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韓国の大統領候補者、スキャンダルでチャンスなくなる

2012-10-08 | ラジオ
韓国の政治家にとって、油断できないのがスキャンダルだ。今回その標的となったのは、無所属で大統領選への立候補を表明したアン・チョル・ス氏だ。
韓国の諺には「叩けば誰でも埃が出る」というものがある。アン・チョル・ス氏はその諺が正しいものであることを実感したに違いない。
彼が無所属で大統領選挙に立候補する意向を明らかにして以降、周りは注意深く身辺を探り始めたのだ。
明らかになったのはアン・チョル・ス氏の妻であるキム・ミ・ギョン教授が、2001年にソウル南部に部屋を購入した際、申告価格がかなり抑えられたものだったということだ。申告書に書かれた購入価格は2億5千万ウォンだったが、当時の価格では4億から4億8千万ウォンだったとみられている。これは税金逃れのひとつの方法だ。
アン・チョル・ス氏に対立する人々は、この申告漏れがまさに税金逃れを狙ったものだと非難している。アン氏自身も申告漏れがあったこと自体はすぐに認めている。

9月27日、アン氏は公然と2001年に購入された部屋の価格は、実際の価格とは違っていた。原因が何であろうと、これは間違いであり謝罪すると述べている。
ただアン・チョル・ス氏をめぐる問題は、これだけにとどまらなかった。2001年10月、アン・チョル・ス氏は部屋を売却しているが、その申告価格は7千万ウォンだった。実際の価格は3倍ほど高いものになっている。つまりさらにもう一つスキャンダルの種が付け加わった訳だ。

このような騒ぎがアン教授の政治生命に、どれほど響くのかはまだ分からない。現在韓国では連休のため、政治もそれほど動きがない。この連休明けに、どのようなことになるのか。スキャンダルが無視される可能性もある。
というのも10年や15年前には、このような申告漏れは日常茶飯事のことだったということは誰でも知っているからだ。このような税金逃れへの対策が本格的に始まったのは、ごく最近のことだ。
しかしもしも今回の騒ぎが原因で、アン教授が大統領選への立候補を取りやめたとしても、韓国の左派勢力を抑えることはできない。
アン氏は、より(???)のある候補者の応援に回ることだってできるからだ。昨年のソウル市長選の際には、まさにそのような状況が起こった。
アン氏自身は立候補しなかったものの、左派候補者を積極的に応援し、それが当選に決定的な役割を果たしたのだった。

今回のスキャンダルには、さらにもう一つの次元がある。韓国は世界に比べて税金が低く抑えられているが、韓国国民が望むような社会保障プログラムを実現するためには、その税金の大きな引き上げと、納税率の引き上げを行う必要があるということだ。

(???)は若い男性アナウンサーの粗末な喋りで何を言ってるのか不明

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中央公論新社

10月1日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル