宇宙のこっくり亭

意識の覚醒に向かって、精神世界を縦横無尽に語る本格派ブログ!!

密猟されるクロサイを救出

2011年11月13日 | こっくり亭日記


ナショナル・ジオグラフィック

アフリカのクロサイが、密猟で激減している。絶滅寸前のレッドリストにも載っている。

密猟者に人気の理由は、もちろん、あの見事な角だ。「サイの角のように、ただひとり歩め」という釈尊の名言を生んだだけあって、ホレボレするほど美しい、鎧を身にまとった一角獣。大昔の恐竜・トリケラトプスに似ている。

そんなサイのツノを珍重しているのは、やっぱり東アジア人だ。最近は、ベトナムで漢方薬としての需要が多いらしい。こればっかりは、東アジアに共通する傾向だ。日本も、古来から象牙の大需要地だっただけに文句は言いにくい。

だが、違うところはある。中国人の密猟者は、とにかく評判が悪い。この報道でも、「アフリカの道路工事で中国人が大勢来たところでは、ツノを切り落とされたサイの死体が増えた、という調査結果」が取り沙汰されている。幸いにして、日本人の場合、そんな風評が立った試しはない。やはり、そこが民度の違いだろう。

アフリカのジンバブエでは、ライフルでサイを狙撃し、そのツノを斧で切り落とすという手口の密猟が横行しているという。 「キジも鳴かずば撃たれまいに」という言葉もあるが、サイも美しいツノのおかげで命を落としている。立派なツノを持った大人のサイが狙われるので、子供のサイが迷子になっている。

そんなサイに、画期的な救出方法が考案された。鎮静剤を打ったサイを、ヘリコプターで空輸するというものだ。

高い空に吊るされて、安全な保護区まで運ばれるクロサイ。一頭あたり、10分ほどかけて運ばれるという。

雄大なアフリカの緑の大地をゆく、空の旅。筆者は高所恐怖症なので無理だが、なんとも気持ち良さそうだ・・・。

空気中の水分を吸い込んで水を作り出す装置

2011年11月13日 | こっくり亭日記


WIRED JP

乾燥地帯も農地に?:空気中の水分を吸い込む『Airdrop』


いよいよ、空気中から水分を集めて、砂漠を緑地に変えるシステムの登場だ?

この装置・「Airdrop」は、優秀な発明に贈られる、2011年のジェームズ・ダイソン賞にも選ばれたという。

乾燥地とはいえ、空気中には多少の水蒸気が含まれている。もちろん、チリのアタカマ砂漠みたいな超・乾燥地ともなれば分からないが、並みの乾燥地なら、それなりに水蒸気がある。

それを、風車で空気を地中に引き込み、冷却するだけという、単純な原理だ。それだけで水分が発生する。
 
寒い冬の窓や、冷たい水の入ったコップに、水滴がつくのと同じ原理だ。水を温めたら湯気になるのと逆で、空気を冷やせば、空気に含まれた水分を水にすることができる。後は、それを集めればいいだけ。

発明者がオーストラリアで使ってみたところ、1日あたり1リットルの水ができたという。

できた水は、太陽光発電で動くポンプによって、植物に供給される。なにせ、いつも天気が良い地域だけに、太陽光には事欠かないから安心だ。空気を集めるタービンも、風力で動くらしい。

実に単純な原理なのだが、「スター・ウォーズ」に出てくるルーク・スカイウォーカーの叔父さんも、砂漠の惑星タトゥウィーンで、この原理を応用した水分抽出農場をやっていた。これからは地球にも、そんな水分農夫が増えてきそうだ。
 
どうやら、荒れ果てた地球の褐色の大地を、緑化する道が開けてきたようだ・・・。

意識覚醒の教え

2011年11月13日 | 東洋思想

過去千年以上にわたって、地球上ではキリスト教とイスラム教が鋭く対立してきた。この2つこそは、まさしく世界の二大宗教。長い間、「2強」の地位を占めている。

2つとも、旧約聖書に始まる同じ神を信仰しており、マホメットはモーゼやイエス・キリストを先行する預言者と位置づけていた。部外者から見れば、似たような宗教だ。でも、左翼の内ゲバと同じで、似ているからこそ、かえって対立が尖鋭になる。

日本には、「世界の宗教を統合した」と唱える新宗教が少なくない。それは、「世界の宗教は、一見バラバラに見えるけど、本当は出どころが同じであり、実は同じことを言っているのだ」という考え方に基づいている。戦後日本の宗教界の大物・「生長の家」の谷口雅春が「万教帰一」を提唱して以来、後に続く新宗教は、右に習えとばかりに皆そうなった。

確かに、見る角度によっては、それが真実なんだろうとは思う。でも、キリスト教とイスラム教はもともと同根だから別にしても、仏教・ヒンドゥー教・儒教・道教・神道・・・といった東洋の宗教は、簡単に割り切れないほど異質だ。

筆者の見たところでは、これらの教えは、どうも「出どころ」からして違うような気がする。つまり、地球だけでなく、宇宙にもいろんな考え方があって、一枚岩ではない。宇宙だって、思想的には割れており、実はバラバラなんじゃないか(笑)。地球の思想がこんなに多様なのは、それが投影された「宇宙の縮図」なのではないかと思う。

というのも、イスラム教と、インドのヒンドゥー教や仏教は、地理的にはお隣同士なのに、思想的には、いろんな面で対照的。「根は同じなのだ」と言うにしては、いくらなんでも違いすぎる。

インドの宗教は、輪廻転生してグルグル回る、循環の世界。

それに比べて、イスラム教は、天地創造から最後の審判に至る、直線的な世界だ。死後は天国と地獄に分かれ、生まれ変わってくることはない。

イスラム教は偶像崇拝の多神教が大嫌いで、片っ端から壊して回る。数年前には、タリバンが「バーミヤンの石仏」を爆破して文化破壊が話題になった。一方、インドは多神教の本場でもあり、偶像崇拝が盛んだ。

そんなインドが、イスラム教徒に何百年も支配されていたのだから、相性は最悪もいいとこ。神殿を粉々に叩き壊されるわ、見せしめに「人間狩り」をやられるわで、インドの原住民は散々な目に合ってしまった。信仰心の篤い皇帝ほど、原住民の偶像崇拝を嫌って、イジメがひどくなる。まさしく、悲劇的な出会いだった。でも、そんなイスラム教徒も、本拠地のアラブでは、キリスト教徒の侵略に悩まされた。どの地域にも、それぞれに血まみれの歴史がある。地球というのは、そういうところなのだ・・・。
  
まあ、地球がひどい環境なのは仕方ないにしても、この東西の宗教観の違いは、あまりにも大きい。とても、「本当は同じことを言ってるのだ」で済ませられるとは思えない。

おそらく、これほどの違いは、地球だけにとどまる問題ではないだろう。宇宙にも、いろんな考え方の勢力があり、それが直接・間接に地球に持ち込まれている可能性は高い。

それはともかく、筆者の関心は、「意識の覚醒」に関しても、イスラム教は、仏教と大きく異なるアプローチをしていることにある。

・・・と言っても、正統派のイスラム教ではなく、スーフィズム(イスラム神秘主義)の話。日本では、遠いとこの話だから知名度がイマイチなのだが、イスラム世界との付き合いが長い欧米では有名で、神智学を始めとするスピリチュアリズムにも絶大な影響を及ぼしている。「意識の覚醒」の教えとしては、仏教と並ぶ2つの最高峰と言ってよい。

そもそも、「意識の覚醒」とは何か。

「この世の現象界での生という幻影から目覚めて、無我を自覚し、輪廻転生を終わらせること」というのが、仏教的な解釈と言える。

でも、スーフィズム(イスラム神秘主義)では、そういう解釈が成り立たない。

もちろん、スーフィーの神秘家たちも、輪廻のことは知っていた。でも、やはりベースはイスラム教にある。スーフィズムでの「覚醒」は、また別な文脈で語られる。

>「覚醒」(Realization)について語る場合、そこにはさまざまな段階がある。・・・ついには神の瞑想に完全に没入し、それ以外のものの幻視すらなく、神の中に完全に住するようになる。いまやどちらを見ても、そこに神がいる。

>覚者はすべてに、またどこにでも神を見る。家族とともにいる時でも、食べている時でも、またどんな仕事をしている時でも、そこに常に神の「現在」がある。もしその現在がなくなれば、彼は生きることをやめる。中心の周りを回らなくなった原子は、消滅した原子である。止まれば、それはなくなり消滅する・・・。

(引用部分:シャイフ・ハーレド・ベントゥネス著、中村廣治郎訳『スーフィズム・イスラムの心』)

つまり、イスラムの神秘家たちは、神への信仰をとことん強め、ついには神を一体化することを目指していたのだ。

もともと、神とか創造主とか、そういった絶対者の存在を語ること自体が、仏教ではまずない。そのあたりが、大きく違っている。

スーフィズムこそは、神への信仰の、最も純粋な教え。意識の覚醒への道は、一本ではない。信仰の道を通って、たどり着くこともできる・・・。