尾形修一の紫陽花(あじさい)通信

教員免許更新制に反対して2011年3月、都立高教員を退職。教育や政治、映画や本を中心に思うことを発信していきます。

霧と雨の日光旅行

2016年09月22日 21時15分16秒 | 旅行(日光)
 どこか温泉へ行きたいと思う。そう思って、お芝居や落語もしばらく見ずにお金を節約。でも、どこへ行くかが難しい。今年の気候はずっと不安定で、8月半ばころから毎週のように台風がやってきている。8月には東北や北海道に大被害を出し、最近は九州や四国に大雨をもたらした。なんでも台湾や北朝鮮にも大きな被害が出ているという。どこへ決めても雨に当たる可能性は高い。ということで、初めて行くところが雨じゃ残念なので、毎年のように何回も行ってる日光へまた行くことにした。

 日光なら雨なら雨で、よく知っているから、まあそういう日もあるかと思えそう。そう思って一月ぐらい前に決めたんだけど、ホントに台風に当たってしまった。直撃かと思ったら、前日夜に温帯低気圧になって関東を通りぬけていった。それでも台風一過とならず、気温も低く、雨が降ったりやんだりのような天気だった。割と旅行日は晴れに当たるんだけど、今年のようにずっと台風が来てると避けようがない。農業もそうだが、観光への影響も大きいだろう。今日は祝日だけど、ガラガラだった。

 ということで、一日目も二日目も大した行動をしてないんだけど、とりあえず今日行った小田代ヶ原(おだじろがはら)の写真から載せておく。休日だから、本来なら戦場ヶ原端にある赤沼駐車場は、低公害バスに乗る人々で満杯である。自家用車通行止めで観光向けバスを出しているわけである。でも、今日は雨が降ってて人が少ない。せっかく休日ダイヤでバス便は多いのに。小田代ヶ原は、戦場ヶ原のさらに奥にあって、湿原から乾燥しつつあるものの広大な湿地帯になっている。そろそろ草紅葉が広がっている。一枚目の写真、向こうに見えているのが「貴婦人」と呼ばれる白樺。
   
 いつもならバスを降りたら、木道をずっと歩くか、あるいはバスを乗り継いで行く。でも、今日は雨が降っているから、少し歩いて止めにする。次のバスで戻っちゃおうという考えである。日光は今後10月になると、紅葉狩りの客で大賑わいとなる。一年で一番のハイシーズンである。宿の値段も高くなるけど、何しろいろは坂が大渋滞で時間が読めないのが困る。9月は夏休みと紅葉の狭間の、ちょっと空いている期間なんだけど、それでも最近は外国人が多い。低公害バスにも乗っていて、熱心に写真撮りに来ているらしい。

 さて、一日目に戻って。一日目も雨である。まあ、バスで早く中禅寺湖に行ってしまおうと思う。今夏オープンした「イギリス大使館別荘記念公園」に行こうかと思う。ところが何にも見えない。それどころか、バスがない。バスが出ているはずなんだが。よく見ると、8月31日で終わり、今度は10月一杯出ている。9月だけ運休なのである。「半月山行き」のバスなんだけど、中禅寺湖バス停から歩くと40分ぐらいかかる。雨の日に歩きたくない。どうせ男体山も何も見えないんだから、止めようと思う。一応「華厳の滝」に寄ると、こんな霧である。観瀑台から撮った写真の向こうに音は聞こえている。

 宿泊は最近の定宿、休暇村日光湯元なので、もう早速行くことにする。ところが、予想に反して、奥へ行くほど雨が上がり、うっすら日も差しているではないか。雲を通りぬけてしまった感じである。チェックインの時間には早いので、温泉街を少し散歩していこうか。源泉地帯まで行ってみる。途中に「温泉神社」があるが、そう言えば行ったこともなかった。勝道上人が開湯してすぐ、700年代の創建というけど、それはちょっと古すぎるよなあ。隣に朽ち果てんとしているお土産屋の廃墟が…。
 
 源泉というのは、奥日光の中でも一番の奥、湯元温泉のどんづまりにある。あちこちの温泉にある「地獄」に近いけど、フラットな湿原みたいな感じのところにお湯がポコポコ湧いている。そこに小屋のような建物がいっぱいあり、それぞれの宿の名前が書いてある。中には江戸時代から続く、板屋とか釜屋なんていう旅館もある。ここから湯元温泉の各宿に配湯されるだけでなく、戦場ヶ原の下を通って中禅寺湖畔の宿まで供給されている。「日本で四番目に濃い硫黄泉」だということで、循環にもできないのかと思うが、全部の宿が掛け流しなんだから湧出量も多いんだろう。
   
 宿のお風呂は行くたびに色が違うが、今回は緑色の湯。脇腹から腰に違和感があったけど、だいぶ和らいだ。もうゆっくり寝て、2日目の天気に期待するが、今日は朝から昨日以上の雨。ということで、冒頭の小田代ヶ原ちょっと見散歩になった。バスを待って、日光市街に下る。金谷ホテル歴史館の隣でカレーを食べ、ぶらぶら歩きながら紫蘇巻唐辛子と湯沢屋の酒まんじゅうを買って、最初の特急で帰る。今回はホントに温泉に入るだけのような旅行だった。まあ、日光はまた行くんだろうし、たまに雨に当たるのも仕方ない。飛行機で行く旅行なら中止の可能性もあったし。

  最後に、宿の真ん前の湯ノ湖の様子。ここまで陰鬱な風景も珍しいが、それでも釣りで来ている人がいっぱいいた。
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