1010 Radio

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1時間だけの夫、レンタルの友達(1)

2013-10-09 | ラジオ
社会調査の結果、日本人は人と知り合い、友達を作るのがとても難しいということが明るみに出ている。それでも同僚や家族の前で孤独を囲う姿を見せることも好まない。
需要は供給を生むとはよくいわれるが、東京の人材派遣企業クライアントパートナーズが提供する人材レンタルは、新しいガジェットの販売で順番待ちの列に並ぶ人から、結婚式、葬式に親戚役として参列する人までと実に多岐にわたっている。なかでも一番人気のサービスは、男友達ないしは女友達になれる、好感の持てる人物だということだ。こうした人材派遣を求める主たるクライアントはネットの世界に暮らす若者で、現実世界での人との付き合い方を忘れてしまった人たちだ。友達のレンタルは、カフェやクラブに一緒に行く、公園を散歩するなど、こんな人たちにとっては人付き合いの醍醐味を味わえる唯一の機会となっている。

最近、同じようなサービスがロシアでも登場している。結婚式にレンタルするものといえば、前は友達を乗せて走り回るリムジンカーや、ウエディングドレスくらいのものだったが、今や結婚式のプランナー企業はパパや親戚のレンタルまで提供するようになった。
こういった役にあずかるのは大衆役を演じる俳優だが、なんとこのサービス、新郎新婦にはなかなかもてはやされているということだ。
巷には酔っ払っていないドライバーというサービスもある。自分が酒を飲んだとき、代わって車を運転してくれるドライバーを呼ぶサービスだが、これをレンタルするのであれば理解は容易いものだ。
また一人暮らしの女性に人気の、いわゆる1時間だけの夫も、家の中のこまごまとした修繕をしてもらう何でも屋さんの派遣サービスだから分かりやすいものだ。

しかし花嫁の父親をレンタルするというのは、ちょっと思い浮かばないだろう。1990年代の初めソ連崩壊の後、ロシアの離婚率は前代未聞の高さを記録し、多くの子どもたちが父親のいない家庭で大きくなった。そして結婚適齢期を迎えると、パパとママと向かえる、理想的な結婚式という夢をかなえるために、特に女の子はこうした夢を抱えているのだが、レンタルパパが必要になってきたというわけだ。

「パパ」という表現は間違いでは無いが、日本だとちょっとニュアンスが違ってきますね
1時間だけの夫、レンタルの友達(2)へ続く

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10月1日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル