海外赴任
毎回、テキストは、
拙著「引頭佐知さんのだし取り教室」
(アノニマスタジオ2012年刊)
しかしテキストの文章では、
実際の香りや質感は伝わりませんから
私がつかっている素材をご紹介し、
見たり、触ったり、食べたりします。
鹿児島県枕崎産 本枯れ節の「背節」
これは2018年12月にもとめたもの。
削る前に、流水の下でタワシで軽く
洗います。
干し椎茸
香信と冬枯(こうしん)と(どんこ)。
こどものころから好きなので、
料理に頻繁につかいます。
なんで好きなのか、やっぱりね、
旨みですよ、干ししいたけの旨みは
グアニル酸。
昆布の旨みのグルタミン酸と合わせると、
相乗効果でさらにおいしさが深まります。
たとえば、冬枯と昆布の旨煮、おいしくて
おいしくて・・・のけぞります。
左は、梅雨~夏にかけて湿気にあい、
虫に喰われたもの。
油断大敵1
晴天の風のある日に、天日干しして
おきましょう。
瀬戸いりこ
香川県伊吹島産 伊吹いりこ
長崎県平戸産の 焼きあご
あごというのは、トビウオのことです。
さて、かつお節を削っていただきます。
かつお節には、尾の方にちりめんジワがあり、
そのシワを向こうに置いて削っていきます。
シワをさぐっていますね。
だしとり
まずは、日高昆布と愛媛産銀付きいりこの
合わせだし。
いりこのアクを引く段階から
旨味のかおりにコーフンされてましたが、
試飲したとき、
(これはいつもそうなのですが)、
今日の生徒さんも、いままでの
いりこ(煮干し)だしとの違いに
えええええーー、すごくおいしいー!!!
びっくりー!と衝撃を受けられていました。
あごも。
あごだし。
結局、この日のだしとりは⑤種。
①真昆布と本枯節
②羅臼昆布と本枯節
③日高昆布と伊吹いりこ
④あご
⑤愛媛いりこ
炊き込みご飯。
昆布は昆布とかつお節でとる、一番だしの
だしがら。
再利用します。
菜の花のおひたし。
ゆでかたで、おいしさがウンと
ちがいます。
ひじきと厚揚げの煮物。
三つ葉のかきたま汁。
炊き込みごはんも全部お腹に。
@@
インスタと併せてどうぞ!
次回は、4月21日(土)3~7時
場所:小田急線経堂下車7分。
講習料:7000円(2017年より)
只今、2名さまの空席がございます。
お申し込み:indou.dashitori@gmail.com
「プライベートだしとり教室」。
お申込みがあれば、開催します。
今日は生徒さんの三橋さんと、そのお友達
7名さまのレッスンです。
出し素材を味わいながら、触りながらの座学。
座学のあとは、かつお節削りからスタート!
かわりばんこで削ります!!!
「きれい!本物のかつお節は、こういう色
なんですね」
削った本枯れ節は「花」とよばれていますが
桜の花の色に似ています。
きょうの写真は、実物に近い色がでています。
だしとりの前に水だししたものを
ご覧ください。
これは、一晩水につけておいた昆布と
昆布+いりこ
拙著「引頭佐知さんのだし取り教室」
にもありますが、容器に入れて冷蔵庫で
水だししています。
昆布といりこのだしとりからスタート。
いりこは、瀬戸内産のいりこ2種。
伊吹島産と愛媛産です。
だし男子。
声かけなくても・・・
きました、カメラ目線!
だし男子、
いままで学んだ下ごしらえの手間を、
すっかり手の内に(@@)、
今日はさりげなくアシスタント役も。
家庭では、つくれる日は自炊とか。
そのせいか、着実に腕を上げています。
翌日曜日の夜、妻の三橋さんからLINEが
届きました。
「だし男子復習!」と!
五目炊き込みごはん、きんぴら、白菜
ときゅうりの胡瓜の即席漬け、味噌汁の
計5品。
そうそう、日曜日はおかず作りの日。
お弁当用に、鶏の照焼きもつくったのだそう。
炊き込みごはんの具
だし取り教室の本では、細かく刻んで
いますが、今日は、ラフに千切り。
残り野菜のきんぴら。
だし巻き玉子
p48大根の味噌汁に納豆を加えています。
この写真、具がひかえめですが、
大根、納豆たっぷりはいってます。
p92五目たきこみごはん
だしとり教室の定番
p30、三つ葉と焼き麩のすまし汁は、
写真撮り忘れ。
白菜ときゅうり大葉の即席漬け
パリパリ、シャクシャクの白菜、
おいしいだけじゃなく、
食感がうれしい漬物です。。
*<次回のだし取り教室>
3月16日(土)3~7時
場所:世田谷区経堂
交通:小田急線経堂駅徒歩7分
講習料:7000円
空席:3名様
お申込み先:indou.dashitori@gmail.com
お気軽にご参加ください。
*インスタ、まだまだ不慣れ。
というわけで、補いのこのブログ、まだ
続きます。
だしとり教室でうれしいのは、
だしへの関心をキープ続け、
何度も参加してくださること。
今日は、2016年12月に参加された
こうじさんが再登場。
今回は「焼きアゴ」のだしのとり方を
知りたいと、お申し込みいただきました。
写真は、長崎県平戸産[焼あご]
右下は、いりこ(煮干し)です。
アゴは、トビウオが原料の煮干し。
炭火で焼き上げた香ばしい香り、
加えて、深いコクのあるのが特徴です。
聞くところによると、
「アゴ」という名前の由来は、
「アゴが外れるほど旨い」というのが由来とか。
商品には「アゴの煮干し」もありますが、
好みでつかいわけてください。
両方共、西日本とくに九州北部の家庭では欠か
せないだし素材です。
つかい方は魚特有の臭みがないため、
お雑煮のだしにもつかえ、そうめんつゆ、うどん、
鍋物などにもつかいます。
野菜の煮物につかえばコクを
含みおいしくなるんですよ。
最近は、、煮干しがラーメンだしにも
使われているそうです。
(わたしが初めて買ったのは、約38年前、
大根の煮物にコクを出すためにつかいました)。
座学の試食用
4種の昆布、伊吹いりこ、焼きアゴ
削りたての鹿児島県枕崎産本枯れ節
血合い入りです。
さて、だしとりを始めます。
いりこ(大羽)からいきましょう。
これは、水出ししたものではなく、
昆布との合わせだしでもなく
いま、頭とはらわたを取り半割にして、
鍋にいりこと水を共に入れて火にかけたもの。
試飲
次に 水出しした昆布といりこを
2種、だしとりしていきます。
いりこだしは、アクがでます。
瞬間、火を強めてアクとり。
いりこのだしとりは、基本を守れば、
甘くて(旨味たっぷりの)コクのある
しかも上品なだしがとれます。
こんなにおいしいなんて・・・と
みなさん驚かれるのですが、
魚特有のくさみも、ありません。
次は、水だししておいた昆布と、
鰹節の一番だしをとります。
次は真昆布で。
2015年、南茅部の昆布漁の見学に行きましたが
海の中の昆布って、こういう色なんですよ。
鼻腔をくすぐる湯気とともに、
たちのぼる本枯れ節の香り。
削りたて、とりたて。
このときが、いちばん鮮やかで
心地よいおいしさです。
五種のだし。
比較することで、判別していただきます。
一目惚れしたほうれんそう
八方だしを拵えて和えます。
ちょうどこの日は「冬至」。
だし、みりん、しょうゆで炊きます。
(かぼちゃは、北海道士幌町の村上農場産)
すまし仕立てのお雑煮。
小松菜は、小さな子も年配の方も
いただきやすいように、細かく。
だしの成分と減塩効果
昆布のグルタミン酸と鰹節のイノシン酸の
旨味の相乗効果があじわえる「一番だし」、
加える調味料は、
ほんのちょっぴりの塩と、
あるかなきかの薄口醤油だけ。
それだけで、
深い満足感に、
結果、
減塩効果が得られます。
今日はアゴだし+一番だしで
さらに深い旨味のお雑煮に。
いりこだしも旨味成分は、イノシン酸。
お味噌を控えても満足感が高く減塩効果が
期待できます。
今日の実(み)は、なめこ、絹ごし豆腐。
味噌は、京都石野白味噌と岐阜の赤味噌
「やっとかめ味噌」少々。
とろりとしたなめこ、とろりとした舌触りの
白味噌・・・この食感の相性、冬ならではの
出会いのもの。
吸口は、白ネギ。
煮干しのだしがら。
アゴ、いりこ(大羽、小羽)
だしがら利用の料理は、来年いつか
やりましょう。
鰹節のだしがら。
もったいないですから、
冷蔵庫で乾かし、ふりかけをつくります。