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「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

2017年回顧 海外⑫ パレスチナ自治区 再統一めざして和解

2017-12-28 11:50:05 | 国際政治
2017年回顧 海外⑫ パレスチナ自治区 再統一めざして和解

パレスチナ自治区で今年、同地域を事実上「分割統治」して対立関係にある自治政府主流派ファタハ(パレスチナ民族解放運動の略)とイスラム抵抗組織ハマスの間で再統一の動きがありました。


両派に住民不満
対立の背景には、2006年のパレスチナ評議会選挙でイスラエルを承認しないハマスが大勝し、これを脅威とする米国とイスラエルの圧力を受けたファタハが選挙結果を受け入れなかったために、反発したハマスが07年にガザ地区を武力制圧したことがあります。現在、ヨルダン川西岸地区をファタハが、ガザ地区をハマスが支配しています。ハマスは今年3月、「政府」の役割を担う「行政委員会」を設立しましたが、ハマスの支配を固定化するものとして、自治政府のアッバス議長が反発。イスラエルからガザ地区向けの送電料金の支払いを削減し、ガザ地区内の発電所用燃料への課税で「行政委員会」の解体を迫りました。ガザ地区では8月ごろから電力不足が深刻化。市民は自家発電機や蓄電池を購入していますが、負担は大きく、不満は自治政府だけではなくハマスにも向けられました。ガザ地区住民の不満を背景に、ハマスは10月に「行政委員会」の解体を発表。統治権を12月1日までに自治政府に移譲することを表明し、パレスチナ評議会選挙の実施も誓約しました。10月、自治政府のハムダラ首相がガザ地区を訪れて両派の和解を協議。同月、両派はエジプトの首都カイロで和解に合意しました。11月にハマスはガザ地区の検問所の管理権を自治政府に引き渡しました。国連のムラデノブ中東和平プロセス特別調整官は「画期的進展」と評価します。



ハマスがガザ地区の検間所の管理権を引き渡したのち、ラファ検間所を訪れるパレスチナ自治政府のマナ検間所管理局議長=11月1日(ロイター)

軍事部門先送り
しかし、ハマスの軍事部門の扱いについては両派は合意に至っていません。イスラエルは自治政府にハマス軍事部門の解体を強く迫っています。ファタハ、ハマスを含むパレスチナ各派は、18年末までの議長選挙と評議会選挙の実施で合意しましたが、ハマス軍事部門の問題は先送りされました。ファタハ、ハマス両派は、12月の初旬をめどにガザ地区の行政権を自治政府に移譲するために、エジプトに仲介を要請することで合意しましたが、実現には至っていません。(松本眞志)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2017年12月28日付掲載


パレスチナの中で一致団結して欲しいですね。強硬派や穏健派があってもね。
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