尾形修一の紫陽花(あじさい)通信

教員免許更新制に反対して2011年3月、都立高教員を退職。教育や政治、映画や本を中心に思うことを発信していきます。

さかなと森の観察園-日光旅行③

2015年07月23日 21時34分15秒 | 旅行(日光)
 奥日光の3日目。朝から見事に晴れている。もう一日、二日いたくなるけど、帰らないといけない。どうしようかなと思って、もうあんまり歩くのもなあと思う。久しぶりに「さかなと森の観察園」に行こうかなということになった。ゆっくりチェックアウトして、少し湖畔を散歩する。宿の真ん前が湖で、木道が整備されている。湖面に映る男体山などの山々が美しい。夏の湖を見るたびに、西脇順三郎の「くつがえされた宝石」という表現を思い出す。
  
 湖畔からバスに乗って、竜頭(りゅうず)の滝で降りるが、案外近くに行けない。こうだったかな。そこから少し下れば、「さかなと森の観察園」である。「国立研究開発法人 水産総合研究センター」とかいう面倒くさい名前が付いている。昔は「養魚場」とかそんな名前だったと思うけど、10年ぐらい前から今の名前。小さい頃に親に連れられて行ったことがある。また今の名前になる前にも、個人旅行で寄った。面白いところなんだけど、中禅寺湖畔には「イタリア大使館別荘記念公園」という素晴らしいところがあるので、車があるとついそっちに行くことが多かった。バス停でいうと「菖蒲ヶ浜」の真ん前。300円払って中へ入ると、まず「マスのエサ」をくれる。なんかペットフードみたいなちいさん粒がいっぱい。ここはニジマスなどを養殖して放流しているところなのである。
   
 歩いて少し行くと、展示水槽とか資料館があるが、その奥に飼育池がいっぱいある。そこにいるいる、マスの姿。エサを投げると、ワッと寄ってくる。近くの魚が集まるが、エサをめぐって争奪戦が始まる。遠くに投げても気づいてさっと泳いでくる。面白がっていると、その写真は撮れないんだけど。中禅寺湖の名物だったニジマスは、もともとはいなかった。明治になって、かのトーマス・グラバーが放流したのである。そう、グラバー邸の人。奥日光が外国人の避暑地帯だったのである。今もなお、原発事故後は食べてはいけないということになっていると思うが、釣りの名所になっている。上の三枚目の写真は、ニジマスのアルビノ。遺伝的に優勢で、隔離した池で飼育されている。
   
 ちょっと驚いたのが、チョウザメ。マスと一緒に飼っていても、エサには無関心で、われ関せずと底の方を泳いでいる。上の1・2枚目の写真で、なんだか大きくて黒い影はチョウザメ。チョウザメだけの池もあって、それが4枚目の写真。まあ、まだ日光でキャビアが名物になっていると話は聞かない。森の中に池がいっぱい、涼しいところをぐるっと回って、資料館に入る、ここは昔の建物が残っていて、古い感じの洋館に資料が展示されている。ここがなかなかいい。
   
 まあ、こんなところで涼しい夏を味わうのもいいのではないか。特に親子連れなんかだと面白いだろう。ちゃんと見なかったんだけど、「おさかな情報館」という施設も出来ている。レストラン等はないけど、飲食できるスペースはある。前も思ったけど、入る前に予想していたよりずっと面白いところだと思う。涼しいし、エサやりも素朴に楽しい。時間を見てバスに乗って、いろは坂を下って日光駅に戻った。
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