放射能のチェックを行う機械が完備されている」
長官は、このように語っている。

クライニン長官は、極東の太平洋水域で獲られた魚のモニタリングは現在でも続けられていると語る。ロシアは実は、そんなに魚の輸入を必要とはしていない。2012年、ロシアで消費された魚のうち国内産魚は全体の78.2%も占めている。
今、ロシアが最も憂慮しているのは密漁問題のほうだ。今年ロシアから日本へ売却された密漁ガニは、ロシア連邦漁業局の調べでは603トン。ですが日本の財務省は1万7900トンと、これよりはるかに高い数値を挙げている。

ロシア漁業局は、すでに数年にわたって密漁の取り締まりを行っており、時折成果を挙げている。その結果、ロシア産の海洋生物資源を日本に運び出す場合の認定書の発行手順について、すでにプロジェクトの草案が出来上がっている。
これは昨年9月4日、露日政府間合意で策定されたものだ。
この合意の枠内では日本はロシアの輸入魚、および海産物をロシア側の認定書なしに輸入してはならないことが義務付けられている。これに類似した合意は、すでにロシアと南北朝鮮との間で機能しており、現在アメリカ、そしてカナダとの間でも準備されている。
遅かれ速かれ、ロシア近隣のアジア太平洋諸国がロシア産の魚、および水産資源を輸入する際は、必ず認定賞が要求されるようになるだろう。輸入の許可書の発行を行うことができるのは、ロシア漁業局極東支部に限定され、申請後15日以内に行われる。

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凱風社

9月24日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル