ビビッド能里子トーク・サロン

心身両面の指導者として感じたこと

私に勇気を与えてくれた本

2016年04月26日 | えっせー
 現在も仕事がら新刊本は沢山読む方で、今まで感動した本は限り
なくあった、先月買った本をもう一度改めて読んでみて、二度目の方が
もっと感銘した。それは脚本家橋田壽賀子さんの「私には老後はない」
(海竜社)¥1000円だった。90歳で現役、超売れっ子の橋田先生
の本は、驚くほど文章が短かったが、短い文章の行間から滲み出るその
エネルギーは物凄く、私の心にダイレクトに響いた。
 このご年齢でしかもこれほど女性らしく、また潔く生きられたら
どんなにか素晴らしいだろう。でもやっぱり人間のデキと言うか、器の
大きさがふつうの方とは違うのだと、ちょっと憧れてしまった。
 私は今でも時々揺れ動く気持ちを、この本を時折読むことで安定
できるのではないかと思った。

 私が確か50代(60代?)の頃、「これからどのように生きれば」と
悩んでいた時、その頃新宿の伊勢丹にあった美術館にフラッと入ったが
そこで「グランドマア・モーゼス」の絵に出合った。
 その絵はとてもメルヘンチックで、私は感覚的に大好きで、売店で
重たい画集を買って帰った。それを読んで私はまるで電気に打たれた
ように感動し、悩みが一気にふっきれた思いだった。
 昔のあの時と同じように、一生忘れられないほど感銘を受けて
「この本は私のこれから生きていくための教科書にしよう」と思った。
 
 何歳になっても単純な私だけれど、長い人生で戸惑ったり、悩んだりし
た時、そんな気持ちを暖かく受け止めてくれ、勇気とヤル気を与えて
くれるような人に出合ったり、書物に出合ったりした。
 夜中に目覚めてしばらく眠れず、色々考えたが比較的順風満帆な
人生を歩んでこられたのは、もしかしたら神様がサポートして下さった
のかも知れない。「これからも色々なことに感謝して生きて、たとえ
微力でも人様のお役に立てれば幸せ」と、とても素直な気持ちになれ
た真夜中だった。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