宇宙のこっくり亭

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映画 「おくりびと」

2009年03月09日 | こっくり亭日記
  
いまブームの映画、「おくりびと」を見た。

納棺士をテーマにした、異色の映画。遺体に死装束と死化粧を施し、気持ちよく冥土へと旅立たせる、旅の案内人だ。

死者はあの世へと旅立ち、生者はこの世に残る。この映画は徹底的に生者の視点から描かれており、「死者の霊魂」その他はまったく登場しない。
 
アカデミー賞の外国語映画賞を取ったため、有名になった。審査員にはユダヤ人が多く、彼らの死生観に共感するものが多かったから・・・とも言われる。ユダヤ教には、「あの世」も「生まれ変わり」も一切、出てこない。その点、宗教背景を問わず、受け入れやすい映画なのが幸いしたようだ。

死者にとって、終着駅は始発駅。新たな旅立ちが待っている。あの世でも脳天気にカルト宗教にハマッたり、生前の趣味を続けているケースも多い。一方、残された生者の思いは悲痛だ。若くして亡くなった人の場合は、特にそうだろう。
 
お葬式の本来の目的は、死者を送り出すためというより、「もう○○はこの世にいないのだ」と、残された生者の気持ちの整理をつけるためと言われる。実際、動物界では、猿が死んだ子供をいつまでも抱き続けていたり、鶴の夫婦が死んだ連れ合いといつまでも一緒にいたり・・・といったケースがよく見られる。気持ちの整理をつけることは、この世で生きる者にとって難しい。人間生活を続ける上では、儀式で区切りをつけることが重要だ。
 
逆に、霊界モノの映画などでは、浮遊する亡者の魂が、葬式の場面を見て「自分は死んだのだ」と気づき、ガクゼンとする・・・といったシーンがしばしば見られる。そういう、気づきの効果もあるのかもしれない。
  
離婚と出産を経た広末涼子も、大きな見どころのひとつだ。2001年にリュック・ベッソン監督の「WASABI」に出演して以来、久々に世界で名を売った。ハリウッド進出もウワサされているが、残念ながら本人にはその気があまりないみたい・・・。
   
知人の葬儀屋は、映画のブームで張り切っている。最近はグローバル化に伴い、異国の地で客死し、変わり果てた姿で帰国する人も多い。そのため、遺体の防腐処理技術などが脚光を浴びてるんだそうな。いまや、葬儀屋はすっかり人気者。世の中、何が脚光を浴びるか分からないものだ(笑)。
 

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