1010 Radio

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平等なパートナーシップの原則の下で、NATOとの協力の発展を目指すロシア

2008-09-07 | ラジオ
ブリュッセルのNATO本部における、ロシア政府の新しい軍事代表に
なったアレクセイ・マスロフ将軍は、イタルタス通信の記者に対し
てロシアとNATOの軍事協力は、実際対等なパートナーシップが整え
ば、首尾よく成功裏に発展する可能性があると述べた。
この発言に関連してロシアの声の政治評論委員は、次の様にコメン
トしている。
将軍という非常に高い位を持った軍人が、NATOにおける新しいロシ
アの軍事代表に任命されたという事自体、ロシア政府がNATOとの協
力を、大きな意義あるものと捕らえていることを物語っている。
そしてマスロフ将軍は対等なパートナーシップの実現、及び国際法の
原則、規範、国連憲章の厳格な遵守にロシア・NATO協力の発展のた
めの力点を置いたが、これは全く当然のことと言える。

そうした事は先頃メドヴェージェフ大統領が承認した、ロシアの新しい
対外政策のコンセプトとも、またロシアとNATOの相互関係に関する基
本文書とも完全に一致している。
しかしここ最近ロシアとNATOの関係に深刻な問題が生じていることか
ら、特別な注意を向ける必要が出てきている。
確かにテロリズムやアフガニスタンにおける麻薬ビジネスとの闘い、大
量破壊兵器及びその(?)手段の拡散防止など、一連の分野においてロ
シアとNATOは、極めて実り多い協力を行っているという点は指摘できる
ものの、やはりそのことに付いては言う必要があるだろう。

またロシアとNATOはミサイル防衛の分野や、海難救助作戦において成
功裏に共同演習を行っている。
ロシア・NATO評議会そして、平和のためのパートナーシッププログラムの
枠内で共同作業をすることによって、ロシアとNATOの関係をさらに、より
しっかりとしたもの、また信頼の出来るものとするための悪くない(?)団を
作ることか出来た。

しかし残念ながら両者の間にこのところ生じてしまった亀裂は、ロシアと
NATOの良い方向への発展を妨げている。
先ず申し上げたいのはアメリカとNATOが、不自然な口実によって、これま
で現代に適応した形での、欧州通常戦力条約の批准を渋っていることだ。
すでにこの条約を批准したロシアは、条約遵守の一時的凍結を発表せざ
るを得ない状況となった。
アメリカとNATOは、NATOの東方拡大に反対し特にウクライナ、グルジア
をNATOに引き入れようとする動きに反対する、ロシアの懸念に付いて耳
を傾けようとしていない。

ロシアはそうした事態になれば、ロシアの安全が脅かされると捉えている。
こうした例はNATOが基本文書に盛り込まれた、基本的な規定を守ってい
ないことを物語っている。
基本文書では双方が完全に平等であること、互いの利益を厳格に考慮す
ること、また相互に協議すること、脅威を共同で捜査し、それを乗り切る方
法を検討することが唄われている。

こうした原則を遵守して初めて、ロシアとNATOの相互行動はヨーロッパと
世界の安全保障へと繋がるのだ。

(?)は聴き取れず

A History of NATO: The First Fifty Years

Gustav Schmidt
Palgrave Macmillan


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8月5日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル