1010 Radio

ラジオから色んな情報が発信されるように、車いすの視点から情報や思いを発信。

投資環境の改善を目指すロシア

2011-04-04 | ラジオ
ロシアのマグニトゴルスクで行われた経済近代化委員会の会合で、メドヴェージェフ大統領は、投資環境整備のための10からなる方策を発表した。そこには、戦略部門における外国資本の導入を簡素化するための法案の制定のほか、直接投資基金の創設、およびビジネス支援と汚職追放のための、大統領府オンライン相談所などの政策が含まれている。

ロシアは外国投資だけではなく、国内投資においても不足を抱えていることは明らかだ。メドヴェージェフ大統領はその原因として、ロシア経済への信頼が欠如していることを挙げている。
「 ロシアの投資環境に付いての評価をすでに下している。それは非常に悪いものだ。今年、中小企業にとってのビジネス環境は改善していないどころか、さらに悪化している。汚職も経済全体に影響を与えるファクターとなっている。
ロシア経済から資金が流出している。企業家の多くは我々を信頼していない。そのような状況は、これ以上我慢できるようなものではないだろう」
以上のようにメドヴェージェフ大統領はコメントしている。

投資家による信頼が欠如していることと、汚職の間には直接の関係が指摘されている。賄賂というのは日常的な現象となっており、ロシアでビジネスを行う人にとっては、毎日のように直面する問題だ。
また政府による汚職追放の試みは、すでに数年にわたって行われている。
今回の大統領による提案のなかには、各地方に大統領府のオンライン相談所を設ける提案も含まれていた。
そこでは市民や団体からの汚職に関する苦情を受け付け、それに対応することが目的とされている。

汚職の他に投資環境の改善を妨げている、他のファクターも存在している。
メドヴェージェフ大統領は引き月次のように話している。
「投資家や企業家たちは、各省庁の行動が予測できないことを批判している。矛盾するような決定が下される場合があり、その際には、すでに下された決定が機能しなくなる。これは現実的な問題だ。ほとんどの文書を、経済発展省による検査に通す必要がある」
このようにメドヴェージェフ大統領は述べている。

またロビー活動を避けるために、国営企業の取締役を兼務する大臣や副首相らを、民間の経営陣に刷新することも計画されている。
大統領は同様に、今年の夏に向けて、直接投資基金が設立されることを発表している。
その基金は設立資金の5倍以上の、外国投資を呼び込むことを目的としている。基金の経営は、世界でも著名な専門家に任せられるということだ。
大統領は基金の設立人として、対外経済銀行を挙げており、資本金は20億ドルとなるとしている。
また大統領は投資家および、外国企業が利用する公共サービスの質を高める必要性に付いても指摘している。
具体的には税関検査やビザ発給、労働許可証の発行などが挙げられている。

3月31日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル