引頭佐知(いんどうさち)の料理ブログ

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夏休み。

2012年08月28日 | ときどき日記

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最後の診療

「今日は、仮歯、本ちゃんにしとこ。

あれ、やったん何年前やったかな」

「25年前」

「そんな経った・・・?  でも、中は絶対大丈夫」

「見てないのに、どうしてわかる?」

「ぼくの治療だから。笑」

患者は絶大な信頼を寄せていました。

某歯科専門出版社の方によると「先生の

治療法は日本だけでなく世界から注目

されてるんですよ」

金銭には全く関心がなく「治療が趣味」の

先生でした。

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出会ったのは、思いおこせば33年前。

西荻窪のレコードショップのテーブル席で

相席になったときのこと。

「あのぅ、さっきから気になってるんやけど、

右下の奥から2番目の歯、調子悪いんちゃう?」

と、悪い歯を指摘されてからのお付き合いです。

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そうそう、わたしの教室は、先生と知り合い、

通院し始めてからスタートしたのですよ。

生徒さんは、先生の勤務先の医師、受付、

衛生士、先生の奥さんたちでした。

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待合室には、わたしの拙著が4冊+1冊

置いてあります。プレゼントすると,もう1冊

病院用に購入し置いてくださってます。

本といえば、先生の著書は多数。いまも

執筆中です。

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「患者さんが本をほめられたときは、

『いい本です。駅前の幸福書房で売ってますよ』

て勧めてる。NHKの本はなんぼ売ったかなあ」

ありがたいサポーターでした。

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「で、これからのわたしの注意点は?」

「原点に還って、歯磨き。

いままで患者さんの歯、治療してきて

思うけど、歯の健康は、歯磨きに尽きる。

歯磨きに勝るものなし、やね。

ほんま、そう思う。

ガシガシ、ガシガシ磨いてや!」

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さよなら、SOYAさん

8月31日、閉店の「SOYA」さん

先月から、オルチョ講習会のチラシを

置かせていただいてました。

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わたしの手書き。

ちょっと目立たないかな。

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とっても大人な、お食事会

かつての生徒さんと。

みなさん、それぞれに、すこしづつ、

軌道修正し、目標に向かって胎動しています。

すてきな夜でした。

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Sちゃんの、大人にあてた

初めての手紙

8月17日、お便りが舞い込みました。

三沢市の自然食品店「ふきのとう」さん主催

だしとり教室の、かわいいお客さまからです。

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青森県十和田市在住

小学3年生のSちゃんです。

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とてもうれしく拝読。

そして何度も読むうち、わたしのところで

留めて置くのはもったいないと、お母さんに

掲載許可をいただきました。

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「わたしの手を借りず、1人で一生懸命

書いた、大人の人宛の初めての手紙です」

とのことでした。

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整った字、しっかりした文章です。

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ふきのとうさんの「だしとり教室」は

今年で3回目を迎えました。

第1回は公民館で開催。

このときに印象深かったのが子ども

たちの熱心な働きぶり。

大人に指示されるのではなく、黙々と

各々自発的に調理を進めていくのです。

(ブログに掲載しています)

これには心の底から感動し、帰京後は、

会う人会う人に「『青森の、三沢の子ども

たちはすごく優秀』と、1人1人の教室

での働きぶりを話して歩きました。

2回目からは、だし取りと調理は、子ども

たちにお願いしました。

これは、大人が手早く調理するよりも

解り易いと思ったのと、あと7~8年で

親元を巣立つだろう子ども達のために

なればという思いからです。

大勢の大人の皆さんの前で失敗しな

いように調理するのは、多少の緊張感

を伴います。その緊張感をくぐりぬけて

の達成感は、おそらく忘れ難い喜びと

なり記憶にとどめてくれているはずです。

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地方出身者のわたしの老婆心ですが、

男女の差なく、子どものときに自然に

当たり前のこととして身に付けておいて

ほしいことが3点あります。

・自分でご飯が炊けること。

・天然のだしのとり方を知っていること。

・天然のだしをとってつくった料理には

満足感があることを知ること。

(お吸い物やお味噌汁、煮物などのおい

しさは、食事のたびに満ち足りた気分に

なるということを知ること)。

それだけのことで、

子ども達は安心して親元を独立できるし、

親は心配せず、どこにでも送り出せるの

ではないでしょうか。

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Sちゃんは2回目から参加してくれたのですが、

お母さんから「あの講習後、お料理に関心を

持ちはじめ、お料理ノートをつくったんですよ」

とうかがいました。

さらに今回のSちゃんのお便り。文面から、

もしかしたら、ほんのちょっぴり、お手伝い

できたかな、と嬉しく思いました。

2009年、2010年、2012年の3年間、この

機会をくださった自然食品店「ふきのとう」さん。

店主の國さん、企画の妙さん。

すっかり顔なじみになり、温かく迎えてくださった

多くのお客さまに、心より深謝しています。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
娘の手紙、紹介いただき、ありがとうございます。 (Sの母)
2012-09-01 11:13:11
娘の手紙、紹介いただき、ありがとうございます。
引頭先生にお会いしてから、ご飯の炊き方、料理の手順も娘達には教えこんでおりました。私が用事で忙しいときに、6年生の息子と一緒に、土鍋でご飯炊いて(ウチは炊飯器を使っていないので)、鰹節削って、昆布と鰹節できちんとだしをとったお味噌汁、サラダなどを作っておいてくれるようになりました。
私がいないときには、中三の息子も、一人でご飯炊いて、おかずを作って、おばあちゃんに食べさせておいてくれます。
子供達が、自分でご飯が炊けるように、きちんととっただしの味もまた、伝えていく事が、親の役目だよな~って、このごろそう思います。
返信する
Unknown (引頭佐知)
2012-09-03 00:25:13
中三、6年生、3年生のSちゃんとボク。
4人のお子さんのお母さんでしたか!!!
なのに優しくて落ち着いたお母さんぶり、
すばらしいですね。わたしなら、アタフタ
してしまいそうです。

さて、今回の投稿、ありがとうございます。
毎日の食事に、どんな風にだしを生かして
おられるのか、知りたいところでした。
2年前、ふきのとうの妙さんからは、「うちの
お客様は、かつお節を削ってるお宅、多い
ですよ」と、聞いていましたが、新藤さんちも
そうだったんですね。
いま、日本中をさがしても、子ども達がそこま
でできるお宅は少ないでしょう。

だしとり教室を催して、本当によかったんだな、
と確信しました。
ありがとうございました。

引頭佐知
参加していただいた方との交流ができず、
そのへんのことをうかがいたかった
たのが残念でしたが、

仙台でも、

新藤家はSちゃんを始め、本格的ですね。
だしを、ごはん作りにきちんと

3人のおじょうさんのお母さん酒田さんと一緒に、
母親学級ができそうですね。
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