チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

着物が繋ぐもの 509

2022年12月21日 09時51分44秒 | 日記

イヤー驚いたのなんの

今着物を売るとするとタンス一棹200円だそうな、たまに5000円という

「絹」をこんなにさげすんでいいのか

「絹」の存在が日本の近代国家を作ったんだよ、と雄たけびしても、「だからなに?」というのが現実

 

着物を売ることばかりに努力して、自然素材がいかに人間の心と体を潤すものであるかを説いた呉服屋がどれだいたのだろうか

その業界という世界に身を置いていたチャ子ちゃん先生

あれよあれよと置いてきぼりされ、絹のすばらしさを説いたり、着物の形に添った下着の話をしても、ほとんどの方が耳を傾けなかった。どころかとにかく「売る」という目的に向かって、多くの人が突進していた

その結果がタンス一棹2000円

 

そのタンスの中には玉石あれど、2000万円は軽く超える金額ではないだろうか

一棹2000円の中の着物はどこに行っているかと言えば、多くは中国、そしてヨーロッパやアメリカ

彼らはインテリアに加工して日常で楽しんでいるし、素材も染もデザインも飛びぬけた芸術性があるので、引っ張りだこ

 

江戸時代4つの港から今のように絹の着物は方々に流れていた

その結果、洋服の花柄や、色遣いが参考にされ、着物の形がバスロープに変形されている。着物の影響力は今も昔も変わらぬ力を持っているようだ

 

まあそれもイイだろう

ということで日本の女は西洋のブランド洋服をありがたがっている

江戸時代と違い今はその芸術性の跡継ぎが絶えそうである

 

昔も古着屋で着物を購入する人は多かった、今と変わらないだろう

しかし金持ちや資産家は「新品」つまり趣をこらした工芸を注文し、其れに応える職人の育成に貢献していた。だから技術が絶えなかった

 

現在の金持ちは車や時計マンションなどの不動産に資産を投じている

社会貢献は日本の文化をなくさないことだと思うけどな

 

 


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