リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

固定資産税を立て替えてくれる制度があるのに

2022年06月10日 | 日々の風の吹くまま
6月9日(木曜日)。☁☔🌧。予報通りに雨もよう。大気の川、つまり悪名高い「パイナップル特急」が通過するので、けっこうな雨量になるらしい。春の低温で雪解けが遅れて、これから気温が急上昇すると低地での河川の氾濫が心配されるときだから、内陸の高い山では大雪なんてことにならないといいけど、とりあえず、雨が激しくなって来たら今日のマーケット行きは取りやめにしようかな。冷蔵庫は野菜、山菜でいっぱいだし・・・。

雨の中を雨合羽と長靴でウォーキング。所要時間は17分ちょうど。雨の日にはいつもなぜかペースが落ちるから不思議。どうしてだろうな。ウォーキングが終われば、どこにも行く用がないから、後はのんびり。デスクの上に置いたままの市の固定資産税の通知を眺めて、ええっと。納税期限は7月4日で、ざっと36万円。これは、州の学校税に関する自宅として住んでいる所有者への補助金(65歳以上はおおむね5割増し)を差し引いた金額で、住んでいなければ補助金はゼロで約44万円。固定資産税の内訳は主に学校税と一般市町村税で(だいたいは0.3~0.4%)で、市町村の大きな財源になっている。それで公的機関による査定評価を基準に各市町村がその年の予算に合わせて「税率」を決めるので、不動産相場が暴落して評価額がガタ落ちしても税額はまず下がらないし、評価額が同じでも所在地によって違って来る。その上にメトロバンクーバー(郡みたいなもの)税や公共交通税などが加算され、戸建ての場合はさらに(マンションの場合は管理費に含まれる)水道、下水道、ごみ収集、リサイクルなどの公共料金が上乗せされる。

最終的に、バンクーバー市のように戸建ての評価額が2億円、3億円はざらというところでは目玉が飛び出るような税額になるわけで、目いっぱいローンを組んで買って毎月の返済がやっとという世帯にとって、年に1度(バンクーバー市は2回に分けて徴収)忘れた頃にやってくる固定資産税の納税通知は頭痛の種どころじゃないかもしれない。払えなければ利子が積み上がって、最悪の場合はマイホームを競売にかけられてしまうんだから。でも、他の州はどうか知らないけど、BC州には固定資産税の繰延べ制度があって、55歳以上の所有者、所有者が亡くなった場合はそれ以下の年齢でも残された配偶者、そして有資格の障碍者は申請すれば政府が固定資産税を立替払いしてくれる。もちろん、州政府から借金するわけだけど、利息は単利でびっくりするほど低金利だし、自宅として住んでいる限り返済の必要がないから、銀行から借りるよりずっと条件がいい。我が家は旧居の時代からこの制度を利用していて、住み替えのために売った代金から全額を一括返済して、新居に落ち着いて改めて申請したので、考えたらもう20年近くも自腹を切って固定資産税を払ったことがないわけ。

ところが、この制度、なぜか知っている人も利用する人も少ないらしくて、政府は固定資産税を払わないことで手元に残る現金を生活費や医療費に充てられるんだからと、特にシニアに利用を呼び掛けるPRに躍起だから摩訶不思議。億の評価がつく持ち家に住んでいて年金収入だけでかつかつの生活をしているシニアはかなりいると思うけど、その持ち家をかたに金融業者から借金することにはあまり抵抗感がないらしいのに、家を売ったときに返済すると言っても、売った方が売却代金から返済するので売買には何の影響もないだろうに、毎年好きなように使えるお金が何十万円も手元に残るのに、ほんと、会計士でローン嫌いのカレシが飛び付いたくらいなのに、どうして利用しないんだろうなあ。まあ、あした中には補助金と繰延べの手続きをすませてしまおうっと。