ペトル・ホボット氏によれば、これまで一部のシャーマンに独占されていたスピリチュアルな変容が、これから人類全体に広がるという。ホボット氏は、それを「トランスフォーム」と呼ぶ。
そこで、浅川嘉富氏は持論を繰り出した。ご存知、「アセンション」だ。もうすぐ、三次元の地球が次元上昇して、五次元に移行するというもの。
それに対して、ホボット氏は「そのようなことは、近い将来には起きません」と断言した。驚いた浅川氏は、血相を変えて詰め寄った。対談本にも、その詰め寄った様子は表れているのだが、実際にはもっと激しく問い詰めたらしい。ついには、ホボット氏から「アセンションに関する肯定的な見解」を引き出すことに成功した。
このやり取りは、精神世界関係者の間でちょっとした評判になってしまったが、実際には、ホボット氏は近い将来の変容を否定しているわけではない。むしろ、全編にわたって、それを主張していると言ってもよい。ホボット氏が否定したのは、「五次元世界に移行する」ということ。それは、地球人類にはまだまだ無理で、「あと3000年で実現すれば上出来」らしい。ホボット氏が言う「五次元世界」というのは、半霊半物質どころか、完全な非物質界そのもの。いくらなんでも、そんなとこまで一足飛びには行けないよ・・・という話なのに、ここは浅川氏が、ちょっと焦りすぎたようだ。
それから、ホボット氏は、「人は外部の力で変わるわけではなく、自分自身の力で進化しなければならない」と強調している。さらには、「地球の次元上昇に乗り遅れた魂は、別の惑星に移される」という考えを好まないようだ。そのあたりが、浅川氏の持論に違和感を覚えた原因と思われる。
とはいうものの、ホボット氏は、「近いうちに波動的な移動が行われます」と明言しているのだから、別に血相を変えて詰め寄るような場面ではなかった(笑)。ただし、大きな変化が起きるのは確実だが、その変化がどのようなものになるかは、決まっていないという。今は、分岐点にいる状況だ。
まず、銀河系コアからの波動が変わり、それが太陽の波動を変えて、さらに地球をも変える。このようにして、物質的な宇宙の変化も進んでいる。
でも、やっぱり、誰もが気づくほどの劇的な変化ではないらしい。少なくとも当初は、世間の一般人の多くが無関係なものとなりそう。
ただし、「波動の上昇に備えて準備のできている人たち」にとっては、劇的な変化が訪れる。なんと、「3次元に存在すると同時に、アストラル界(4次元)にも存在することができるまでに波動が上がります」ということだ。
それはつまり、自分の体を非物質化させたり、再び物質化させたりして、好きなときにアストラル界に出入りできるようになることを意味する。ちなみに、ホボット氏はすでにそれを3回経験しているという。いわく、
>非物質化のプロセスでは、まるで自分の肉体が溶けてしまうような感覚に襲われ、しばらくすると透明になり消えてしまいました。その状態でアストラル界に行ったのです。
「なお、非物質化したときには自分の体の形を意識で自由に変え、老人や若者になることもできます」というから、アンチエイジングは必要なくなる。松田聖子もビックリだろう。
そんなこんなで、ごく近い将来に起きる巨大な変化は、やはり少数の人々から始まることになる・・・ということに、ホボット氏の話の要点はあるようだ。
そこで、浅川氏は「わたしが聞いている情報に、こういうものがあります」と切り出した。それは、「来るべきアース・チェンジについて、宇宙にも2通りの考えがあり、穏健派と急進派に分かれている。急進派は、天変地異を起こして人口を激減させてでも、一気に地球を変えてしまうべきだと考えているが、穏健派はもうちょっと時間をかけて、ゆっくり変えていこうとしている」というもの。ご存知、坂本政道氏がヘミシンク・ワークによって得たアセンション情報だ。
それを聞いたホボット氏は、ビックリしていた。「その通りです。浅川さんが、それほどの情報を持っていることに驚いています」だという。
さらには、浅川氏は「このように2つの考えが分かれている原因は、『銀河系コアから流れ込む生命エネルギーが、いつまで続くか分からない』というところにある。急進派は、長く続かないのではないかと懸念している」と続けた。これまた、ホボット氏は驚くやら感心するやらで、「その通りです。浅川さんは、非常に質の良い情報を持っていますね」とコメントした。
筆者も、ヘミシンクをやってないにもかかわらず(笑)、この話に非常に興味をひきつけられて坂本政道氏の本を盛んに取り上げていたのだが、ホボット氏にとっても、これは宇宙の最高機密であるらしい。
「死後世界の信念体系領域が、高次の存在によって急速に浄化されている」という話といい、両者の間には符合する情報がとても多いことに、浅川氏もナットクしていた。