写真家の田原桂一(たはら・けいいち、1951~2017)がヨーロッパや日本で「舞踏家」の田中泯を撮った「光合成 with 田中泯」という展覧会を原美術館でやっている。新聞の紹介で見て、ものすごく印象的な写真だと思った。24日までなので、もう終わってしまうから見に行った。
田原桂一と言われても、僕は写真のことはほとんど知らない。今年の6月6日に亡くなって、訃報は見たと思うけど印象に残っていない。田原桂一の写真も今回初めて見たと思う。ヨーロッパの「光」に衝撃を受けて写真を始め、「光」にこだわって建築とのコラボを世界中で作った。田中泯とのコラボは、1978年から1980年にかけて行われた「光と身体」についてのフォトセッションだと書いてある。
チラシを見ると、パリ、ローマ、ニューヨーク、アイスランド、ボルドー、東京、九十九里浜、秋川渓谷などで、「異なった光や大気や季節の中で、ダンサーの身体がどのように反応していくのか、あるいはただ単に人間の皮膚が神経がその触手を光の中にどのようにのばして行くのか。」上の写真の画像が出てきたので載せておきたいけど、これはフランスのボルドーに残された旧ドイツ軍のUボート基地だという。環境もすごいが、そこに立ち尽くす田中泯の身体の力もすごい。
なぜかその後ずっと忘れられていたけど、2016年に写真集にまとめられた。その後、フォトセッションも再開されたという。展覧会としては、日本初公開となる写真展。田中泯の肉体を大自然の中で撮ったモノクロの迫力が凄まじい。驚くべき写真だと思う。現代日本のもっともすぐれた「表現者」である田中泯の若き日の姿を永遠にとどめたという意味でも絶対に見逃せない。
田中泯(1945~)はずっと昔から名前は知っていた。八王子に「身体気象研究所」があった時代に訪ねたこともある。様々な公演を見たことはないんだけど、2002年の山田洋次監督の映画「たそがれ清兵衛」での圧倒的な存在感に圧倒された。その後は「俳優」としての活動も多いことは知られている。犬童一心監督の「メゾン・ド・ヒミコ」の、ゲイのための老人ホームを作った役がすごかった。
原美術館は品川の御殿山にあって、駅から遠いから行くのも大変。僕は二度目である。最近は混雑が嫌で、「草間彌生展」も「運慶展」も行かなかった。今日は誰もいないところで見られたから良かった。東ガスや日航の会長を務めた原邦造の邸宅だったというところで、1938年建造の家をそのまま美術館にしている。「御殿山」というのは江戸時代から有名な山で、お台場建造でずいぶん削られたという。1862年の英国公使館焼き討ち事件が起こった場所でもある。行く途中にある「八ツ山」には三菱の「開東閣」(旧岩崎家高輪別邸)があるが、関係者以外立ち入り禁止。
(原美術館)
田原桂一と言われても、僕は写真のことはほとんど知らない。今年の6月6日に亡くなって、訃報は見たと思うけど印象に残っていない。田原桂一の写真も今回初めて見たと思う。ヨーロッパの「光」に衝撃を受けて写真を始め、「光」にこだわって建築とのコラボを世界中で作った。田中泯とのコラボは、1978年から1980年にかけて行われた「光と身体」についてのフォトセッションだと書いてある。
チラシを見ると、パリ、ローマ、ニューヨーク、アイスランド、ボルドー、東京、九十九里浜、秋川渓谷などで、「異なった光や大気や季節の中で、ダンサーの身体がどのように反応していくのか、あるいはただ単に人間の皮膚が神経がその触手を光の中にどのようにのばして行くのか。」上の写真の画像が出てきたので載せておきたいけど、これはフランスのボルドーに残された旧ドイツ軍のUボート基地だという。環境もすごいが、そこに立ち尽くす田中泯の身体の力もすごい。
なぜかその後ずっと忘れられていたけど、2016年に写真集にまとめられた。その後、フォトセッションも再開されたという。展覧会としては、日本初公開となる写真展。田中泯の肉体を大自然の中で撮ったモノクロの迫力が凄まじい。驚くべき写真だと思う。現代日本のもっともすぐれた「表現者」である田中泯の若き日の姿を永遠にとどめたという意味でも絶対に見逃せない。
田中泯(1945~)はずっと昔から名前は知っていた。八王子に「身体気象研究所」があった時代に訪ねたこともある。様々な公演を見たことはないんだけど、2002年の山田洋次監督の映画「たそがれ清兵衛」での圧倒的な存在感に圧倒された。その後は「俳優」としての活動も多いことは知られている。犬童一心監督の「メゾン・ド・ヒミコ」の、ゲイのための老人ホームを作った役がすごかった。
原美術館は品川の御殿山にあって、駅から遠いから行くのも大変。僕は二度目である。最近は混雑が嫌で、「草間彌生展」も「運慶展」も行かなかった。今日は誰もいないところで見られたから良かった。東ガスや日航の会長を務めた原邦造の邸宅だったというところで、1938年建造の家をそのまま美術館にしている。「御殿山」というのは江戸時代から有名な山で、お台場建造でずいぶん削られたという。1862年の英国公使館焼き討ち事件が起こった場所でもある。行く途中にある「八ツ山」には三菱の「開東閣」(旧岩崎家高輪別邸)があるが、関係者以外立ち入り禁止。
(原美術館)
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