1010 Radio

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Facebookからの大脱走、一時の感情からか目論見あってのことか(1)

2013-10-02 | ラジオ
Facebookのユーザー1100万人が自分のページを削除した。これだけ多くのアカウント削除が起きたのは、先ごろ、アメリカ国家安全保障局が、インターネット上の追跡調査を行っていることが明るみになったことが一番の原因だ。
アメリカで約900万人、そしてイギリスで200万人のユーザーが何年にも亘ってFacebookのアカウントに蓄えた写真、そして動画などの情報を削除してしまった。
イギリスのThe Daily Mail紙は先日、3年前にウィーン大学が行った世論調査の結果を公表したが、それによるとFacebookのユーザー離れは、これより以前にすでに起きていたことが分かっている。
Facebookはなれの第1の波が起きたのは、創始者マーク・ザッカーバーグ氏が不明瞭な発言を行ったことが原因だった。ザッカーバーグ氏はインターネット上のプライバシーについて、ユーザーのイメージは古びているというような発言をしていたのだ。

そして今、ソーシャルネットのユーザーたちはスノーデン氏のおかげで、より具体的な情報を得ることになった。それによるとアメリカの特務機関は複雑なプログラムと大量の職員を使って、市民を注意深く観察しているというのだ。当然ながらスノーデン氏のこの暴露のあと、何百万人ものユーザーがソーシャルネットを捨てている。
追跡の危険性やプライバシーの侵害について、あらゆる国の市民が深刻に受け止めているわけでは実はない。ロシアの声のサイトで行われた世論調査では、ドイツ人でFacebookのアカウントを削除したのは回答者のうち10%、フランス語サイトのユーザーでは13%と少なく、一番削除したのが多かったのは英語サイトのユーザーで57%だった。この一方でロシア語サイトのユーザーでは、たった4%しか削除を行っていない。

コーネル大学の社会学のマイケル・メイシー教授はロシアの声のからのインタビューに対し、ソーシャルネットから手を引くのはそう簡単なことではないため、Facebookを辞めるという決心をした人は、よほど熟慮の末にこの決定をとったはずだと指摘し、次のように語っている。
「アカウント削除は非常に困難だ。Facebookはこれが行われないようにあらゆる障害を設けてくるからだ。一番簡単なのは削除しないで単に利用しないこと。アカウント削除とともに、写真など自分のコンテンツをすべて失うことになるからだ。
これはFacebookとしてはユーザーを何とかして失わないための方策なのだが、にも関わらずアカウントを削除しようとすると、今度は個人情報のプライバシー保護を憂慮する、明確なシグナルが送られてくるという仕組みになっている」
教授のインタービューだ。

「Facebookはなれ」とは何ぞや
Facebookからの大脱走、一時の感情からか目論見あってのことか(2)へ続く

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文藝春秋

9月21日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル