仮 定 さ れ た 有 機 交 流 電 燈

歴史・文化・環境をめぐる学術的話題から、映画やゲームについての無節操な評論まで、心象スケッチを連ねてゆきます。

初めての初詣?

2006-01-02 06:35:55 | 生きる犬韜
大晦日は、例年どおり除夜会の準備。
朝から寺中で大忙しですが、私は自室(会館管理人住居スペース)の整理整頓も終わっていないので、並行して作業。妻も台所の片づけをしたり、階段部分の掃除をしたりと、あっちへゆきこっちへゆき。寒空のもと、会館エントランスの清掃、窓ふきなどをしていると、自動ドアのうえから巨大な蝿取りクモの死体がボトリ。思わず、「フェイス・ハガーかよ!」とサマーズ的な突っ込みを入れてしまいました。

いつの間にやら、夜はとっぷりと暮れてゆきます。空は低くはありませんが、雲が出て星はみえず。そのお陰で、あまり冷えてはいないようですが、やはり寒い。
お寿司をつまんで、家族で一年の苦労をねぎらった後、10:00より除夜会。参拝者の皆さんと十二礼を読経して、鐘撞き開始。私はあっちをうろうろこっちをうろうろ、妻は甘酒のお振る舞いで大わらわです。零時ちょうどには住職が百八つめの鐘を撞き、元旦会で正信偈を読経。本堂内は乾燥して、大声を張りあげると喉が枯れてしまいます。
今年はちょっと早くに参拝の方の足が途絶え、2:30頃、400発ちょっとで打ち止め。片づけをして年越し蕎麦を食べ、おのおの就寝。妻は疲れ切って、30日にようやく買ったどでかいこたつ(ほかほかカーペットにパイプテーブルで簡易こたつを作っていたのが、カーペットの故障で暖が取れなくなったため、急遽購入したもの。やっぱりほんものは暖かい)でダウン。私は少し整頓を継続、その後やはりこたつでダウン。

元旦はお昼前からの活動。家族みんな(次兄夫婦も来ていた。義姉は学位論文を提出したもよう。ウェーバーとブルデューの比較研究とのこと。お疲れさま!)でおせちをつまみ、母・長兄・姪・次兄夫婦・私たち夫婦で、母の実家・四ッ谷の林光寺へお年始へ(ものごころついたときから行われていた年中行事。同寺山田一族が結集する。お年玉交換が主な行事だったりする)。
出かける直前、私にとっては方法論懇話会の同志であり、次兄にとっては東洋大の科研費の共同研究者である佐藤壮広さん、塩月亮子さん夫妻が来訪。実は、塩月さんのご実家が寺の檀家さんの関係で、初詣にみえたわけです。佐藤さんとは2年ぶりくらい? お子さんは、お二人の血を引いたのかフィールド・ワークが好きで、外に出るとリラックスして寝てしまうとか。ぐっすりお休みでした。日韓フォーラムで、方法論懇話会の福島栄寿さんや幡鎌一弘さんとご一緒されているとのこと。やはり世間は……というより学界は狭い!
さて、「ブルデューの名前を聞かなくなったねー」「ブルデューをだしに使って自説を展開する奴らがのさばっている」などと世間話?をしながら、長兄の車で一路四ッ谷へ。しかし、私たち夫婦は途中下車、なんと大手町にある平将門の首塚に降り立ったのでした!
実は、今年5月に神田明神に関する講演をするにもかかわらず、首塚にも神田明神にも行ったことがない。それではいかんということで、足を運んだわけです。5時になり、ビルの谷間で薄暗く不気味な首塚にも、けっこう参拝の人々が訪れます(写真は1970年再建、私と同い年〈戌年!〉の「蓮阿弥陀仏」供養塔婆)。どうやら神田明神からの初詣のルートになっているもよう。首塚に手を合わせる人々は、いかなる気持ちなのかけっこう不思議です。私たちは資料にするために写真をとり、敬意を表して一揖(真宗者は神祇不拝。ゆえに私も、生まれてこのかた初詣などしたことがありません)。案内板などを読むと、「将門公は、民のために官の不正を糺すべく戦った。江戸っ子の気風に繋がる郷土の英雄」などといった顕彰の文が並ぶ。
次は丸の内線で移動、本当の初詣で賑わう神田明神へ。
妻は10年東京で暮らしていながら、こうした場所は初めての経験とか。やはり参拝はせず、長蛇の列を後目に境内をうろうろ。資料館で「平将門公特別展開催」との貼り紙が目に入り、おっ!と喜び勇んで駆けつけたものの、開館は4時までとか。そりゃそうでしょうね。また訪れねばなるまい。社務所で「神田祭」のDVDを購入、一応の収穫を確保。あとは屋台でお好み焼きをほくほく食べ、冷え切った身体を暖めて、「揚げまんじゅう」をお土産に林光寺へ。連日のお寿司に舌鼓を打ったのでした。妻はワインでヘロヘロです。

というわけで、年末年始2日間の顛末を記しました。
皆さん、本年もよろしくお願い申し上げます。
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