柄にも無く、8月15日の終戦記念日に、戦争と平和について考えようなんて思ったのである。
で、選んだ本が、水木しげるの戦記ものから、この2冊、敗走記と姑娘である。
戦記もの特に戦場を描いたものは「あまり読みたくない」というのが本音である。
戦争という特殊な環境の中で、順応していく人たち。
それを責めることはできない。
では、戦争を始めた人たち或いは指導していた人たちが責められるべきなのか?
それもなんだか違うような気がする。
私が初めて読んだ戦記ものは、故・春風亭柳昇が書いた「与太郎戦記」であった。
多分中学生くらいではなかったか。
この戦記は面白かった。
戦争に行っているのに、死と隣り合わせにいるのに、自分だけは死なないという雰囲気でいる。
「私みたいなものが戦争に行ったから日本は負けた」
と言う。
そういう戦記ものを読んだからなのか、その後は悲惨な戦記ものは読みたくなかった。
というわけなので、数ある水木しげるの戦記ものにも手を出さずにいた。
さて「敗走記」であるが、ちょうど今週の「ゲゲゲの女房」で紹介されていた。
水木しげるの経験談・実話ということでテレビではなっていたが、あとがきを読むと友人の話らしい。
主人公は苦労して悲惨な目にあっても「生きて帰ってきた」のに「死ね」という理不尽さ。
日本が戦争に負けた原因は、このあたりにあるのではないか。
つまりは江戸時代に形づくられた「侍の美学」みたいな自分の命で責任を果たす、というような考え方。
しかもそれは組織に求められる。
他には「ダンピール海峡」「レーモン河畔」「KANDERE」「ごきぶり」「幽霊艦長」とあった。
いずれも戦記ものではある。
戦争は命のやりとりである。
命を懸けて戦わなければならなかった人間の歴史がある。
戦争が悪いのか、戦争をする人間が悪いのか、戦争をしなければならない環境が悪いのか・・・
ギリギリの状態でいる人々を、ちょっと間を空けて或いは俯瞰したかんじで、水木しげるは描いている。
遠く離れた人々から見れば、バカバカしいことが真剣に行われているのが戦争なのかもしれない。
また別な水木しげるの戦記ものを読んでみようかと思う。
だから読書はやめられない。
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で、選んだ本が、水木しげるの戦記ものから、この2冊、敗走記と姑娘である。
戦記もの特に戦場を描いたものは「あまり読みたくない」というのが本音である。
戦争という特殊な環境の中で、順応していく人たち。
それを責めることはできない。
では、戦争を始めた人たち或いは指導していた人たちが責められるべきなのか?
それもなんだか違うような気がする。
私が初めて読んだ戦記ものは、故・春風亭柳昇が書いた「与太郎戦記」であった。
多分中学生くらいではなかったか。
この戦記は面白かった。
戦争に行っているのに、死と隣り合わせにいるのに、自分だけは死なないという雰囲気でいる。
「私みたいなものが戦争に行ったから日本は負けた」
と言う。
そういう戦記ものを読んだからなのか、その後は悲惨な戦記ものは読みたくなかった。
というわけなので、数ある水木しげるの戦記ものにも手を出さずにいた。
さて「敗走記」であるが、ちょうど今週の「ゲゲゲの女房」で紹介されていた。
水木しげるの経験談・実話ということでテレビではなっていたが、あとがきを読むと友人の話らしい。
主人公は苦労して悲惨な目にあっても「生きて帰ってきた」のに「死ね」という理不尽さ。
日本が戦争に負けた原因は、このあたりにあるのではないか。
つまりは江戸時代に形づくられた「侍の美学」みたいな自分の命で責任を果たす、というような考え方。
しかもそれは組織に求められる。
他には「ダンピール海峡」「レーモン河畔」「KANDERE」「ごきぶり」「幽霊艦長」とあった。
いずれも戦記ものではある。
戦争は命のやりとりである。
命を懸けて戦わなければならなかった人間の歴史がある。
戦争が悪いのか、戦争をする人間が悪いのか、戦争をしなければならない環境が悪いのか・・・
ギリギリの状態でいる人々を、ちょっと間を空けて或いは俯瞰したかんじで、水木しげるは描いている。
遠く離れた人々から見れば、バカバカしいことが真剣に行われているのが戦争なのかもしれない。
また別な水木しげるの戦記ものを読んでみようかと思う。
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