仮 定 さ れ た 有 機 交 流 電 燈

歴史・文化・環境をめぐる学術的話題から、映画やゲームについての無節操な評論まで、心象スケッチを連ねてゆきます。

限界に到達しつつある

2010-08-31 00:16:33 | 生きる犬韜
昨日夜、日本宗教史懇話会のサマーセミナーから戻ったが、仕事量とそれに対応する自分の処理能力が限界に到達しつつある。カレンダーを睨んでいると本当に胃が痛くなってくる。9月1日からはゼミ旅行だが、空いている時間にどれだけ仕事ができるか。いずれにしろ、ブログも、まとまった記事はしばらく書けないかも知れない。
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だいたい分かりましたよ。

2010-08-24 00:42:27 | 議論の豹韜
…『歴史評論』の原稿で、自分が何を書こうとしているのかが。
『アジア遊学』の校正にけっきょく夕方までかかってしまったので、一休みしてから『歴史評論』の「古代における生命と環境」の執筆へ。環境/文化研究会の第1回例会で行った研究動向報告をメインに組み立てるつもりだったが、どうやら使いものにならないことが判明したので、最初から構想を練り直し。やはりこのところ拘っている負債の問題を核にしながら、最近盛んになってきた環境史研究が環境倫理と分断されている点を批判し、歴史研究を通じて自然環境、動物や植物など個々の生命とどう関わって生きてゆくかを模索するべきだという内容にした。重要な先行研究としてきちんと位置づけておきたいのは、「忘れられた巨人」ともいうべき斎藤正二氏と平野仁啓氏の仕事(彼らの業績を検証するのが、環境/文化研発足当時の重要な課題であった)、先日亡くなった中村生雄氏と供犠論研究会の方々の業績、そしてレヴィ=ストロース・川田順造氏・中沢新一氏の流れである。もちろん、その他環境関係諸分野のさまざまな取り組みにも言及し、あらためて学際的交流の必要性を訴えてゆかねばなるまい。
1週間弱で脱稿できるだろうか。後がつかえているのだから、とにかく、集中して書き進めるしかない。
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「もののけ姫」シンポ詳細決定

2010-08-23 14:00:00 | ※ 告知/参加予定
いよいよ、立教大学で開催される「もののけ姫シンポ」の詳細が決定した。詳細は左をクリックして確認していただきたいが(事前申し込みが必要なようなので、そちらの方もご確認を)、日時は2010年10月3日(日)14:00~18:00、場所は池袋キャンパス8号館2階8202教室である。講師は、立教大学の野田研一さん(英米文学)・小峯和明さん(日本中世文学)・上田信さん(中国史・生態学的歴史学)、立教から上智へ移ってこられた田中治彦さん(環境教育)、そして私。ビッグ・ネームばかりなので、ぼくは何も話さない方がいいんじゃないか、むしろ黙って聞いていたいという印象である(目が星になってしまうよ)。
しかし、何度も書くが、「なぜいま『もののけ姫』なのか」。宮崎駿の思想はさらに先へ進んでいるし、映画としては『千と千尋の神隠し』や『崖の上のポニョ』の方が圧倒的に面白く、また語りがいがある。ぼくは「『もののけ姫』その後」の視点から組み立てるしかないなあ。
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ようやく研究ができます

2010-08-23 00:43:48 | 生きる犬韜
ネット上での入力締切ギリギリになって、ようやく春学期の成績評価を終了した。近日中に講義用のブログにも講評をupしようと思っているが、相変わらず、1年生向けの「日本史概説」はレポートの体をなしていないものが多かった。大学で提出するレポートは、まず「事実と見解とを区別して書くこと」「他者の見解と自分の見解とを区別して書くこと」が前提だが、毎年、これがクリアできていないものが8割を占める(むろん、認識論的な意味で「事実」「意見」を区別することは極めて困難だが、ここではあくまで常識的な次元を指す。そこまで話が分かっていれば、ここで何もいう必要はないのだ)。全くの読書感想文や、参考文献に出ていた内容をすべて「事実」としてまとめているだけのものが大部分で、ほかには「……だそうだ」「……という」といった表現で埋め尽くされている(もちろん情報の出所は明記せず)ものが非常に目立つ。本来ならばこれらはすべて「F」だが、そういうわけにもいかないので、ハードルを下げに下げて採点することになる。今年は、本当に基準をクリアしていたのは、全体の2割弱に過ぎないだろう。やはり、初年次教育の必要性を痛感するばかりである。内容的には、行基の社会事業や大僧正就任の経緯を探ろうとするもの、吉備真備に注目したもの、聖徳太子論争を扱ったものが圧倒的に多かった。真備については、「吉備真備の勉強部屋」というサイト、太子論争についてはもろさんのページ石井さんのブログを参照したものが目に付き、オリジナリティが感じられず少々辟易した(しかもそのことを明記していなかったりする。もろさんや石井さんの意見を消化し、自分なりの考察が加えられていればまったく問題はないのだが)。しかし、それでも満点近くをあげたくなるような質の高いものも1、2点はあり、まさに一服の清涼剤といった趣だった。また、「概説」は人数が100人弱の大所帯なので、何度注意しても代返を行う学生が出てくる。リアクション・ペーパーの最終確認をしていると如実に分かるのだが、最近は1行程度の簡単な感想を書いてくるなど、手口が巧妙、いや狡猾になっている。今年は、2~3人で1名の学生をかわるがわる代返している事例もあった。その時点で失格にしたい怒りに駆られるが、誰が代返をしているか正確に分からない場合も多いので、代返の回は出席にカウントしないという穏健な態度で何とか平常点を算出した。毎年毎年、時間もかかるし精神的にも身体的にも苦痛の多い作業である。
2年以上が対象の「日本史特講」の場合、さすがに上記のような問題は減少するが、しかし未だにレポートの書き方を習得していない学生もままみられる。本当はひとりひとり面接し、誤りを指摘して指導するのがベストなのだろうが、なかなかそうした時間も取れない。今年はレポートをすべてpdf化し、赤線を引いたりコメントを付けつつ採点したので、希望者があれば返却と指導に応じようと考えている。しかし、一読して鬱になるようなことばかり書いてしまったから、いずれ清書が必要かも知れない。学生は教員としての自分の鏡なのだから…と、自戒しつつがんばるしかないだろう。

さて、成績の入力を終えた夕方、モモと2人、三鷹駅前の「阿波踊り」に繰り出した。近年、こうした阿波踊りは徳島に限らず各地で開催されているが、三鷹のそれはすでに43回を数えるという。そのそもそもの由来は何なのか、土地への定着度はどうなのか…などといったことはまったく考えず、ひたすら衣装やフォーメーションの巧みさに注目し、それなりに面白く観ることができた。ここまでほとんど「夏休み」とはほど遠い毎日だったので、まずはここで一段落。…といっても、明日の朝9時までに『アジア遊学』の初校を出さなければいけないので、今日は徹夜だね(すでに2時近く)。
これから『歴史評論』の原稿を仕上げて、27~29日は宗教史懇話会のサマーセミナー、8月末は幾つかの書類作成と『上智史学』の編集事務、論文1本のリライト、9月は1~3日とゼミ旅行、上旬のうちに遅れている原稿2本の仕上げ…とやはり息つく間もないほど忙しい。しかし、ようやく本腰を入れて研究には取り組めそうだ。ま、そう思っているうちに、9月になってしまえば、もはや大学は始まったも同然なんだけれどね。
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とんぼ返り

2010-08-16 23:22:31 | 生きる犬韜
喘息の発作が完全には治まらず、気管支拡張剤を貼って生活しているありさまなので、お盆は自坊へ帰ってもほとんど役に立たなかった。それでも、お寺詣りとご近所の檀家さん回り数件は担当したが、咳を堪えながらなので身体的にも苦しい。夜は徹夜でレポートを読み、1泊2日でとんぼ返りとなった。申し訳ないことである。それでも、多少なりとも「宗教的実践」ができたのは、精神的にはよかったようだ。

今日16日(月)は、東京地方に光化学スモッグ注意報が発令されるなか、自宅に籠もって明日までの原稿に集中。早く8月中の仕事を終わらせて、『インセプション』や『アリエッティ』でも観にゆきたいと思っているが、いつになることやら。
そうそう、『アリエッティ』については、1週間ほど前にNHKで特番を組んでいるのを観た。いちばん印象に残っているのは、監督の米林宏昌が、ミスによって空いてしまったカットの隙間を埋める原画を書き足すシーン。アリエッティが梯子を登る動作のアニメートだが、「違うな、もっと重く…」などと呟きながらもの凄いスピードで描いてゆく。このように、何気ない仕草に様々な感情を埋め込み、動きを作ってゆけるのが一流のアニメーターなのだな、と感心しながら(そして軽い嫉妬を覚えつつ)観た。このあたり、実はCGではまだ再現することのできないデリケートな領域なのだ(モーション・キャプチャーを用いたCGとは、「動き」の概念、それを捉え再現する方法論が違う。トゥーン・シェーディングすれば済むと思っている?曽利文彦は分かってないんじゃないか)。以前、『もののけ姫』製作の際に、傾いた岩に降り立ったアシタカがバランスを崩してよろめくシーンをめぐって、宮崎駿が、「アニメをみてアニメートを覚えた世代には、本当の動きが作れない」と怒っていたのを想い出した。
アニメーションは、ストーリーやキャラクターだけで成り立っているのではない。当たり前のことだが、アニメーションであるがゆえに、その動きこそが最も重要なのだ。漫画家が、キャラクターの表情を描くとき、無意識に自分の顔を動かしているというのはよくいわれる話だが(ぼくもやっていた)、絵画を描くことを通じて浮き彫りになる身体論もあるのだろう。漫画家の身体感覚、アニメーターの身体感覚などは、サブカル批評においても面白い分野になるように思う。
ところで、「借り暮らし」「借りに出る」の「借り」は「狩り」とかけているんだろうなあ。そう考えると、いろいろと想像が広がってくる。「狩り」だって、自然から「借り」てくるんだよね。

※ 前回のエントリで呟いてしまった立教の野田さんの件、「ネイチャーライティングの研究者が自然派であるとは限らない」あるいは「自然派がperfumeにはまってはいけないという法もない」との突っ込みをいただきました。仰るとおりです。野田さんははっぴぃえんど以来の正統派テクノファンなんですね。何だか嬉しい限りです(また無断でご登場いただきすみません)。…しかし、perfume「不自然なガール」の振り付けは、ちょっと拳法を想像させるところがあるな。
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経過報告

2010-08-13 03:40:19 | 生きる犬韜
お陰さまで体温はほぼ平熱に戻り、普通に近い生活を営めるようになった。ただ、ときおり堰を切ったように喘息の咳が出て、しばらく止まらなくなる。気管支拡張剤のシールを貼っているので、終始息苦しいという情況ではないのだが、咳は「全身運動」なので体力の消耗が激しい。モモは、心配しつつも予定どおり秋田へ里帰り(しかし、台風の影響で4時間の遅れとなったようだ)、しばらくは「独り暮らし」である。

まずは、高熱で中断していた「日本史特講」レポートの採点を終了。基本的に丸々コピペのものはなく、ストレスなく読めた。学部生ゆえに文章や史料読解の力はまだまだ未熟だが、テーマを本気で考えようとする意気込みを感じるものも少なくなく、安心した。
『アジア遊学』の環境史特集に寄稿した「神仏習合と自然環境」の初校も返ってきたが、難解な経典を多く引用したため現代語訳を付してくれとの指示があった。分量的に膨れあがってしまうことは目にみえているので、あまり重要でない部分を探して大幅にカットしなくてはならない。全面的改稿に近くなるが、許してもらうしかないだろう。お盆中は、この作業と「日本史概説」レポートの採点に忙殺されることになるが、それも早く片付けて、勉誠出版から依頼されているもうひとつの仕事と、『歴史評論』の原稿を完成させねばならない。

採点と執筆の合間には、9/1~3に行うゼミ旅行(奈良・飛鳥・京都)のプランを練った。正式なスケジュールは3年生が考えてくれているが、ぼくが担っているのは2日の夜に行うミステリースポット巡りと、3日午後の花園大学歴史博物館見学のオプション・ツアー。いずれも、もろさんの甚大なご協力によって可能となったものだ(御礼申し上げます)。ミステリースポット巡りには、京大院のT君もドライバーとして参加してくれる(やはり、御礼申し上げます)。メールで意見を交換し、スケジュールを若干修正。あとは、事故のないよう気を配るのみである。

とにかくやることがたくさんあるので、perfumeをかけて自分を応援(「不自然なガール」と「VOICE」はなかなか傑作じゃないか?)。立教の野田さんもファンらしいが、以前テクノポップにはまっていた人間は、TMなきいま、capsule系へ流れるしかないんだよなあ。でも「VOICE」なんて、サラウンドで聞くとさすがに凝った音作りですよ。しかし野田さんは、ネイチャーライティングの専門家なのに、なぜテクノなのか…。
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ダウン

2010-08-10 09:10:29 | 生きる犬韜
数日前からおかしかった体調が、7日(土)の環境/文化研究会の頃から悪化し、9日(月)に急変。声がまったく出ず、熱は39.5まで上がった。インフルエンザでもないのに、ここまでの高熱となるのは久しぶりである。早速近くの病院へ行って診察してもらったところ、喘息の兆候も出ているという。モモの献身的な介護もあって、今朝方には体温も37.0まで下がったが、当然のごとく復調というにはほど遠い。仕事は気の遠くなるほどに山積し、しかもすべてリミット間近か超過という情況、原因としてはこのストレスがいちばん大きいかも知れない。とすれば、寝込んでいても始まらないので、仕方なく休み休み仕事を再開することにした。
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夏風邪

2010-08-07 00:29:33 | 生きる犬韜
…をひいたらしい。と、別にここで公言することもないのだけれど。
3月末にこちらへ引っ越してきて、大して風邪もひかずにやってきたが、ここのところ少々喉の調子が悪い。公開授業でも咳き込んだりしていたのだが、今朝になって、明らかに風邪の症状が出始めた(だるい)。やっと授業が終了したというのに、間がよいのか悪いのか(やっぱり、気が抜けたということなのか)。そんなこんなで、今日は大いに集中力を欠いてしまったが、いろいろお尻に火がついている情況なので、エンジンの回転を上げてゆかねばならない。まったく、夏休みの気分にはならないなあ。

ところで、今クールから始まった『熱海の捜査官』はなかなかよい。三木聡・オダギリジョーの『時効警察』コンビだが、特定のまちを舞台にしているだけにほとんど『ツイン・ピークス』である。謎のモトコさんに電話し続ける主人公・星崎剣三は、「ダイアン」への音声記録を続けるクーパー捜査官そのまんまだし、今日放送分の劇場シーンも明らかに意図的なパロディだった。デビット・リンチと三木聡のどちらがどれだけ変態かが問われる?展開になりそうである。しかし、カイル・マクラクランの勇姿がもう一度観たいなあ。名作『怪奇大家族』以来のはめのはずしぶりが期待される『スター・トレック』のパロディ、『宇宙犬作戦』もあるが、もう少し何も考えずに作ってもいいのではないいか。時事問題をネタにするところ自体がパロディなのかも知れないが。

…もうひとつところで。『思想』のヘイドン・ホワイト特集がようやく刊行された。以前こちらで紹介した「The Practical Past」の邦訳も掲載されている。やはり「実用的な過去」という訳語には違和感を感じるけれども、ちゃんと消化しなおして、10月の環境シンポへも応用してゆかねばならない。
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今日の収穫

2010-08-03 00:41:37 | 議論の豹韜
ようやく、首都大のオープン・ユニバーシティも終了。これで、春学期の授業はすべて完了。こういう語り方をすると、まるで季節労働者のようだが…ま、似たようなところもある。

