人事戦略研究所

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平成17年11月号掲載分

2006年03月31日 | 人事で会社が変わる
勤務態度評価で会社が変わる
 勤務態度、情意、執務態度色々な呼び方がされますが、これらは会社を維持発展させて
いくのに基本的な能力だと言われています。それらは、規律性、責任性、協調性、積極性
の四つに分類されます。勤務態度を評価するすることは、人事考課を行っている会社では
ごく当たり前の事ですが、その中身が曖昧なまま評価されることも多いものです。規律性
が良いとか、協調性がある等の評価は普段の仕事ぶりを見ればだいたいわかるというのが
その理由です。しかし、本当にそうでしょうか?評価する側は、規律性とは何か、積極性
があると言うのを何ではかっているのかわかっているのでしょうか。ましてや隣の評価者
と自分の評価に整合性がとれていると考えているのでしょうか。
 これらのことに気付き、勤務態度評価の方法を工夫したH社を紹介しましょう。H社は
教育産業です。教育産業は人対人の産業です。提供する商品も人ならそれを受ける側も人
です。その上、サービスを提供されるのは子供ですが、その子供の後ろには両親がいます。
H社は他社との差別化の一環として社員の勤務態度評価を実施することにしました。それ
がサービスの向上、ひいては会社業績の向上につながると考えたのです。H社は曖昧な勤
務態度評価ではなく、具体的な行動を列記したリストを作り、それができているか評価す
るようにしました。そのリスト作りには、現場の社員も参加しました。どのような勤務態
度が望ましいか。教育産業としてできていなければならないはずなのにできていない事柄
は何か。リスト作りは議論を重ね、四十項目の勤務態度評価リストができ上がりました。
それらは具体的な行動の形式で書かれ、一つ一つを四段階で評価できるようにしました。
四段階にしたのは、「普通」とか「まあまあ」という評価をしないための工夫でした。こ
の評価を毎月行うことで、社員の意識が変わり、行動に変化に現れました。H社ではこの
リストを少しずつ見直し、社員のレベルアップにつなげています。

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