人事戦略研究所

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平成17年6月号掲載分

2006年03月31日 | 人事で会社が変わる
朝礼で会社が変わる

 社員の教育は会社にとって最も重要な事柄です。その社員教育の第一歩が朝礼だと言わ
れています。朝のわずかな時間ですが、それをうまく活用することで社員の意識を変えた
会社があります。
 製造業のC社は社員数30名程度の会社ですから、朝礼は全社員が一ヶ所に集まって行わ
れます。朝礼の内容は、その日の連絡事項、当番社員の朝の一言と続くのですが、C社の
朝礼はそれだけではありません。全社員が会社の理念、その年の方針、目標を唱和するの
です。そして社長がその意味を少しずつ解説していきます。これを毎日行うことで、社員
は理念や方針、目標を暗記してしまいます。これだけでも教育効果は非常に高く、暗記さ
れた理念等は社員に自動的に浸透してゆきます。さらにそれらを社長自らが解説すること
で、社員の理念や方針や目標に対する理解は相当深くなります。
 このことは会社にとって重要な意味を持ちます。会社はそこにいる社員が同じ方向に向
いて進むことで企業としての活動が成り立ちます。その方向を示すのが、会社の理念であ
り、方針であり、目標です。これを理解している社員が多くなればなるほど組織としての
結束力が強くなり、社員の判断基準が統一されます。ある社員がとった行動が正しいのか
そうでないのか、トラブルに見舞われたときに行われる判断の根拠はどこにあるのか等全
てにこの会社で毎朝唱和され、社員に浸透している理念、方針、目標をよりどころにする
ことができるのです。判断の際に社長や管理職がそれらをその都度持ち出すのではなく、
社員自身がそれらに照らすことができるのです。全社員が揃う時間しかできない教育をC
社は朝礼という時間に見出したのです。

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