人事戦略研究所

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平成17年12月号掲載分

2006年03月31日 | 人事で会社が変わる
社長との対話で会社が変わる
 我が社の社員は何を考えているのか、いったい何に不満を持っているのか、会社に何を
期待しているのか。どれも知りたいことなのに社長の耳には入って来難いことです。これ
らのことは少し前に話題になった社内満足を高めるためにも重要な事柄です。
 これらをなんとか収集してできるだけ良い会社にしようと立ち上ったのが、I社の社長
でした。I社は運送業を営んでおり、社員はほとんど社内にいません。社長は社員の考え
を聞き出す方法はないものかと考えた末、一つの結論を出しました。自分が待っていても
社員から話しかけられるはずがない。自分から社員の方へ近寄って行こう。そのための方
法として、手始めに毎朝全社員に一言ずつ声をかけることにしました。社員から出てきた
日報やその日の予定等を事前にチェックし一人一人に合った内容の話をしました。この方
法は上手くいっていたのですが、多忙な社長は出張する機会も多く、また社員が朝早く出
てしまうこともあって長続きしませんでした。そこで次にとった行動は、社長との対話時
間を設けることでした。毎週決まった曜日の決まった時間に会社の応接室を開放し、社員
が来るのを待つことにしました。そこにはお茶やお菓子も用意されました。始めた当初は
社長一人が応接室に座っていましたが、何週か立った頃から社員がそこに顔をのぞかせる
ようになりました。社員は始め緊張していましたが、いつもと違って温和で、社員の話に
耳を傾けようとする社長の態度に社員も打解け次第に心を開いて行きました。これを始め
た頃、集ったのは若手社員ばかりでしたが、何回も対話を重ねるうちにベテラン社員も参
加するようになり、社長は若手社員とベテラン社員の人間関係や交友関係まで目の当りに
することができました。I 社は社内満足の高い会社として社員の定着も良くなりました。

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