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ロシアの原発は安全

2011-04-29 | ラジオ
ロシア国営原子力企業ロスアトムの報道官は、アメリカと日本の専門家が福島第1原子力発電所と類似したタイプの原発で発生する問題を、解決する必要があると指摘している。
安全確保の観点から観て沸騰水型原子炉は、あまりにも多くの疑問点が残っている。
それを回収するのは不可能であり、必要なのは閉鎖のうえ新しい原子炉を建設することだ。
福島第1原発への反省から、世界の原子力業界では大きな見直しが行われることだろう。

ロスアトムの計画部長はアメリカ及び日本にある、沸騰水型原子炉では多くの問題が発生すると見ている。
また雑誌『原子力戦略』の編集長は、そのようなタイプの原子力発電所には深刻な構造上のミスかあると考えている。
「ジェネレータへ蒸気が直接、噴出される点が問題となっているほかタービンの問題もある。
また原子力自体が小さく丈夫に造られていないことも問題だ。つまり多くの問題が山積している訳だ。ロシアの加圧水型原子炉では、そのような問題点が解決されている。
当たり前のことだが格納容器が二重になっている方がより安全なのだ。何故ならば最初の核容器が破壊された場合でも、外部へ放射線が漏れることはないからだ。
しかもそれ以外にも多くの安全策が採用されている。つまり現在言われているような第三世代プラス第三世代、第四世代というのは全く違ったタイプの原子炉なのだ」
編集長は、このようにコメントしている。

ロシアにもチェルノブイリ型の古い原発は存在している。それらは福島と同じように一重であり沸騰水型となっている。ロスアトムは世界原発管理連盟の専門家とともに、現在稼動中の原発の調査を開始した。
ロスアトムでは、もしも多くの改善点が指摘された場合には、稼動自体を停止するとしている。またロシアにある全ての原発では、予備のディーゼル発電機と貯水が置かれることになっている。

しかし重要な点はロシアが今や全く新しいタイプの原発の開発を開始したことであり、新しい原発の建設を推進していることだ。
またそこには高速中性子原子炉の建設も含まれている。すでに高速中性子炉はベロヤンスクで稼動している。編集長は、そのような見直しのためには数年がかかると指摘している。
「発電所があるということは、一定の地域の電力を供給しているということだ。
それはアメリカでもロシアでも変わらない。ですから技術更新を行い、新しい世代の原子炉にするためには時間が掛かる。
しかも予算的な問題だけではなく、作業員の教育などにも多額の資金が必要だ。
しかし福島での事故が、もっと原子力に真剣に取り組む必要があることを示したことは確かだろう」

ロスアトムの専門家らは、現代の技術に基づいた原子炉は、完全に安全であるとしている。実験の結果、ロシアの原子炉は震度9の地震および14メートルの津波にも耐え得ることが証明されている。

原子炉時限爆弾
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ダイヤモンド社

4月25日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル