ゆっくり歩いてみると

　☆　いろいろな気づき
　今日はＮ大の講座だが用事があるため、午後の体育を休んで一人で帰った。
いつもは友人と二人で比較的早足で、さらにおしゃべりしながら歩くので
周りの景色など見る余裕はなかったが、今日は一人だったので周りを
ゆっくり見ながらのんびり歩いてみた。すると今までまったく気がつか
なかったいろいろなものが見つかった。道端の小さな木にきんかんが
たわわに実っていたり、美しいお花が咲いていたり、門から垣間見ると
とても美しいお庭があったり、小さいけれど面白そうなお店があったり。
　急いで歩くのと、じっくり見て歩くのとでは、こんなにも違うのだと
今更ながら気がついた。古本屋さんを覗き、そこで好きな作家と、わたしと
同世代のダンサーで、以前から関心のあった人の単行本が、何と２００円で
買えたのも嬉しかった。前から気になっていたお人形が飾ってある家は
実は人形教室だったので驚いた。日常生活の中でわたしはいつも、こんな
状態で過ごしているのかも知れない。今までどちらかと言うと人生をせかせか
と歩んできたが、今日のように、寄り道したり、立ち止まったりするのも
新しい発見があって、なかなか素敵だなと感じた。
　忙しいとは「心を亡くすこと」だそうだが、現在のわたしは比較的時間を
ゆったりと過ごしているが、それが私の年代の人生を、快適に生きていく
ための術なのかもしれない。これからは、ゆったりと、穏やかに過ご
して行こうと思った。