宇宙のこっくり亭

意識の覚醒に向かって、精神世界を縦横無尽に語る本格派ブログ!!

ものすごい貧富の差

2014年06月03日 | お金が要らない世界
      
「なぜ、お金は悪魔の発明と言われるのか?」というテーマの3回目。
    
ちなみに、ここでの筆者の意図は、「お金は悪魔の発明なのだ」と主張することではない。そうではなくて、「お金は悪魔の発明だと主張する人たちは、なぜ、そう言ってるのでしょうか?・・・ひとつ、その理由を考えてみよう」というくらいのスタンス。
 
付け加えると、筆者はかつて、東大経済学部で貨幣論や金融論を学び、金融機関に勤務したこともある。
 
しかも、その後、失業してフリーターになり、家賃その他を払って生活するのに、大変な苦労をした。電気を止められて真っ暗な部屋、冷蔵庫の中の溶けた氷。ガスを止められて、シャワーから噴き出す冷たい水・・・そういうのが、お金にまつわる懐かしい(?)思い出。
 
逆に、お金をジャンジャン使って、楽しく遊んだ思い出も多い。まあ、「山あり谷あり」といったところだろう。
   
自分のこと以上に、お金のことで大変な苦労をしている人を数え切れないほど見てきたし、逆に、ものすごいお金持ちも少なからず見てきた。
 
そんなわけで、「お金」の問題を、純粋にスピリチュアル的な視点からは、ちょっと離れたところから見ている。「50%のスピリチュアリスト、あとの半分はリアリスト」っていうくらいの感じ。もっとも、この問題に限らず、たいていのことで、そのくらいのスタンスだけど・・・。
 
それはともかく、前回まで書いたように、現代の世の中で、お金というものは、おもに「金融」が生み出している。

特にアメリカやイギリスのような「金融立国」では、金融が世の中に占めるウエートが、ものすごく高くなっている。ドルを発行するアメリカのFRBや、ポンドを発行するイングランド銀行からして、もともと金融関係者が中心になって設立したものだ。そこが総元締めとなり、多くの金融機関が、「信用創造」の原理によって莫大なお金を生み出している。
 
金融立国を支配しているのは、なんといっても金融資本。そこに反感を持つ人々が、そういう「お金を生み出すシステム」に対し、ケシカランといって怒るのは無理からぬところ。

それというのも、貧富の格差が、あまりにもひどいからだ。

もちろん、貧富の格差は、どこの国にもある。日本にだって、当然ある。でも、この日本は、国際的な観点から見れば、明らかにマシなほうだ。アメリカと中国は、本当にひどい。

アメリカでは、2011年に、「ウォール街を占領する運動」が起きた。「われわれは99%」というスローガンが有名になった。

というのも、アメリカは、1%の金持ちによって支配されているからだ。

ここ数十年で、貧富の格差は広がった。アメリカの所得階層のうち、上位10%の所得の伸びは、それ以下の層のそれよりも、ずっと大きかった。

そんな上位10%と比べても、上位1%の所得の伸びは、すばぬけて大きかった。しかも、そんな上位1%と比べても、上位0.1%の所得の伸びは、特にずばぬけて大きかった。

・・・という具合に、アメリカの所得階層は、上に行けば行くほど、ますます急速に増えている。ポール・クルーグマンは、これを「フラクタル構造」と呼んだ。グラフのどの部分を拡大してみても、「上に行くほど伸びが大きい」という、同じような形をしているからだ。こんな調子じゃ、貧富の差は広がる一方。

特に、金融の街・ニューヨークはひどい。ある調査によると、「アメリカ全体でみた所得上位1%層の所得シェアは,2007年に23.5%であったが,ニューヨーク市だけをとると,実に44.0%にも達していた」という。

つまり、1%の高額所得者が、ニューヨーク市民の所得を合計したうちの、半分近くを占めていた・・・というわけだ。ちなみに、アメリカ全体でも20%以上。

一方では、働いても食べていけない「ワーキング・プア」が多くて、フードスタンプの配給には、行列ができる。それ以前の問題として、アメリカの貧困層には、そもそも、ほとんど働かない人々も多い。「働いたら負けと思ってる」という世界の住人だ。
 
これは、どうみても深刻な状況だ。これだけの格差が現実にあって、「それでも、少しずつ差が縮まっています」というのなら、まだ救いようがある。実態は真逆で、急ピッチでさらに差が広がっているのだ。

人間、使えるお金の額には限界があるし、あまりに所得が多すぎても、意味がなくなってしまうと思うんだが・・・。

この高額所得者のうち、かなりの部分を、金融関係者が占める。

これが、前回まで書いたような、「金融がお金を生み出している」という社会システムへの反感とあいまって、ものすごい怒りを呼び起こした。

コルマン博士のように、「金融をつぶせ」という主張が出てくるのも、無理からぬところがある・・・。

(続く)
 

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2 コメント

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・・・・お金を生み出す (monad)
2014-06-10 00:54:58
日本の金融シスタムのことは知りませんが、
アメリカの金融シスタムの根底には、、、、
利子制度の機能差価が、最高の原因です。

例えば;銀行から10万ドルの貯金に支払われる年間の利子と、あるいは銀行から10万ドル借金返済の年間の利子に、あまりの異差がありすぎるのです。


何かのチャンスで大金が手元に入って、銀行に借金残高をすべて支払ったとしても、それを銀行は受け付けてはくれません。 定期貯金へと誘導するばかりです。


信用創造などと金融界では通じていますが、本当の意味で、人間の自我欲がある限り、地球惑星では、滓みたいなものだと考えます!
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Unknown (こっくり)
2014-06-10 21:47:10
>例えば;銀行から10万ドルの貯金に支払われる年間の利子と、あるいは銀行から10万ドル借金返済の年間の利子に、あまりの異差がありすぎるのです。


そういうことでしょうね。

アメリカやイギリスの金融機関は、日本のそれに比べて、ものすごく利益率が高い。

それを見て、「アメリカの金融技術が進んでいるからだ」とか、「経営者の能力が高いからだ」という人は多いんだけど、本当の理由は、そうじゃありません。

「アメリカやイギリスの金融機関は、お金を貸すときの金利が高いから」というのが、唯一の理由とまでは言えないにしても、最大の理由です・・・・・。
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