東京五社めぐりの続きで、飯田橋の東京大神宮に参拝した。
東京大神宮もまた、高い格式を誇る神社のひとつ。明治になって、皇居が京都から東京に移り、伊勢神宮への距離が遠くなったため、神宮の東京支部として発足した。おかげで、東京にいても神宮に参拝できるようになったのである。
江戸時代の町人にとって、「お伊勢参り」は一生に一度の夢。かつては、「今生の別れ」とばかりに水盃を酌み交わし、長い東海道をてくてく歩いて、箱根八里を越え、いくつもの川を渡り、はるばると訪ねた伊勢の大宮。明治の御代になって、ありがたくも手軽になった。これも、維新の功徳と言えるだろう。
伊勢神宮と同様、天照皇大神と豊受大神、さらにヤマトヒメノ命が御祭神として奉斎されている。その上、「造化の三神」(つまり、造物主)こと天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)・高御産巣日神(たかみむすびのかみ)・神産巣日神(かみむすびのかみ)の日本三大神も祀られているという、なんとも豪華な布陣。
東京大神宮と言えば、神前結婚式。神前結婚式の歴史は、ここで始まった。大正天皇と貞明皇后の結婚式がベースとなり、改良を加えて現在に至るという。それまで、日本には神社で結婚式をやる習慣はなかった(もちろん、教会でやる習慣もないし、結婚式場そのものがなかった・・・)のだから、画期的なことだ。この日も、雅楽の響きに乗って結婚式の行列が境内を通り、見物客の熱い視線を集めていた。
そのせいか、いまや東京大神宮は「縁結びの神社」としても有名。「恋愛運が良くなる」という評判で、女性参拝客が多い。都会の真ん中にあるせいもあって、賽銭箱の前に行列ができる人気。良縁を希求する人々の熱気が、都会の空にわき上がっている。
筆者はあまりオミクジを引かないのだが、不景気知らずの大神宮で、引いてみることにした。なんと「大吉」だ。仕事が順調で、金運も上々だという。これほど不景気なのに、ホンマかいな!?・・・と思ったが、景気が悪いときは悪いなりに、ニュービジネスが発生するものだ。今年は天照皇大神のご加護で、飛躍の年となるだろう・・・。
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