チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

宝塚

2020年08月29日 14時35分30秒 | 日記

ひさしぶりの宝塚観劇

新宿十二社の田舎町に住んでいると日比谷とか銀座は大都会、お上りさん気分のウキウキと緊張感でその街に赴く

あの思い出多き三信ビルなど跡形もなく、憩いの緑の場になっていた

もっと古くには石原裕次郎と北原三枝が結婚式を挙げた日活ホテルの後は香港のホテルペニンシュラだ

 

三信ビルはおしゃれな人たちの遊び場でもあったけど、地方の事務所もあり、取材に出かける前によくこのビルに入り、地方取材の前段階の勉強をした

少しお金があると帝国ホテルに入って「ストロガノフ」を口にした(今はメニューにない)

そんな思い出をかみしめながら宝塚劇場に入る

マスクよし

手消毒自前よし

扇子よし

水よし

一つ席を開けて座るよし

さあーー開幕ベル

どすの利いた男役のトップ礼さんのあいさつが流れる

 

さーー夢の世界へ、

うん?

一瞬に引き込まれる、モウ10分前のアナタデハナイ

 

宝塚星組ノトップお披露目の舞台なのだが、昨年暮れ池袋㋨東京芸術劇場で此れから星組のトップになるんですよと言われていた時の「礼真琴」さんと今目の前で演じてる「RAY」さんの変ぼうに唖然!

コロナでお披露目自体が休演になったり、劇団員の中にコロナ感染者が出たりとここ舞台に出る前の試練が礼さんを大きくしたのかもしれないが、押しも押されぬスターの風格を備え客を引き付ける

 

そういうスターつくりのうまさは宝塚ならではなのだが、日本の演劇市場の中で、次つぎトップスターを送り出す宝塚のすごさを感じる。この秘密は何か?それも舞台構成にある

 

徹底してトップを持ち上げる演出だ。トップの出番は多く「男役は10年ですよ」とせつめいが入る

そうだろうとも

トップは1時間の舞台で舞台上にいないシーンはない

常にライトを浴びて演技し歌い踊っている

 

フアンのほとんどは女性で優しくて思いやりがあり、それでいて常にたくましく強いヒーローに声援を送る

男はどこまでも強く、女はぐっと控えめで楚々として柔らかく可愛い

この図式が100年続いているのだ宝塚ではーー

 

現実の令和での男たちはみんなジャニーズ系になっていてかわいらしく優しくはなっていても強さはない

第一足は長く、顔は小さく、姿勢がよく、常に自分だけを見ていてくれる。100年前から女の理想の男がこの舞台に生きているのだ

 

宝塚ってすごい企業だ

昨日はその宝塚を初めて台湾に誘致した方のご案内だったが、2011年のあの大災害に対して台湾の方々の深い思いやりの返礼に国交がないので、一商社の仕事として企画したのが宝塚台湾公演だった。台湾の方々の熱狂的な支援があり、いまだに公演は3年かに一度続いている

 

また宝塚の生徒たちも先輩から伝えられている台湾での公演を作り上げた人へのご縁を大切にしている

各組のトップのその感謝の思いがずっと続くのであろう

愛の舞台づくりが永遠に続く宝塚

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする