宇宙のこっくり亭

意識の覚醒に向かって、精神世界を縦横無尽に語る本格派ブログ!!

究極の、後ろ向き思想

2014年05月22日 | 精神世界を語る

ウツ病の人には、「がんばれ!」とか「元気を出せ!」という言葉が禁句だと、よく言われる。それはその通りで、もともと、がんばれないし、元気を出せないからウツ病なのだ。だから、ますます落ち込むことになる。

このように、ポジティブな言葉も、使い方によっては逆効果になってしまう。

精神世界は、ポジティブ・シンキングの世界だ。意識を変えることによって自己実現し、世界を変革していく。誰でも、思いのままに変えていけるし、素晴らしい自分になれる。そういう前向きな考え方が、今は主流になっている。

でも、精神世界というのは、百人いれば百通りの意見が錯綜する分野なのだ。「ポジティブ・シンキング」も例外ではなく、これが全てというわけではない。

むしろ、古代インドの昔から、この分野は、「ああ、苦しい。この地球の物質世界は、なんて悲しい世界なんだ。よし、ボクは、こんなに嫌な世界を捨てて、山ごもりして解脱することにしよう」というような、世間の一般人からすれば何ともネガティブな、究極の後ろ向き思想こそが、長きに渡って主流だった。

筆者の場合は、どちらかと言うと、そういうスタンスに近い。ここは、「地球はもう嫌だ。元いた星に帰りましょう」というブログ。だから、ポジティブ・シンキング派の人たちからはお叱りを受ける。でも、どうすることも出来ない。それが、偽らざる率直な気持ちだからだ。

だから、「生かしていただいて、ありがとうございます」というのを見ても、「こんな地球に生かされていることがアリガタイとは、この人たちは、よほど恵まれた人生を送ってるのだろうか?」・・・というのが、本ブログにおいては、正しい反応ということになる(笑)。

だが、この世的には後ろ向きな発想でも、見る角度を変えれば、極めて前向きな発想だったりもするのである。

たとえば、インターネットでゲームにハマっている人を考えてみると良いだろう。ネットのゲームでは、仲間と共に行動することが多い。当然のことながら、しょっちゅうログインして、強力な装備をそろえ、いつも仲間を献身的に助けてくれるプレーヤーは、「頼り甲斐がある」と言われ、周囲の評価が高くなる。

逆に、いつもサボっているプレーヤーは、「アイツは、使えねえヤツだな」と言われ、評判が悪くなる。

でも、見る角度を変えれば、そう言ってる人たちの方こそ、ネトゲ廃人なのであり、「使えねえヤツ」を見習って、ゲームの世界から抜け出すべきなのだ。

それと同じことが、この地球の物質世界にも言える。

「こんな世界はもう嫌だ。まあ、一人でやってることじゃないから、そう簡単に『ハイ、それではサヨウナラ』ってわけにも行かないが、寿命が尽きるのを待って、とっとと離れよう」という人もいれば、「そういう、後ろ向きな発想じゃダメだ。もっと、この人生を積極的に生きてみようよ」という人もいる。確かに、後者の方が、良いことを言ってるとは思う。でも、見る角度を変えれば、それこそ、地球の価値観にドップリ染まった、一種の「ネトゲ廃人」なのかもしれないではないか。

仏教では、この世に嫌気が差すことを、後ろ向きとは思っていない。むしろ、それは解脱への第一歩として推奨される。

人生は苦しい。たとえ、楽しそうに見えたとしても、人はいつか老いて死ぬ。最終的には、必ず苦しい。仏教では、むしろ、そういう見方を身につけなさいと教える。まずは、この世が心の底から嫌になることこそ、解脱への第一歩。

本人が意識していなくても、潜在意識は、それを知っている。実際のところ、「よし、ボクは、ここまでは一生懸命にがんばるけど、その努力がすべて水の泡となって、人生そのものにウンザリするようにしておこう」という具合に、あらかじめ人生計画を立てていることだって、考えられる。

究極の後ろ向き発想には、それくらいの意義がある。それこそ、人生を賭けて追求する価値があるのだ。

もちろん、それが全てではない。でも、古来から精神世界論というのは、そういう方向性がむしろ主流なんだってことを、忘れるべきではないだろう。

では、なぜ現代になって、ポジティブ・シンキングが精神世界の主流になってきたのかと言えば、それには、いろんな理由が考えられる。

ひとつには、今までの地球と、これからの地球は、違うからだ。今までの地球は、どっちかって言ったら、上に書いたような「究極の後ろ向き思想」を学んで身につける場だったと言っても、言いすぎではない。この地球は、それくらい厳しい環境だった。でも、これからは、そんな地球の位置づけが変わってくる。それが、まず一つ。

だが、理由はそれだけではない。それは、そもそも現代の精神世界・スピリチュアル・ニューエイジの本場が、なんといってもアメリカ、特に、陽光がさんさんと降り注ぎ、滅多に雨が降らない、開拓者精神に満ちた冒険の国、アメリカ西海岸だからだ。その点も、考慮に値する。

アメリカ合衆国と、ポジティブ・シンキングには、切っても切れない関係がある。アメリカは、ヨーロッパから渡ってきた開拓者たちが、西へ西へとフロンティアを求めて、大きくなってきた国。なによりも、チャレンジ精神が評価される。ここでは、「後ろ向きな発想」は通用しない。

アメリカ人もいろんな人がいて、全員が積極的なタイプじゃないから、「あ~あ、この国では、なんで、いつもポジティブでいなきゃ許されないんだ。正直、疲れるな・・・」と思ってる人もいる。まあ、かつての経済成長が盛んだった頃の日本も、常に右肩上がりの売上計画を立てていなければ、ビジネスマンとは言えない時代があったのだから、それはアメリカに限った話じゃないんだが・・・。

それにしたって、世界的に見ても、アメリカ人にそういう傾向が強いのは事実。

そんなアメリカで発達し、世界に広がった現代のスピリチュアルには、そういうアメリカ人の傾向が色濃く反映されている。物事には、そういう面もあるということを、記憶にとどめておくのもいいだろう。

もちろん、ポジティブ・シンキングも重要だし、それと「究極の後ろ向き思想」との間に、どう折り合いをつけていくかが、最大のテーマ。

それにしても、物事というのは、つくづく、見る角度によって変わってくるものだ・・・。


(続く)

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8 コメント

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Unknown (Unknown)
2014-05-22 13:57:44
「ネトゲ廃人」てのは言い得て妙 (笑)

日本のスピ界(さとり系)のユルいスタンスは、独特なのかもね。
アメリカにもユル系が増えてきた感じもするけど。
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はじめまして☆ ()
2014-05-23 02:11:09
私も1200%
ワンダラーです☆

ずっと周りで宇宙種族を探して来ていても

ぽい人

は居ても、確実なワンダラーさんに出会えた事はありませんでした…


当たり前ですがややぱり少ないですね…


いつ頃にご自分が宇宙魂とお気づきになられたのですか?o(^-^)o
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面白い! (トム)
2014-05-24 15:53:22
この記事も大好きです。
私も、ほぼ似たような考えを持っています^^

一時、ポジティブ教の信者になってへとへとになった経験が、、(笑)
だからと言ってポジを否定してません。一時期は前向きに生きる事が大事だと思っています。

が、もうこんな地球に生きていたくないと、うんざりするのが地球でのゴールだと思っています♪
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Unknown (こっくり)
2014-05-26 15:34:34
>日本のスピ界(さとり系)のユルいスタンスは、独特なのかもね。
アメリカにもユル系が増えてきた感じもするけど。

言われてみれば、確かにそうかも・・・。
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Unknown (こっくり)
2014-05-26 15:35:50
>、確実なワンダラーさんに出会えた事はありませんでした…

>いつ頃にご自分が宇宙魂とお気づきになられたのですか?o(^-^)o


「宇宙人の魂を持つ人々」の著者、スコット・マンデルカー博士と話をして、じきじきに「100%ワンダラー」認定をもらってますので(笑)
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Unknown (こっくり)
2014-05-26 15:38:43
>一時、ポジティブ教の信者になってへとへとになった経験が、、(笑)

ポジティブ教の信者は、キツいですよ。

最近では、「ポジハラ」(ポジティブ・ハラスメント)という言葉もあるくらいだ。

まあ、使いようによっては役に立つけど・・・。
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Unknown (yuu)
2014-05-26 17:01:54

ポジティブばっかり言っているスピに飽きた
ところで、ちょうどこちらのブログに辿り着きました。


だれが「ポジティブは波動が高い」と最初に言い始めたのか。

「中立」が一番波動が高かったらポジティブ派は
どうするのかな?
と最近思ったりしてます。

何事も「思い込み」や、「人が言ってたから」、というのは良くないですね。

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私見ですが。 (青い猿)
2014-05-27 01:52:17
思うんですけど、ポジティブ思考が良いというのは、ここが2極の世界だからではないかと。

「強く思えば実現する」という考えは、この物質的世界に同化して生きている人間にはとても有効なんです。大多数の…というか、殆どの人間はどっぷり同化しているのが普通ですから、そういう社会(世界)になるんですね。勝者の快感ってことです。それを競争してでも維持したいのが…人間。。。

少数派である同化していない…というか…同化できない人間には、あまり恩恵は無いです。まぁそういう人たちは、そもそも「強い思い」を持つこと自体が難しいのかもしれないです。
そしてポジティブ思考かネガティブ思考かの違いも、結果にはさほど大きな差が出ない。というより、結果はたいてい…どちらかといえば、芳しくないほうに振れてしまう。それほど酷くないにしても。
そういうふうにできているんですね、人間の型が。つまり、努力しても報われないことが多い、というわけ。
もちろん、努力して同化できれば変化があると思います。けれど、中には…どう頑張ってもどうにもならない(同化できない)人もいます。お役目なのかも。


ポジティブが波動が高い、というのは正しくないと思います。必ずしもそうではない、と。
中立というか、中庸が高いこともあります。いくらかの条件があると思いますけど。逆に、高いから中庸になるというのもあると思います。
それから、ひと口に「波動が高い」と言っても、程度(周波数のような分類)は様ざまです。それによって、感じる(気づく)世界に差があります。

普通でない…不思議の人?=青い猿の実体験を、研究家の意見や世にある文献なども参考に検証してみた結果、そのように思った次第です。
では~。
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