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ロシアが北朝鮮の負債を帳消し(2)

2012-10-13 | ラジオ
しかしロシア側はそのような提案に、それほどの興味を示してはいない。ロシア(???)にとってはシベリアがあり、北朝鮮まで手を伸ばすことは急務ではないからだ。北朝鮮の資源はそれほど豊かなものではなく、輸送などのインフラはほとんどない。さらに政治的な不安定要素が多いということもある。

北朝鮮には魅力的な資源がある、それは労働力だ。北朝鮮労働者は十分な能力をもち、規律もしっかりしているうえに非常に安価だ。北朝鮮では月給30ドルが良い給料と考えられている。
最近中国の給与水準は上がっており、いまや20年前の中国の給与水準の労働力を実業界は探し求めている。一部は北朝鮮に生産を移している。政治リスクがあるため、それは大々的には発表されず、多くの場合は中国製という表示がなされて、実は北朝鮮で生産がされている。

しかしロシア型モデルは軽工業に重点を置くものではない。それゆえに北朝鮮に被服工場や靴の工場を作るような企業はない。
北朝鮮の労働力はロシアにとって必要だ。しかしそれも一定の範囲内においての話だ。
60年代末からロシア極東においては北朝鮮労働者が使われているが、その数は最盛期においても3万人を超えるものではなく、現在は1万5千人となっている。
労働力輸出は一つの要素ではあるものの、ロシアと北朝鮮の経済関係を変えるようなものではない。
ロシアが関心を持っているのは現在2つのことだ。それは朝鮮半島を縦断するガスパイプラインと、シベリア鉄道を韓国の鉄道に繋げることだ。
これによってシベリア鉄道の貨物量は数倍に伸びる可能性がある。そしてこのような野心的プロジェクトの実現は、すでに始まっている。

(???)は不明瞭な発声で聴き取れない

9月21日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル