ここのところ、ずっと選挙に関した記事を書き続けてきた。その間、落語に行ったり映画を見たりもしてるんだけど、そういう話も書いたけど、それより選挙。選挙ウォッチそのものが趣味ではあるんだけど、それよりも今回は「日本の岐路」だという感じがして書き続けてきた。
ここで各党の比例区得票数を時系列で比較して各党の党勢を検討したい。以前はずっと書いていたのだが、前回参院選の時はちゃんとは書いてなかった。衆院選と参院選では、同じ比例代表選挙とは言え、ずいぶんやり方が違う。しかし、他に全国的に比較できるデータがない。
なお、今回の総得票は、55,757,552票。前回2014年総選挙は、53,334,447票。2016年参院選は、56,007,352.842票。2014年総選挙は戦後最低の投票率だった。2016年参院選で増えたのは、「18歳選挙権」で有権者数そのものが増えたから。とにかく、ここ数回続けて、5500万票前後になっている。
一応、2005年の郵政選挙から見て行くことにする。千票単位四捨五入。
05衆院選→07参院選→09衆院選→10参院選→12衆院選→13参院選→14衆院選→16参院選→17衆院選 の順番。直近3回は太字で。
★自由民主党
2589万→1654万→1881万→1407万→1662万→1846万→1766万→2011万→1856万
★公明党
899万→777万→805万→764万→712万→757万→731万→753万→698万
与党側から見てみると、自民党は前回2016年参院選で2000万票を獲得したが、今回はそれよりも減っている。参院選では個人名を書けるので、1年前に今井絵理子などと書いた人が今回は自民に入れてないのかもしれない。それでも前回衆院選よりも100万票増やしている。希望の党に流れた票は限定的だったと考えられる。
ちょっと驚いたのは、公明党が700万票を割ったこと。これは新進党として臨んだ96年衆院選を除き、今の選挙制度になって一番少ない。参院選を含めても、自公連立以後最も少ない。21世紀初めには、自民候補が「比例は公明」と訴えたからか、一時は800万票を超える得票だった。比例定数が減ったからだけでなく、得票数自体が減っていたのである。「自民の協力が少なかった」「都議選疲れ」「改憲志向の安倍政権離れ」などいくつかの仮説が考えられるだろう。今後も注目すべきところ。
一方、野党側は変化が多く、比較が難しい。とりあえず変わらない共産、社民から。
★日本共産党
492万→516万→494万→426万→369万→515万→606万→602万→440万
★社会民主党
372万→263万→301万→224万→142万→126万→131万→154万→94万
ここ最近、両党合わせて700万票以上獲得していたが、今回は合計で530万票ほど。前回衆院選から、共産は160万票、社民は30万票ぐらい減った。
一方、肝心の民主党なんだけど、2014年衆院選までは以下のような得票だった。
★民主党
2100万→2326万→2984万→1845万→963万→713万→976万
〇2016年参院選は、維新の党の一部と合同して「民進党」として臨んだ。
1175万
〇2017年衆院選は、無所属に比例はないわけだから、「立憲民主党」と「希望の党」を見てみる。
・立憲民主党 1108万
・希望の党 968万
他の党を見ておくと、まず維新、みんな系。
★「日本維新の会」 12年衆=1226万→13年参=636万
★「みんなの党」 09年衆=301万→10年参=794万→12年衆=525万→13年参=476万
★「維新の党」 14年衆=838万
2012年衆院選を前に、「大阪維新の会」と「太陽の党」が合同して「日本維新の会」ができた。それが「みんなの党」との合同をめぐって「次世代の党」(石原派)が分裂し、「みんなの党」も分裂して「結いの党」を結成したグループが日本維新の会と合同して「維新の党」を結成した。もうみんな誰も覚えてないぐらい複雑なんだけど、この維新の党が再び分裂し、一部は民主党と合同して「民進党」となり、大阪派は「おおさか維新の会」を結成した。今は名を「日本維新の会」に変更。
★2016参院選 おおさか維新 515万 →2017年衆院選 日本維新339万
★小沢一郎所属グループも、名前を変えながら毎回参戦してきたが、だんだん小さくなっていった。今回は基本的に「希望の党」から出る方向だった。
12年衆 日本未来の党 342万 →13年参 生活の党 94万 →14年衆 103万 →16年参 107万
★右派系の「次世代の党」は、2014年衆院選比例区で、141万(議席0)、2016年参院選は「日本のこころを大切にする党」と改名し73万票(議席0)、今回は「日本のこころ」として 8万5千。
さて、「立憲民主」と「希望」はどこから票が出たのか。両党合わせると、おおよそ2千万票である。総得票数がほぼ同じの2016年参院選と比べてみる。
そうすると、民進党が1175万、共産から160万、社民から60万、実は自民も減っているから160万、公明が50万。生活(自由党)から100万、維新から170万、こころから70万。合計すると2000万票近い。
こうしてみると、共産党や社民党系流出票は「立憲民主党」が主だろうから、希望の党にはそこそこ他党から流れた票があったということになる。そう考えないと数字が合わない。だけど、自民は元々巨大だから、100万、200万程度では影響がない。小さい公明党は比例当選者を減らしたけど。そう考えられるのではないだろうか。
ここで各党の比例区得票数を時系列で比較して各党の党勢を検討したい。以前はずっと書いていたのだが、前回参院選の時はちゃんとは書いてなかった。衆院選と参院選では、同じ比例代表選挙とは言え、ずいぶんやり方が違う。しかし、他に全国的に比較できるデータがない。
なお、今回の総得票は、55,757,552票。前回2014年総選挙は、53,334,447票。2016年参院選は、56,007,352.842票。2014年総選挙は戦後最低の投票率だった。2016年参院選で増えたのは、「18歳選挙権」で有権者数そのものが増えたから。とにかく、ここ数回続けて、5500万票前後になっている。
一応、2005年の郵政選挙から見て行くことにする。千票単位四捨五入。
05衆院選→07参院選→09衆院選→10参院選→12衆院選→13参院選→14衆院選→16参院選→17衆院選 の順番。直近3回は太字で。
★自由民主党
2589万→1654万→1881万→1407万→1662万→1846万→1766万→2011万→1856万
★公明党
899万→777万→805万→764万→712万→757万→731万→753万→698万
与党側から見てみると、自民党は前回2016年参院選で2000万票を獲得したが、今回はそれよりも減っている。参院選では個人名を書けるので、1年前に今井絵理子などと書いた人が今回は自民に入れてないのかもしれない。それでも前回衆院選よりも100万票増やしている。希望の党に流れた票は限定的だったと考えられる。
ちょっと驚いたのは、公明党が700万票を割ったこと。これは新進党として臨んだ96年衆院選を除き、今の選挙制度になって一番少ない。参院選を含めても、自公連立以後最も少ない。21世紀初めには、自民候補が「比例は公明」と訴えたからか、一時は800万票を超える得票だった。比例定数が減ったからだけでなく、得票数自体が減っていたのである。「自民の協力が少なかった」「都議選疲れ」「改憲志向の安倍政権離れ」などいくつかの仮説が考えられるだろう。今後も注目すべきところ。
一方、野党側は変化が多く、比較が難しい。とりあえず変わらない共産、社民から。
★日本共産党
492万→516万→494万→426万→369万→515万→606万→602万→440万
★社会民主党
372万→263万→301万→224万→142万→126万→131万→154万→94万
ここ最近、両党合わせて700万票以上獲得していたが、今回は合計で530万票ほど。前回衆院選から、共産は160万票、社民は30万票ぐらい減った。
一方、肝心の民主党なんだけど、2014年衆院選までは以下のような得票だった。
★民主党
2100万→2326万→2984万→1845万→963万→713万→976万
〇2016年参院選は、維新の党の一部と合同して「民進党」として臨んだ。
1175万
〇2017年衆院選は、無所属に比例はないわけだから、「立憲民主党」と「希望の党」を見てみる。
・立憲民主党 1108万
・希望の党 968万
他の党を見ておくと、まず維新、みんな系。
★「日本維新の会」 12年衆=1226万→13年参=636万
★「みんなの党」 09年衆=301万→10年参=794万→12年衆=525万→13年参=476万
★「維新の党」 14年衆=838万
2012年衆院選を前に、「大阪維新の会」と「太陽の党」が合同して「日本維新の会」ができた。それが「みんなの党」との合同をめぐって「次世代の党」(石原派)が分裂し、「みんなの党」も分裂して「結いの党」を結成したグループが日本維新の会と合同して「維新の党」を結成した。もうみんな誰も覚えてないぐらい複雑なんだけど、この維新の党が再び分裂し、一部は民主党と合同して「民進党」となり、大阪派は「おおさか維新の会」を結成した。今は名を「日本維新の会」に変更。
★2016参院選 おおさか維新 515万 →2017年衆院選 日本維新339万
★小沢一郎所属グループも、名前を変えながら毎回参戦してきたが、だんだん小さくなっていった。今回は基本的に「希望の党」から出る方向だった。
12年衆 日本未来の党 342万 →13年参 生活の党 94万 →14年衆 103万 →16年参 107万
★右派系の「次世代の党」は、2014年衆院選比例区で、141万(議席0)、2016年参院選は「日本のこころを大切にする党」と改名し73万票(議席0)、今回は「日本のこころ」として 8万5千。
さて、「立憲民主」と「希望」はどこから票が出たのか。両党合わせると、おおよそ2千万票である。総得票数がほぼ同じの2016年参院選と比べてみる。
そうすると、民進党が1175万、共産から160万、社民から60万、実は自民も減っているから160万、公明が50万。生活(自由党)から100万、維新から170万、こころから70万。合計すると2000万票近い。
こうしてみると、共産党や社民党系流出票は「立憲民主党」が主だろうから、希望の党にはそこそこ他党から流れた票があったということになる。そう考えないと数字が合わない。だけど、自民は元々巨大だから、100万、200万程度では影響がない。小さい公明党は比例当選者を減らしたけど。そう考えられるのではないだろうか。