チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

着物が繋ぐもの 360

2020年08月03日 10時42分37秒 | 日記

今日はこれから新刊「着物解体新書」表紙の写真とチャ子ちゃん先生のプロフイール写真の撮影

梅雨明けして炎天下ではちょっと無理な撮影になった

表紙は「倭文布」(しずり)着物の写真になる予定

 

この布は経糸が絹で横糸が麻、おそらく古代は大麻の糸であったと思う

一枚は大麻の糸を使っている

あと一枚は苧麻の麻糸

 

それを

倭文布(しずり)なんと美しい呼び方

大麻の糸を使った着物は夏も冬も着られる、大麻の糸は暖かいのだ

苧麻の麻糸は夏が気持ちいい

 

いつも古い話で恐縮だが今から35年前、経糸結城紬の真綿糸、横糸苧麻で結城でいざり機((当時はそう呼んでいた)織っていただいた

「無地でいいですよ」とお願いしたのになんと竹を絣で表現した総がすり、その為何とも高額に

二反の経糸で作るのであとの一反は資料として置いておくと社長

 

ところが某製薬会社の社長夫人のインタビュに行ったところ、その奥様はこの「倭文布」をお召になって写真に納まった、ヘアメイクさんの腕の良さもあり、とても美しく奥方大満足(同じ着物を着ていなくって良かった)という想いと

(なによ資料でおいておくということではなかったの?)という想いと複雑だったけど、いい着物だと改めて感じた

 

今日はそれを表紙に使おうかという話になり撮影したのだが、チャ子ちゃん先生大のお気に入りで、夏前の季節にピッタリだったせいもあり、着る機会が多く、お尻のあたりの糸が切れて、それをまた細かく絣をすり合わせたりして愛用。さすがに穴が開いたのでもう着物としては着られない

「直らないかならないかな」

「チャ子無理だよこれは」

「もう作らない?」

「もうできないよ」

「簡単に拒否しないでよ」

「うんでも無理もうこんなややこしい織できる人残念ながらいなくなったんだよ」

というわけで布として保存しようということになった

 

先般も越後上布を

「雪晒しして頂戴」とわたしたら、もう無理ですよ

「神社の奉納しましょう」

 

新しい着物を補充できず、少しずつ着物の方が先に寿命が来る

布つぃてそこしておくものと処分するものの選別をしなくてならない時期が来たようだ

 

最後にプロのカメラマンにきちんと撮影していただきよかったこと

本は9月29日発売予定

 


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