1010 Radio

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コソボの暫定行政ミッションの機能の再分配

2008-09-05 | ラジオ
ロシアはコソボの暫定行政ミッションの(?の分配を、国連安保理の
承認無しに行うことには賛成できないとの立場を示している。
これはロシアのヴィタリ-・チュルキン国連大使が、7月25日にコソ
ボに関する国連安全保障理事会に出席した中で明らかにしたもの
だ。
今回の会合にはパン・ギムン事務総長が、コソボの暫定行政ミッシ
ョンに付いての定期報告を行ったが、26ページに及ぶこの報告書は
悲観的な内容なものとなっている。

パン・ギムン事務総長はこの報告書の中で、国連暫定行政ミッショ
ンは自らの課題を遂行する能力を持っておらず、ミッションの権限は
事実上コソボに奪取されているとコメントしている。
この様な現状を認めた上でパン・ギムン事務総長は、国連ミッショ
ンを再編成するには、EUの役割を強化することが必要不可欠との結
論を導きだしている。
ロシアはコソボ問題において、EUがより重要な役割を果たそうとして
いることをよく理解している。

一方こうしたEUの意向は、一方的な形で実現されてはならないと考
えている。
チュルキン国連大使は国連安保理の合意無しに、こうした行動を行
うことは国連憲章に違反していると指摘している。
チュルキン国連大使は、さらに次の様に語っている。
「これは国連安保理決議1244号と言う、国連の間本的な決議の遂行
に関するものであることから、事務総長の権限の増大を意味するもの
であることは明らかだ。
安保理決議の文章と事務総長の報告書の内容を比較してみると、そ
の多くの部分で事務総長の論理が、安保理決議1244号のそれとは
著しく異なっていることが、はっきりと見てとれる」
チュルキン国連大使は、この様に述べている。

コソボの暫定行政ミッションの構想を隠そうとする動きは、国連コソボ
特使の和平案の実現に向けた行動を行うような組織を、合法化しよ
うとするものだと考えられている。
行政ミッションの機能の再分配を理由に、国連がコソボから去ること
になれば、地域情勢は悪化を避けられないだろう。

ロシアは国連安保理の会合において、この問題をめぐっては国際社
会を全ての当事国の参加の下で協議を行うよう呼びかけている。

一方セルビアのイェレミッチ外相は、この会合でセルビアにとっても
受け入れ可能な行政ミッションの組織を模索するため、国連との対
話に参加する用意があることを表明している。
これに関連してロシアは、こうしたセルビア政府指導部の立場を最
大限に利用することが重要だとの見方を示している。

国連とセルビアとの対話において本質的な進展が見られれば、国
連安保理決議1244号を意思しながら、地域の緊張を大きく緩和す
ることが可能となる。
国際法と国連憲章を完全に重視しながら、両者の合意に基づいた
解決法を見つけ出すには、長期的な話し合いを続けるほかにない。
尚こうしたロシアのアプローチには中国やリビア、インドネシア、ベ
トナム、南アフリカといった国々も支持を表明している。

(?)は聴き取れず

7月28日放送 ロシアの声・ラジオジャーナ