尾形修一の紫陽花(あじさい)通信

教員免許更新制に反対して2011年3月、都立高教員を退職。教育や政治、映画や本を中心に思うことを発信していきます。

蕎麦談義と薬味の話-My favorite③

2011年06月07日 21時27分21秒 | 自分の話&日記
 だんだんマジメな話を書きたくなってきたので、薬味とそばの話をまとめて、これも一端おしまい。
 で、薬味はねぎと七味ですね。さらに、七味は浅草・やげん掘の中辛。わざわざ買いに行くが、新仲見世の店は遠いので、松屋地下で買うことが多い。

 ところで、東京育ちだから、うどんより蕎麦である。東京には江戸から続く、やぶ、砂場、更科系の伝統的蕎麦屋がある。が、70年代半ばから、蕎麦打ちを志した若手の店が出てきた。山本益博がグルメ本を出して当たった頃である。山本本では、伝統蕎麦屋を抑えて、新興若手に星が付いてた。特に、東京一と折り紙つきだったのが、南長崎(池袋の近く)の「」(おきな)である。それで何回か食べに行って、感心し心服した。そう、あの「翁」です。僕は学生時代から知っているんだよ。
 今調べると、高橋邦弘が東京に店を出していたのは、1975年~85年である。一端店を閉めた後、自分で蕎麦を育て水を求めて八ヶ岳のふもとに居を定め、1986年甲州長坂に自家製粉の店を開いた。というような話は有名すぎるが。2001年には店を弟子に譲り、広島に赴いた。清春白樺美術館の隣にある、その「翁」には一回しか行ったことがない。しかし、僕は高橋邦弘と「翁」の出現は、日本民衆思想史上の大事件だと思っている。

 だけど、だんだん「そっち系」の店も飽きてきたかな。「蕎麦道」と僕は呼んでる。「もりそば」を「せいろ」と呼ぶ。店主は作務衣を着てる。メニューが少なく、蕎麦一本当たりのコストが高い。小奇麗な店内にジャズが流れてたり…。茶道のお点前みたいに、なんか食べ方に作法があるんじゃないかと言う感じで落ち着かない。(「蕎麦打ち」の大衆化は、桐野夏生「魂萌え」に戯画化されている。)

 カレーやカツ丼がメニューに欲しいわけじゃない。それはいらないと思うけど、天ぷら以外にも、種物が欲しい。特に、僕が好きなのは「にしん蕎麦」で、これは京風ですが。そういう意味では、伝統的な蕎麦屋の力は大きい。僕は、辛いつゆがやっぱりうまい、浅草の「並木やぶ」がずっと一番好きだが、ずいぶん行ってない。東京の蕎麦屋をあちこち行こうという気持ちがあまりなくなった。後、前任校そばの「更科堀井」の「太打ち」が好きだな。

 東京の蕎麦屋というより、旅行へ行ったときに、おいしい麺がいろいろ食べられるとうれしい。

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2 コメント

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Unknown (呉一郎)
2011-06-07 22:25:10
浅草の「並木やぶ」!!!
僕にとっての日本そばナンバーワンです!
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立ち食い専門 (51の(元)クマ部長)
2011-06-09 00:00:01
お久しぶりです。メール返さなくて申し訳ないです。

ちゃんとした蕎麦屋に1人で入る勇気がないので、立ち食い専門です。

個人的に『小諸そば』がおすすめです。
港区、千代田区辺りに多いので、学校を抜け出して時々行ってました(笑)

立ち食いの中ではかなり美味しいです。
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