引頭佐知(いんどうさち)の料理ブログ

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「季節の料理とうるしの会」2013年12月23日

2014年01月01日 | わたしの器と台所道具

 

明日はクリスマスという日。

拙宅で、うるしの勉強会を催しました。

企画&主催は、

日本の食文化と伝統工芸を楽しむ会

「FEELJフイール・ジェイ」主宰加藤千晶さん。

.

うるしを塗った、塗りもの=漆器は、

いろいろありますが、今回のテーマは、

毎日の暮らしになくてはならない、

いちばん身近な「お椀」です。

?うるしのお話は、加藤さんの担当、

?だしとり・酒肴担当は、引頭です。

.

FEELJの加藤千晶さんは、

うるしに惹かれ、時間をみつけては

石川県や岩手県など、漆の産地へ

赴き自主取材を重ねています。

会は、漆の木の植栽と樹液採取法

からスタート。

木地作り~下地作り~塗り~加飾

までの細かい作業の上での、

産地で集めた興味深いお話を、

ポイントをつかんでわかりやすく

紹介。

.

テーブルの上の漆器は、加藤さんの

自前のもの。大ぶりの多様椀は、石川

県産の輪島塗り。

他は、岩手県二戸市浄法寺産の浄法

寺塗り。

汁物をよそうお碗は、両手のたなご

ころで包んでいただくもの。

「どうぞ、手に取ってみてください」と

加藤さん。

自分にとって手頃なものなのか、

触覚をたしかめるのも大切な

ことです。

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青森の是川遺跡から出土した

椀は木のお碗.、後期縄文時代の

ものだそうです。

日本の食器文化はお碗文化と

昔からいわれていますが、

樹木の多い日本ならではですね。

とくに岩手、青森地方は、漆器の産地

の多いところですが、良材にも漆にも

恵まれていたのですね。

また、気候的にも忘れてならないのが、

日本特有の湿度。

塗りの工程では、塗り→研ぎ→乾燥

の工程を何度も繰り返しますが、

乾燥に必要なのは、湿度なのです。

 

さて、そのあとは、台所に移動し、

だしの取り方と、かんたんな酒肴の

つくり方をご紹介します。

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お椀の蓋で、お味見。

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下の写真の左から2番めの方が

加藤千晶さんです。

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だしとりのあとは、

小吸い物椀に、生麩と針生姜の小吸物を。

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大ぶりの多様椀。

お雑煮、めん類、お寿司、丼もの、

煮物・・・まさに多様につかえます。

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白味噌汁のお雑煮。

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平椀にあんかけ豆腐を盛リます。

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お好きな器で、どうぞ。

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<折敷を傷つけない器>

昔は、食器も膳も漆が中心であっ

たため、漆の折敷を傷つけないよう、

磁器は、糸底にまで釉薬をかけて

いたそうです。

下は、つぼつぼという楽焼の器。

高台がなく、底にも釉薬がかけて

ありますので、折敷を傷つけません。

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おせち料理の盛り器といえば重箱。

重箱の盛り付けが苦手、という方

写真のような豆皿に料理を盛り、

重箱に入れてもすてきです。

.
下は、溜塗りの多様皿に、
聖夜の主菓子と上用饅頭。

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しまい方。

つかい終わったら(洗剤をつかわずに)

洗って、

乾かして、

翌日収納します。
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また、時季をみて催しましょう。

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