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最後の診療
「今日は、仮歯、本ちゃんにしとこ。
あれ、やったん何年前やったかな」
「25年前」
「そんな経った・・・? でも、中は絶対大丈夫」
「見てないのに、どうしてわかる?」
「ぼくの治療だから。笑」
患者は絶大な信頼を寄せていました。
某歯科専門出版社の方によると「先生の
治療法は日本だけでなく世界から注目
されてるんですよ」
金銭には全く関心がなく「治療が趣味」の
先生でした。
出会ったのは、思いおこせば33年前。
西荻窪のレコードショップのテーブル席で
相席になったときのこと。
「あのぅ、さっきから気になってるんやけど、
右下の奥から2番目の歯、調子悪いんちゃう?」
と、悪い歯を指摘されてからのお付き合いです。
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そうそう、わたしの教室は、先生と知り合い、
通院し始めてからスタートしたのですよ。
生徒さんは、先生の勤務先の医師、受付、
衛生士、先生の奥さんたちでした。
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待合室には、わたしの拙著が4冊+1冊
置いてあります。プレゼントすると,もう1冊
病院用に購入し置いてくださってます。
本といえば、先生の著書は多数。いまも
執筆中です。
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「患者さんが本をほめられたときは、
『いい本です。駅前の幸福書房で売ってますよ』
て勧めてる。NHKの本はなんぼ売ったかなあ」
ありがたいサポーターでした。
「で、これからのわたしの注意点は?」
「原点に還って、歯磨き。
いままで患者さんの歯、治療してきて
思うけど、歯の健康は、歯磨きに尽きる。
歯磨きに勝るものなし、やね。
ほんま、そう思う。
ガシガシ、ガシガシ磨いてや!」
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さよなら、SOYAさん
8月31日、閉店の「SOYA」さん
先月から、オルチョ講習会のチラシを
置かせていただいてました。
わたしの手書き。
ちょっと目立たないかな。
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とっても大人な、お食事会
かつての生徒さんと。
みなさん、それぞれに、すこしづつ、
軌道修正し、目標に向かって胎動しています。
すてきな夜でした。
Sちゃんの、大人にあてた
初めての手紙
8月17日、お便りが舞い込みました。
三沢市の自然食品店「ふきのとう」さん主催
だしとり教室の、かわいいお客さまからです。
青森県十和田市在住
小学3年生のSちゃんです。
とてもうれしく拝読。
そして何度も読むうち、わたしのところで
留めて置くのはもったいないと、お母さんに
掲載許可をいただきました。
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「わたしの手を借りず、1人で一生懸命
書いた、大人の人宛の初めての手紙です」
とのことでした。
整った字、しっかりした文章です。
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ふきのとうさんの「だしとり教室」は
今年で3回目を迎えました。
第1回は公民館で開催。
このときに印象深かったのが子ども
たちの熱心な働きぶり。
大人に指示されるのではなく、黙々と
各々自発的に調理を進めていくのです。
(ブログに掲載しています)
これには心の底から感動し、帰京後は、
会う人会う人に「『青森の、三沢の子ども
たちはすごく優秀』と、1人1人の教室
での働きぶりを話して歩きました。
2回目からは、だし取りと調理は、子ども
たちにお願いしました。
これは、大人が手早く調理するよりも
解り易いと思ったのと、あと7~8年で
親元を巣立つだろう子ども達のために
なればという思いからです。
大勢の大人の皆さんの前で失敗しな
いように調理するのは、多少の緊張感
を伴います。その緊張感をくぐりぬけて
の達成感は、おそらく忘れ難い喜びと
なり記憶にとどめてくれているはずです。
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地方出身者のわたしの老婆心ですが、
男女の差なく、子どものときに自然に
当たり前のこととして身に付けておいて
ほしいことが3点あります。
・自分でご飯が炊けること。
・天然のだしのとり方を知っていること。
・天然のだしをとってつくった料理には
満足感があることを知ること。
(お吸い物やお味噌汁、煮物などのおい
しさは、食事のたびに満ち足りた気分に
なるということを知ること)。
それだけのことで、
子ども達は安心して親元を独立できるし、
親は心配せず、どこにでも送り出せるの
ではないでしょうか。
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Sちゃんは2回目から参加してくれたのですが、
お母さんから「あの講習後、お料理に関心を
持ちはじめ、お料理ノートをつくったんですよ」
とうかがいました。
さらに今回のSちゃんのお便り。文面から、
もしかしたら、ほんのちょっぴり、お手伝い
できたかな、と嬉しく思いました。
2009年、2010年、2012年の3年間、この
機会をくださった自然食品店「ふきのとう」さん。
店主の國さん、企画の妙さん。
すっかり顔なじみになり、温かく迎えてくださった
多くのお客さまに、心より深謝しています。
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引頭先生にお会いしてから、ご飯の炊き方、料理の手順も娘達には教えこんでおりました。私が用事で忙しいときに、6年生の息子と一緒に、土鍋でご飯炊いて(ウチは炊飯器を使っていないので)、鰹節削って、昆布と鰹節できちんとだしをとったお味噌汁、サラダなどを作っておいてくれるようになりました。
私がいないときには、中三の息子も、一人でご飯炊いて、おかずを作って、おばあちゃんに食べさせておいてくれます。
子供達が、自分でご飯が炊けるように、きちんととっただしの味もまた、伝えていく事が、親の役目だよな~って、このごろそう思います。
4人のお子さんのお母さんでしたか!!!
なのに優しくて落ち着いたお母さんぶり、
すばらしいですね。わたしなら、アタフタ
してしまいそうです。
さて、今回の投稿、ありがとうございます。
毎日の食事に、どんな風にだしを生かして
おられるのか、知りたいところでした。
2年前、ふきのとうの妙さんからは、「うちの
お客様は、かつお節を削ってるお宅、多い
ですよ」と、聞いていましたが、新藤さんちも
そうだったんですね。
いま、日本中をさがしても、子ども達がそこま
でできるお宅は少ないでしょう。
だしとり教室を催して、本当によかったんだな、
と確信しました。
ありがとうございました。
引頭佐知
参加していただいた方との交流ができず、
そのへんのことをうかがいたかった
たのが残念でしたが、
仙台でも、
新藤家はSちゃんを始め、本格的ですね。
だしを、ごはん作りにきちんと
3人のおじょうさんのお母さん酒田さんと一緒に、
母親学級ができそうですね。