シングル・カソード化後、しばらく聴きましたが、音質が上品であっさりし過ぎて何だか楽しく有りません。
なんとか成らないものかと、初段やドライブ段の球の置き換えを検討しました。
オリジナルでは、初段、ドライブ段ともに12AU7(ECC82)が推奨となっています。
回路的には初段はSRPP回路、ドライブ段はパラ接続の位相反転増幅回路となっています。
現在、初段はSIEMENS E82CC、ドライブ段にはBRIMAR 13D5(12AU7軍用)を使っています。
取り敢えず、球のDatasheet上の定格とプレート特性を眺めながら、手持ちの球の中から候補選びをしました。
①初段
Gold Lion(reissue)のE81CC(12AT7)を使ってみました。
この球は12AU7よりもu(ミュー)が高いため、若干音量が上がりました。
音質は、この球の傾向通り、少し荒い音となってしまいました。
交換後の各端子の電圧は元の設定値からズレてしまいます。
結局、これは元通りの球に戻しました。
②ドライブ段
現在の電圧設定から使えそうなRCA製12BH7A(ブラックプレート)に挿し替えてみました。
交換後の各端子の電圧も元設定値から大きく変わりなく動作点も良さそう。ゲインは少し下がりました。
ヒーター電流が元の球の倍となりますが、電源トランスの6.3V端子容量ギリギリで大丈夫そうです。
音質は、重心が下がって、かつ音に張り、馬力が出てダイナミックになりました。
コレです!この音! 私好みの音になりました! 音が生き生きとしてます。水を得た魚の様です。
躍動感が出てきました。聴いていてウキウキ、嬉しくなります。心が弾みます。
音の粒立ち、解像度はそのままです。
「SAXPHONE COLOSSUS/SONNY ROLLINS」も更に良い雰囲気でSwingします。
「Miles Davis」も良いです。やっぱり古い球はJazzに向いているのかな。
やはり、この6C33Cを生かすには、この様なドライブ力のある球を使うのが正解なのでしょうね。
そうすることで出力管の本来の良さが出てくるのでしょう。
12BH7AはマッキントシュMC275用で確保していた物ですが、他にも使い途が出来て良かった。
RCA製を何ペアか持っていますが、今オクを見ると結構いいお値段していますね。
10年前はそんな価格では無かったと思います。当時海外からドル買いしたので詳しくは分かりませんが。
直線性を改善したECC99も持っていますので、そのうちに試してみたいと思います。