ビビッド能里子トーク・サロン

心身両面の指導者として感じたこと

「性同一障害」の実態を知った新聞連載

2014年04月19日 | 気分をスッキリさせる方法
☆ おぼろげながら理解していたけれど
 今読売新聞「医療ルネッサンス」で「性同一障害」を連載している。
性同一障害とは、男性の体に女性の心、女性の体に男性の心存在するタイプの
方々だ。おぼろげながら知ってはいたが、その実態は想像を絶するほど深刻で
そんな方々は随分ご苦労なさっているのだと、本当にお気の毒になった。
 最近でこそ理解されつつあるが、他人には変な目で見られた上、肉体と精神
とのギャップに苦しみ、戸籍の性別を変更するプロセスは大変なものだが、その
条件として性別適合手術が必要になるが、それは大変過酷なもので
   1 精巣や卵巣を摘出する。
   2 性器を望みの形に近づける。が定められているそうだ。
 その手術には保険は適用されず、国内で実施しているのはごく限られた病院だけ
らしい。国内で手術を受けるためには、年単位で待たなければならないので、海外
で受ける人も多いようだ。でも、下半身の手術だけでも150万円もかかるので
諦める人も多いのだとか。まだ連載は続くようだが、これからどんなケースが掲載
されるのだろう?


 海外で性器の手術をして失敗し、それを日本で再手術をしたケースも紹介されて
いた。また乳房を切除など、健康な体の一部を取り去る性転換のために手術の方法が
かなりリアルに報道されていたが、時間も費用もかかる上に、精神的な不安も大変
多いのだろうと、読んでいて胸が痛くなり、たまらない気分になった。
 また、その手術を決意するまでの葛藤や、勇気や、決断力はなんと凄いエネル
ギーなのだろうと、臆病な私は心から尊敬できた。
 でも自分が望む性で生きるためや、社会的に認められて生きていくためには
その手術が絶対に必要なようだ。


 しかし物心ついてから、普通の人とは違う、自分の体と心とのギャップにどんな
にか悩まれたことだろう、どうすることもできないその苦しさは、ご当人にしか
分からないが、長年のご苦労は計り知れないと思ったら、しばらく涙が止まらな
かった。もしも私が性同一障害としたら、と想像しただけで、その苦しみに耐えて
いけただろうかと考えてしまった。それまで私なりに感じていた多少の偏見は
すっかり払拭され、そんな方々の人知れないご苦労を理解できたような気がした。
 それにしても…同じ人間として、健康でふつうに生まれ、女性としての幸せを
子供の頃から十分享受している私は、何と幸せなのだろうと、改めて有難く感じた。
 でも、昨日は一日中そんな方々のことばかりが頭に浮かんで、思い出しては涙ぐ
んでしまった涙腺の弱い私だった。



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