☆ 罪悪感との付き合い方
これは大分以前の指導例ですが、子供時代の自分の行動に大変罪悪感
を持って悩んだ末に、訪れてきた実例をご紹介しましょう。
彼は39歳の公務員ですが、小学校の3年生のときに、他のクラスにいた
少し知能程度が低い同級生の女児を、クラスメートの男子三人で近くの物置
小屋に連れ込んで、一度だけですが性的な悪戯をしたそうです。
ところがスッカリ忘れていた子供時代の大昔のことを、自分が女の子の
父親になってから、そのことが時々脳裏に浮かび、「悪いことをしてしまった」
と、罪悪感に苛まされるようになりました。
そして、そのときの恐怖感に満ちた女児の顔が、今でも夢に出てくるのだ
そうです。彼は大変真面目で責任感の強い、いわゆる心のきれいな人でし
たが、自分が父親になってから、心の奥底に押しこめていた記憶が浮か上がって
きたのでしょう。人の心はとても不思議なものですね。
わたしは彼にこうアドバイスをしました。
「どんな人でも、人に言えないような秘密は二つや三つあるのがふつうです。
そんな大昔のことをいくら悔やんでも、タイムスリップして修復することが
できる訳ではないし、どうすることもできません。
だから過去のことは忘れると、割り切ってはいかがでしょう。でももしも
それができないとしたら……時間もお金もかかりますが、思い切って故郷へ
帰って、その女性のその後の消息や、現在の生活を確認してみるのも良いかも
しれません。そんな行動をとることで、あなたを悩ましている罪悪感がもしか
したら払拭できるかも知れませんよ」と。
すると彼は早速時間をやりくりし、実行しました。その結果はその女性は
以前と同じ住所で、近くの工場で元気で働いていてたことが分かりました。
彼は人知れずその女性を遠くから確認し、今まで胸につかえていた罪悪感が
すっかり無くなったのだそうです。そして、その女性は今でも愛らしい小学生
時代とあまり変わらなかったと報告してくれました。
☆ もしもあなたがそんな心のクセがあったとしたら
子供時代のことに、これほど罪悪感を持つのはレアケースですが、内罰的
(何か問題が起きると、すべて自分が悪かったと思ってしまう)な対応をする人
また、お人好しで優しい人の方に多いのが、自分の過去の言動に罪悪感を持つ
ことです。たとえば、過去に別れた恋人が、その後不幸せになると、「それは
自分に責任があるのではないか」とか、00を頼まれたけど、都合が悪かった
ので断ったが、そのため相手の人は困っているのではないか?
あのとき悪気なく言った言葉で、傷ついているのではないだろうか?
いつも「やっぱり自分が悪かった」「もっと親切にすれば良かった」など
過去の自分がした行動に、必要以上に罪悪感を持つようです。
自分では決して悪くはないのに、「些細な出来事で罪悪感を持つ、心のクセ」
の持ち主は、その時の状況を紙に書き出して、詳しく分析すると、「やはりあの
場合は、00できないのは仕方がなかった」「これは自分が悪い訳ではない」
と割り切ることができるでしょう。いずれにしても、罪悪感はいつでも
気持ちを暗くして、何のメリットがないことを知り、また精神衛生上大変に
悪いので心の負担を軽くするよう工夫しましょう。
これは大分以前の指導例ですが、子供時代の自分の行動に大変罪悪感
を持って悩んだ末に、訪れてきた実例をご紹介しましょう。
彼は39歳の公務員ですが、小学校の3年生のときに、他のクラスにいた
少し知能程度が低い同級生の女児を、クラスメートの男子三人で近くの物置
小屋に連れ込んで、一度だけですが性的な悪戯をしたそうです。
ところがスッカリ忘れていた子供時代の大昔のことを、自分が女の子の
父親になってから、そのことが時々脳裏に浮かび、「悪いことをしてしまった」
と、罪悪感に苛まされるようになりました。
そして、そのときの恐怖感に満ちた女児の顔が、今でも夢に出てくるのだ
そうです。彼は大変真面目で責任感の強い、いわゆる心のきれいな人でし
たが、自分が父親になってから、心の奥底に押しこめていた記憶が浮か上がって
きたのでしょう。人の心はとても不思議なものですね。
わたしは彼にこうアドバイスをしました。
「どんな人でも、人に言えないような秘密は二つや三つあるのがふつうです。
そんな大昔のことをいくら悔やんでも、タイムスリップして修復することが
できる訳ではないし、どうすることもできません。
だから過去のことは忘れると、割り切ってはいかがでしょう。でももしも
それができないとしたら……時間もお金もかかりますが、思い切って故郷へ
帰って、その女性のその後の消息や、現在の生活を確認してみるのも良いかも
しれません。そんな行動をとることで、あなたを悩ましている罪悪感がもしか
したら払拭できるかも知れませんよ」と。
すると彼は早速時間をやりくりし、実行しました。その結果はその女性は
以前と同じ住所で、近くの工場で元気で働いていてたことが分かりました。
彼は人知れずその女性を遠くから確認し、今まで胸につかえていた罪悪感が
すっかり無くなったのだそうです。そして、その女性は今でも愛らしい小学生
時代とあまり変わらなかったと報告してくれました。
☆ もしもあなたがそんな心のクセがあったとしたら
子供時代のことに、これほど罪悪感を持つのはレアケースですが、内罰的
(何か問題が起きると、すべて自分が悪かったと思ってしまう)な対応をする人
また、お人好しで優しい人の方に多いのが、自分の過去の言動に罪悪感を持つ
ことです。たとえば、過去に別れた恋人が、その後不幸せになると、「それは
自分に責任があるのではないか」とか、00を頼まれたけど、都合が悪かった
ので断ったが、そのため相手の人は困っているのではないか?
あのとき悪気なく言った言葉で、傷ついているのではないだろうか?
いつも「やっぱり自分が悪かった」「もっと親切にすれば良かった」など
過去の自分がした行動に、必要以上に罪悪感を持つようです。
自分では決して悪くはないのに、「些細な出来事で罪悪感を持つ、心のクセ」
の持ち主は、その時の状況を紙に書き出して、詳しく分析すると、「やはりあの
場合は、00できないのは仕方がなかった」「これは自分が悪い訳ではない」
と割り切ることができるでしょう。いずれにしても、罪悪感はいつでも
気持ちを暗くして、何のメリットがないことを知り、また精神衛生上大変に
悪いので心の負担を軽くするよう工夫しましょう。