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テロ対策・軍縮・世界的金融危機が主要テーマとなった国連総会

2008-09-27 | ラジオ
国連の一般討論演説でパン・ギムン事務総長は私たちの世界が自分たち
が想像した以上に大きく変わった、また直面しなければならない問題は、
いっそう複雑化しており、その解決には国家間の対立ではなく協力が求め
られていると述べた。
この話題に関しロシアの声の評論委員は、次の様にコメントしている。

パン・ギムン事務総長は直面している最も重要な問題として、平和と安全保
障の問題、発展と人権問題を挙げた。
パン・ギムン事務総長はこの解決のために、国際金融市場での秩序の回復、
新しい世界の金融システムの確立、テロとの闘い、軍縮問題と大量破壊兵
器不拡散の問題の促進を呼びかけている。

このパン・ギムン事務総長の発言を分析すると一見しただけで、その内容は
ロシア首脳部が現代世界に対して向ける視点、および現代世界が直面して
いる課題を解決する際の方法論に、大変似ていることが容易に判る。
これは経済に関する諸問題、軍縮問題、全ての国に確実かつ平等に安全保
障するという問題だ。

ここ数年こういった内容の発言を、メドヴェージェフ大統領とプーチン首相は繰
り返し行ってきた。
その際メドヴェージェフ大統領もプーチン首相も、この様な行動は決して対立や
敵対関係による手段ではなく、全ての世界の共同体が連帯し、調整した努力
と国家間の敬意に満ちた関係を基盤にして、はじめて成功するものであると毎
回強調している。

残念ながら国連総会において、アメリカのブッシュ大統領が行った最後の演説
では、時代の要請に応えた新しい多角的な世界秩序を構築することに対し、ア
メリカが同意のシグナルを送っているとは感じられなかった。
またブッシュ大統領の演説からは何の勢いも感じられず、何よりもオリジナリテ
ィに欠けていた。
むしろそれは昔からアメリカが取ってきた、他を救済しようとする思想そしてアメ
リカとそっくりな世界を建設するために、国連を道具として利用したいという願望
によって貫かれている。

ブッシュ大統領が南オセチアに侵攻したグルジアを、保護を必要としている若い
民主主義に見立てようとした上にこの演説は、見え透いた嘘を避けることは出来
なかった。
この様に演説の至るところで、侵略者と犠牲者を取り違えた反ロシア的な演説の
一説が、かえって注目を浴びている。

9月27日、国連総会の演説の中でラブロフ外相はブッシュ大統領に対し、然るべき
干渉するのは言うまでない。
ラブロフ外相はカフカスに関する問題も含め、国際問題全体に関するロシアの見解
を、納得のいくよう演説するであろうことは明白だ。

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9月25日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル