チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

心友

2012年08月31日 11時11分29秒 | 日記
大学時代は親友で卒業後心友となったY子
10年ぶりに元気な電話があった
嬉しかった!

あえて連絡を絶っていたのだ
というのはご主人を亡くし一年を過ぎたとき
学生時代二人で良く散策した鎌倉に行き二泊した
彼女の哀しみをいやそうと思ったチャコちゃん先生からのプレゼント

会話は弾まなかった
Y子は一年経っても何かと云えば涙があふれる
話が途切れ同じ空間を共に息するのもはばかられてきた
初日は彼女も元気に振る舞っていたが気を許した友と言うことも有り
だんだん本音が出てもう身も世もなく泣いてばかり
初めは優しく接していたチャコちゃん先生も
正直あきれ果てタダ見守るばかり

思えば18才からの友
淡い初恋の人を知っている
恋い焦がれた恋人との身を切られるような別れも知っている
心が荒れていたときの不倫の相手も
そして生涯の良人と出会い淡々としたつきあいも

姉妹のように青春を生きてきた

あのご主人をこんなに恋い慕っているのか
タダ驚き親しさ故
「ねえそんなにあなたたちラブラブだったのっ?」
と遠慮のない言葉を投げかけてさらに心の傷を深くしてしまう

3日間一緒に過ごしたとき
しばらく連絡をするのはやめよう
今の私にははっきり言って荷が重い
もし生きている間に立ち直るときが来たらそのときは両手を広げて抱き合おう
そう思ってぷつりと連絡を絶った

青春時代から新婚時代更に子育て時代と
あまりにも濃密につきあっていた間柄だから
いまはどのようなつきあいをして良いか分からない
そういう感覚が分かる気もした

親友から心友になり気に掛けながら連絡を待っていた

長かった!
学生時代と変わらぬ心の中が一瞬の声でお互いを理解できた
もう大丈夫これからは憎まれ口を叩きながら
こころは濃密だけど淡々としたつきあいが出来る

Y子のおかげで私はあらゆる友に「待つ」というつきあい方を学んだ
かけがえのない友達が多い
つれづれの仲間も講演にいらして下さる方も
濃密な心の行き来を楽しみながら淡々とおつきあいが出来る
これも心友Y子とのつきあい練習があってのこと

持つべき者は心友

コメント
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