チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

拒否姿勢

2011年10月26日 19時25分41秒 | 日記
なんでも否定する人が居る
昨日もある方に会った
そこは初めて訪れた町
駅まで迎えに来てくださったその人
桜並木を歩いていて
「春は綺麗でしょうねえ櫻」とチャコちゃん先生
「5日間ですね後は掃除が大変」
「町の方がなさっているの?」
「そうですよ春と秋はもう掃除でいやになっちゃう」
「はー」

綺麗綺麗と上ばかり見て歩くのはよそから来た人
私達は朝早く起きて掃除するのだと
一軒だけしないとすぐわかるのでみんな疲れるんですよ

「静かな町ですね」
「寂れているんですよ忘れられてる町です」
「はあー」

その方のマンションのまえで
「商店街が近くて便利ですね」
「ろくなもの売っちゃあいませんよ」
「そうですか」

マンションの住民がお一人お一人キーを持っているらしく
その方も手にもっていたキーで扉を開ける
「安全でいいですね」
「なに鍵忘れたときは大変ですよ大騒ぎ」
「それはたいへんでしょうねえ」

お部屋に通され日の当たる良い部屋
「日当たりがよくて居心地よさそうですね」
「暑くてやり切れませんよ夏はクーラーかけっぱなし」
「でも冬は暖かくていいですね」
「何でも陽に焼けてホラこの絨毯色が変わってます」

「とても居心地がいいですね」
「ナカタニさんいらっしゃるというんで大掃除したんです」
だから腰が痛いのだという

何を言っても逆さに応える方なので会話が続かない
褒めればほめるほど
眞逆なことで反応をする

チャコちゃん先生は逆に面白くなって
次から次に褒めて褒めていく

ベランダが花園になっていて
「この花珍しいわどうやって育てるのですか?」
「あこれ?私が増やしていってこんなになった」
やっと自慢をしてくれた

しかし最後のオチ
「たくさん咲くから自分の家のお墓だけでなくどのお墓にもあげてるの」
だからこのはなのシーズンは
お墓通いが忙しいのだという

人を褒めなさい
そうするとコミニュケーションがうまくいきます
みたいな事を言う識者が多いが
そういう方はこの方のような方と会話はしないのだろうなあ

拒否は全て肯定にもつながると思った
つまりは本当のところ自慢なのだ
話のキャッチボールは否定から始まる人もいる





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