ところで、『捜神記』の馬娘婚姻譚、『遠野物語』や『聴耳草紙』のオシラ様起源譚は、どうやら清明節の習俗との繋がりが背景にあるようだ。蹴鞠とも関わりのあることに気付いてしまったよ。これだから、講義は常に新ネタで挑むに限る。
しかし、この話をどこに書けばいいのかなあ。K書房の書き下ろしかな。
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そろそろ、一応は夏期休暇

2010-08-02 16:07:30 | 生きる犬韜
今日の首都大オープン・ユニバーシティが終われば、とりあえず前期授業はすべて終了。レポート採点や委員会の仕事は残るが、一応は夏期休暇ということになる。お盆は自坊へ帰って檀家さん回りだが、あとはとにかく、論文の執筆と校正に邁進せねばなるまい。

昨日は上智のオープン・キャンパスで、公開授業を2回行った。タイトルは「死者のゆくさき―日本古代における地獄と極楽―」。とにかく45分しか喋れないので、「六道絵」と「九相図」をプロジェクターで映写しつつ、仏教の女性差別のありよう、草木成仏説との関わり、極楽と円環(前方後円墳=子宮型)の繋がりなどを概説した。日曜だけあって全体の来場者数がかなり多く(大学側では、土・日併せて3万人を見込んでいた)、110人入る教室も立ち見が出るほど。125部印刷したプリントも足りなくなったようで、ありがたい限りである(なぜか、自主ゼミの新1年生が数名聞きに来てくれていたけれど)。9月末に、上智の共同研究で草木成仏の論文を書かなければいけないのだが、源信と草木成仏説との関係がポイントになりそうだ。講義では聴く側の興味を喚起するために強調するが、実は「スミナハヒク」場面と草木成仏が結びつけられるかどうかは、実証面では難しいところなのだ。ただし、『三宝絵』所載「長谷菩薩戒」の祟りなす樹木が、なぜ「近江国高島」という良源=木津氏の関係地と、「大和国葛上郡当麻」という源信の出生地を通るのか、という興味深い問題もある。良源という存在は浄土信仰/草木成仏を体現しているが、では源信はどうなのか。またこのふたつの信仰は、具体的にどのような論理で結びつきうるのか(あるいは結びつかないのか)。そのあたりは以前から疑問だったので、本腰を入れて考えてみることにしよう。

決まった時間に大学に出てこなくてよい、となると、何となく気持ちが弾んでくる。そんなところで、金曜にはモモと立川中華街に行った。新宿以東の中央線沿線はこれまでまったく縁がなかったので、いろいろと物珍しい。猪股ときわさんに教えていただいたベジタリアンのための台湾料理店健福へ入って、肉一切なしの中華料理に舌鼓を打った。満腹になった後は、これも猪股さん情報(そしてKawatoさんアシスト)の書店オリオン(ルミネ店)へ。とにかく、新宿以東でよい新刊書店がないかずっと探していたので、これはなかなか素晴らしいところがみつかったという印象だ。1日本棚を眺めていても飽きないだろうが、とりあえず上の4冊を購入(『水声通信』は、重要な問題がいろいろ出ているので近日中にレポートする予定)。秋には吉祥寺にジュンク堂もオープンするらしいので(なんと、ぼくの引っ越しを待っていたかのようじゃないか!)、ようやく書店問題は解決である。

そうそう、今週は久しぶりに「環境/文化研究会」の例会があります。報告・報告者は下記のとおり。部屋はやや狭いですが、一般の方(もちろん学部学生の方)も歓迎しますので、関心のある方はぜひご参加を。

日時 :8月7日(土)14:00~
場所 :上智大学四ツ谷キャンパス7号館9階史学科研究室
報告 :早藤美奈子氏(上智大学大学院)
     「古代日本の御井について」(仮)
    深澤瞳氏(大妻女子大学他非常勤講師)
     「日本における陰陽思想摂取の様相
            ―禹歩と反閇から―」(仮)
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