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カフカス危機後、初めて開かれた露米外相会談

2008-09-28 | ラジオ
ロシアのラブロフ外相は国連総会が開催中のニューヨークで、アメリカ
のライス国務長官と会談し、露米2カ国や多国間の問題に付いて協議
した。
詳しい内容に付いてロシアの声の評論委員は、次の様に解説している。
今回の会談の最も注目すべき点、それは南オセチアでの武力衝突後、
初めて行われた露米の外相会談だと言う事だ。

グルジアは8月に当時どの国からからも、独立承認を受けていなかった
南オセチアに侵攻、ロシアは平和介入という形で反撃した。
これによりロシア・アメリカ両政府間の関係は急激に冷え込んだ。
もちろんそれ以来、初となった今回の会談で全ての対立事項を解決でき
る筈はない。
ラブロフ外相も会談後、時間が必要だと語っている。

外相によれば両国は今のところ、この問題に関して共通点を見出せてい
ないということだ。
さらに言えばロシアにもアメリカにも、自国の国益というものがあり、それ
は必ずしも合致するものでないために、全ての国際問題に付いて、完全
な合意を図ることなど不可能だとさへ言っている。

ただ重要なのはロシアもアメリカも、カフカスの状況を両国関係の障害に
したくないという点を、両外相とも認めたという事だ。
ラブロフ外相は会談後、西側はロシアを罰しようとするのと同時に、協力
しようとすることになると述べた。
アメリカ政府内にも、ロシアとの協力を求める勢力が居ることは確かだ。
しかしラブロフ外相はロシアにとって重要なのは、アメリカがどんなことに
付いて協力を望み、どんなことに付いて望まないのか理解することだと述
べた。
さらにアメリカとの関係全体に付いてラブロフ外相は、必要主義というもの
がグルジアの南オセチア侵攻を、アメリカが抱いた野心に勝ってきてい
るという考えを強調した。

ロシア政府指導部の落ち着いた、そして一環した確固とした体制が可能に
しているものだ。
メドヴェージェフ大統領、プーチン首相共にどの様な食い違いがあろうとも、
ロシアはアメリカに対して、対等で誠実、固形的な対話の姿勢があることを
一貫して強調してきた。

これは平和の維持にも地球の安全、安定にも不可欠なものだ。
核軍縮問題でも大量破壊兵器不拡散、地域紛争の調停、テロ、麻薬、感染
症対策にも、また地球環境の変動や、その他の脅威に付いても同様なこと
が言える。
そう考えていくとロシアとアメリカの親密な関係というのは、地球全体の利益
に叶ったものなのだ。

今回のグルジアのサーカシビリ大統領はそうだが、冷静な判断が出来ないア
メリカの衛星国政府のために、露米の親密な関係が犠牲になることはないし、
そうなってはならないのだ。

9月26日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル