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このクラスは、昆布巻き以外のお正月料理のほとんどを
履修済み。というわけで、昆布巻きプラス冬の料理です。
お正月料理を期待された方、ごめんなさい。
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<おまけ料理について>
料理をつくることが楽しみな教室ですから、材料が残ると、
これでなにかつくりましょう!っていうことになります。
残すのもったいない!と。
たとえば、今回、まながつおの柚庵焼きの<あしらい>は、
小かぶのあちゃら漬け。
すると、「葉は、炒め煮ですね?」って必ず声がかかります。
油揚げは冷蔵庫にいつもありますから茹でて油ぬきし、
葉を炒め、出汁を加えて少し煮て油揚げを加え、
みりんとしょうゆを加えて火を止めて、器に。
生徒さんが自発的につくり、1品出来上がりです。
久松農園の野菜を使うことが多いので、野菜によっては、
2~3ヶ月同じ材料が続くこともあります。
水菜、小松菜、スティック・セニョール・・・などなど。
食卓に毎日あってもあきない、2~3分でつくれる
「葉野菜の炒め煮」のようなおかずをくり返すのは、とてもいいこと、
と、わたしは思っています。
繰り返すうち、自然に身につきますから。
みぞれ酢もそう。
大根がないことはない、この季節に、よく作ります。
三杯酢で作る方法もありますが、
かんきつ類が出回り始めたら、かんきつ酢としょうゆ5:5、
合わせてポン酢を作り、おろし大根に加えれば、
みぞれ酢のできあがり、です。
今回は、大根おろしが余り、冷蔵庫にはなまこがあったので、
なまこのみぞれ酢のできあがり。
教室のおまけ料理は、なにも考えず、ふんふんふ~~ん♪と、
ささっと作れる料理です。
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さて、下の写真の魚、なんという魚かご存知ですか?
まながつお、です。
「西海に鮭なく、東海にまながつおなし」といわれてて、
関東から以北方面の方は、初めて見る方が多いと思うので、
軽くご紹介しましょうね。
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まながつお。
かつお、といっても、鰹とは別種で、マナガツオ科の魚です。
えぼ鯛、メダイも同科。
旬は12月~2月。
料理法は、新鮮ならば刺身でもよし、、
焼きものなら照り焼き、柚庵(幽庵)焼き、西京焼きに。
あ、揚げ物にも使います。中華料理にもよく使われますね。
台湾の魚屋さんでもよく見かけます。
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教室では、今回は、柚庵焼きに。
今日のは、1,170g
これくらいあると、10人分の焼きものがつくれます。
5枚おろしにします。
このクラスでは初めてのまながつお。
扁平だし、骨がやわらかいから、ちょっとむつかしいかな。
顔、アップしましょう。こんな顔してます。
誰かが「こんな目のおじさん、会社にいます!」
と、言ってましたが、こんなに目の澄んだおじさん、
いるのでしょうか?

まな板の上に新聞紙を敷いて、うろこ取り。
魚は、内臓を取り去るまでは新聞紙の上でさばきます。
今回の5枚おろしは、4人で交替してさばきました。
まながつおを捌くのは初めてなので、
「あ、包丁が骨の下に」
「あ、ちょっと包丁が骨の上に」
失敗したら、みなさん手際よく(?)切れ端を分け合って、
お醤油つけて、つまみぐい。
「おいしーー!」
背側は、3枚。腹側は2枚に。
柚庵地に漬けます。
昆布巻き用のごぼうです。
昆布巻にごぼう?
今回は、穴子と一緒に巻き込みます。
ごぼうは、ぬかでゆでます。
ぬかの量は、ひとつかみ。
大きな手のKさんのひとつかみでした。
もう、少し、少なくていいです(笑)。
やわらかくなりました。
戻したかんぴょうです。
おっと、写真、取り忘れそうでした。
右はゆで汁。おいしいんです。みんなで飲んだ残りです。
かんぴょうは、無漂白の天日干しのものを選びましょうね。
真っ白いかんぴょうは、亜硫酸ガス処理しています。
亜硫酸ガス=硫黄蒸し。
どうしてそんなことするかっていうと、
かんぴょうは、長くおくと、
色が茶色っぽくなり、かびやすく、虫がつきやすいのです。
硫黄蒸しすれば、、漂白、殺菌、殺虫でき、保存性が高くなるのです。
消費者にとっては、恐い処理です。
かんぴょうは、おすしに使うだけじゃありません。
無漂白の上質のかんぴょうを煮物にしてもおいしいし、
産地の栃木近辺では、味噌汁や吸物の実としてもよく使われています。
そうそう、とってもカルシウム、豊富なんですよ。
ちょっと使って袋に入れっぱなし・・・ではなく、使い切りましょう。
水洗いして、よく塩もみし、やわらくしてからゆでてくださいね。
日高昆布を戻し、ゆっくり煮ます。
煮汁が少なくなってきました。
あらら、左上の昆布、かんぴょうの帯がほどけてますね。
下は、20分でつくれる鶏の醤油煮。
前日、六本木を歩いてて見つけたお肉屋さん。
(六本木通りをはさんで、全日空ホテルの、斜め向かい側辺りです)
肌が美しく、ふっくらみごとな手羽先に、一目惚れ。
クリスマス、お正月料理におすすめ、と、
ついつい、みなさんに食べさせてあげたくて献立に加えました。
ま、はっきり言って、わたし、手羽先、好き。よく登場します。
煮汁、少ないので、ときどきひっくり返してね。
かきごはん用のかきは、小さいかきを使います。
かきの選び方は、ひだの色が黒く、ぷっくりしていること。
福森雅武さんの、土楽窯のお釜です。
炊きあがりました。
これは、橙(だいだい)です。
5月のブログで、とろろ昆布の吸物の吸口に使ったのが、
この橙の花です。
かんきつ酢の中で
いちばんすっきりしている味の橙。
河豚や水炊きに欠かせません。
一昨年まで、この時期、1箱取り寄せ、
絞って一年分の酢を作っていました。
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今回は、大根おろしが余ったので、
なまこのみぞれ和えに使います。
こんな風にまん中をむいて、さらに横半分に切り、しぼります。
1回でしぼります。
根菜のおいしい冬。
蓮根もそうです。
蓮根をおろして、蓮蒸し。
具は、百合根、銀杏、紅葉麩、しめじ、三つ葉。
八方だしで下味をつけて蓮根と混ぜあわせて蒸します。
穴子や海老を加えるとおいしいのですが、今回は、精進で。
蒸しあがったら、熱々のたっぷりの銀あんをかけて。
下のお椀、これ、まだ発展途上の吸物。
お椀の名前、まだ、書かないことにします。
ちょっと満足できなかったのです。
どうしたらいいか、考えてて、昨日、小田急線の電車の中で、
頭に電球がつきました。
電車に乗っててもね、いろいろ考えるのです。
鶏手羽先の醤油煮。調味料もほんとに少なく、時間も20分だけ。
でも、おいしい。
この盛り付け、「巣ごもり」というものです。
鶏が卵を抱いて巣にこもるとひよこが生まれるでしょう?
子孫繁栄、という意味があります。
お祝いのパーティなどにおすすめです。
昆布巻きです。
向こうに見えるのは、つぶ貝の煮物、
まながつおの西京漬け、写真は、この教室の生徒さんのブログ
FOOD MEMORIESをごらんください。
食後の、片付け中。
片付けは、1人だと楽しくないけど、みんなと一緒なら、あっという間。
笑って終りました。
今回は、品数が多く、同時進行だったため、
カメラが追いつきませんでした。
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このブログをお読みくださってるみなさま、
来年も、どうぞよろしくお願いいたします。